日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
Print ISSN : 0446-6454
ISSN-L : 0446-6454
66 巻, 3 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
産業動物臨床・家畜衛生関連部門
小動物臨床関連部門
  • 鈴木 健太, 三品 美夏, 渡邊 俊文
    原稿種別: 短報
    2013 年 66 巻 3 号 p. 185-189
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2013/06/15
    ジャーナル フリー
    11歳齢,去勢雄の雑種猫が繰り返す高窒素血症を主訴に麻布大学附属動物病院に紹介来院した.各検査結果より左腎周囲への尿の漏出が疑われ試験開腹を実施した.開腹下において左腎腹側面の腎門部に欠損孔が存在し,同部位から尿の漏出が確認されたため腎盂破裂と診断した.治療は破裂部位を修復するため,膀胱壁の一部を利用し欠損孔に補塡した.術後1週間後に手術部位の近接部にて尿の漏出を認めたが,同手技にて再度修復を行ったところ再発は認めず良好な経過が得られている.
  • 西田 英高, 田中 宏, 北村 雅彦, 栗山 麻奈美, 越智 すなお, 稲葉 俊夫, 中山 正成
    原稿種別: 短報
    2013 年 66 巻 3 号 p. 190-193
    発行日: 2013/03/20
    公開日: 2013/06/15
    ジャーナル フリー
    腹水の貯留を伴ったラブラドールレトリバー犬の卵巣腫瘍の症例に遭遇した.癌性腹膜炎が疑われたが,子宮及び腫瘍卵巣の摘出術のみを施した結果,術後に腹水の貯留は認められなくなった.しかし,術後7カ月に中皮様の細胞集塊を含んだ胸水が認められ,その後に同様の細胞を含んだ腹水の貯留と卵巣腫瘍の再発が確認された.利尿剤の投与及び胸水・腹水の抜去等の対症療法により,術後3年11カ月間生存した.死後剖検では,腹腔内に手拳大の顆粒膜細胞腫の再発,肺には卵巣腺癌の転移と思われる腫瘍の増殖巣が少数認められたが,中皮腫は認められなかった.犬において,卵巣腫瘍に加えて胸水や腹水を伴う場合には,安易に根治不能と判断しないことが重要であると考えられた.
獣医公衆衛生・野生動物・環境保全関連部門
feedback
Top