日本獣医師会雑誌
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57 巻, 5 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 東海林 克彦
    2004 年 57 巻 5 号 p. 263-265
    発行日: 2004/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 博, 古川 繁雄, 黒澤 隆, 及川 伸
    2004 年 57 巻 5 号 p. 307-309
    発行日: 2004/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    肝臓に特異的とされるオルニチンカルバミルトランスフェラーゼ (OCT) の診断的意義を明らかにするため, ホルスタイン種乳牛122 (健康16, 肝臓障害22を含め患畜106) 頭を用いて血漿のOCT, γ-グルタミルトランスフェラーゼ (GGT) およびアスパルテートトランスアミナーゼ (AST) 活性を調査した.剖検例では肝臓の重量およびトリグリセリド (TG) 含量も測定した.健康牛の血漿OCTは2-91Uであった.肝臓障害22頭のうち14頭でOCTの上昇がみられた.OCTの著しい上昇例は原疾患にかかわらず肝線維化, 肝畿血など肝臓腫大をきたす病態に認められたが, 脂肪肝では必ずしもOCTが上昇しなかった.OCT上昇例のうち肝臓障害をともなった割合 (52%) はGGTやASTの場合よりも高かった.
  • 菊池 正美, 岩屋 修, 遠藤 浩, 重田 扶美男, 宇根 雅広, 大坂 周蔵, 宇根 有美, 野村 靖夫
    2004 年 57 巻 5 号 p. 310-312
    発行日: 2004/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    相模原市内の食肉センターに2000年3月から6月に搬入された繁殖雌豚50頭について, Helicobacter属細菌の感染 状況を各種検査法を用いて調査した.その結果, ラテックス凝集法による血清抗体検査で76.7%, 胃の組織学的検査 (ワーシンスターリー染色) で50.0%, 新鮮胃のPCR法で74.0%, 糞便を用いた抗原ELISA法で44.9%の豚が陽性となった.また, PCR法による検査結果を生産者別に比較すると陽性率が40-100%と生産者間で差があった.
  • 佐藤 薫, 荻野 祥樹, 鈴木 一由, 岩淵 成紘, 田口 清
    2004 年 57 巻 5 号 p. 313-315
    発行日: 2004/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    乳頭端の損傷と急性乳房炎を併発したホルスタイン種搾乳牛に対して, 抗生物質の全身投与および乳房内注入とともに蝋製の栓塞器 (NIT) を用いて乳頭管の栓塞による罹患分房の搾乳休止を25日問実施した.治療前には発熱や食欲不振の全身症状を示し, 罹患分房乳はCMT強陽性で, Streptococcus uberisが分離されたが, 搾乳休止による乳房炎や全身症状の増悪はみられなかった.第26病日には乳頭損傷と乳房炎は治癒し, 機械搾乳が可能となり, さらに5日後には罹患前の乳量に回復した.
  • 松林 誠, 阿部 仁一郎, 木俣 勲, 竹澤 康子, 谷 浩行, 笹井 和美, 馬場 栄一郎
    2004 年 57 巻 5 号 p. 317-320
    発行日: 2004/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    下痢症状を呈した飼い犬 (4歳齢) の糞便から, 直接塗抹法によりGiardiaの栄養体が検出された.メトロニダゾールにて駆虫を試みたところ症状は回復し, 投薬後6日目にはGiardiaも検出されなかった.糞便材料を詳細に検査したところCryptosporidiumのオーシストが見出され, 本症例はGiardiaCryptosporidiumとの混合感染例であることが判明した.Giardiaに対する駆虫効果とは対照的に, Cryptosporidiumのオーシストは投薬後も排出され, メトロニダゾールはCryptosporidium感染には効果がないものと推測された.また, Cryptosporidium分離株はPCR-RFLP法により, 犬に特異的に検出されるC.canisと同定された.本症例は国内の飼い犬におけるCryptosporidiumの検出例としては2例目であり, Giardiaとの混合感染例では初めての報告である.
  • 中村 正治, 平良 勝也, 大野 惇, 増澤 俊幸, 角坂 照貴, 川端 寛樹, 小泉 信夫, 藤田 博巳
    2004 年 57 巻 5 号 p. 321-325
    発行日: 2004/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    沖縄県におけるレプトスピラ保菌動物の現状を把握することを目的として小型哺乳類のレプトスピラ保有状況調査およびイノシシの抗レプトスピラ抗体保有調査を実施した.小型哺乳類の調査において, 219匹中9匹 (クマネズミ3, オキナワハツカネズミ3, ドブネズミ1, リュウキュウジャコウネズミ2) からレプトスピラが分離され, 分離率は4・1%であった.分離株の血清型は, 7株がjavanica, 1株がhebdomadis, 1株がcastellonisと推定された.イノシシの調査においては, 7つの血清型のいずれかのレプトスピラに対して51%(67/131) が顕微鏡下凝集試験で陽性であった.このことから, イノシシは沖縄県における重要なレプトスピラ保菌動物の一種であると思われた.血清型別では.hebdomadisに対する抗体陽性率が最も高く, 我々が1998年および2000年に実施した同地域における一般住民の抗体調査と同様な結果であった.
  • 楠 博文, 笹井 和美, 馬場 栄一郎, 深田 恒夫, 高鳥 浩介, 植村 興
    2004 年 57 巻 5 号 p. 326-329
    発行日: 2004/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    人の腸管出血性大腸菌感染症由来O157: H7株を犬4頭へ給餌投与し, 臨床症状, 細菌学的ならびに血液学的性状の解析を行ったところ, 本菌の犬腸管内への定着および体内臓器への感染を示す徴候はいずれも認められなかった.いっぽう, 投与後数日間は, 犬糞便中に生菌の排泄が認められた.
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