日本獣医師会雑誌
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52 巻, 2 号
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  • 平井 克哉
    1999 年 52 巻 2 号 p. 77-83
    発行日: 1999/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 伴 顕, 酒井 淳一, 小屋 正人, 渡辺 大作, 阿部 省吾, 阿部 榮, 板垣 昌志, 星 昌孝, 稲葉 睦, 小野 憲一郎, 鈴木 勝 ...
    1999 年 52 巻 2 号 p. 85-89
    発行日: 1999/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    黒毛和種牛において常染色体不完全優性遺伝によるバンド3蛋白欠損症 (球状赤血球症) を予防すべく, ヘテロ接合体種雄牛との交配を避けることで遺伝学的コントロールを実施した. 母, 子牛の保因状況は赤血球浸透圧脆弱性により調べ, 種雄牛のそれは遺伝様式から推測して, DNA診断により確認した. コントロール実施前には出生子牛12頭中2頭のホモ接合体が発生したが, コントロール実施後に生まれた9頭ではホモ接合体はみられなかった. また, 遺伝コントロール実施前には子牛群の遺伝子頻度は54%であったが, コントロール実施後には22%であった.
  • 鈴木 一由, 味戸 忠春, 安斉 秀行, 岩淵 成紘
    1999 年 52 巻 2 号 p. 90-94
    発行日: 1999/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    7.2%高張食塩液 (HSS: 2, 400mOsmol/kg・H2O) 5ml/kgまたは15ml/kgを各3頭の未経産牛に200ml/分の速度で静脈内投与し, 投与開始後120分までの血清中および尿中Na, K, Clイオン濃度と尿量を0.9%生理食塩液 (ISS: 300mOsmol/kg・H2O) 投与牛のそれと比較検討した. HSS5ml/kg投与例の血清Na濃度は投与開始後5分に最高値を示した. HSS15ml/kg投与では投与終了時から試験終了時まで160mmol/l以上の高ナトリウム血症が持続した. 観察中の総尿量はISS, HSS-5ml/kgおよび15ml/kg投与各群において298.7±37.7, 3, 599.7±273.6および12, 193.7±1, 205.8mlであった. 以上の結果から, 5ml/kgのHSS静脈内投与は高ナトリウム血症を誘発することなく投与できる一方, 排尿量が投与液量の2.75倍となることから, HSS投与後速やかに牛に飲水させることが必要と考えられた.
  • 橋之口 哲, 牛之浜 寛治, 川崎 安亮, 村上 隆之, 上村 俊一, 浜名 克己
    1999 年 52 巻 2 号 p. 95-98
    発行日: 1999/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    心雑音が聴取され, 心奇形を疑ったホルスタイン種子牛 (雌, 4日齢) に赤血球大小不同症, X線検査で著明な心拡大が認められ, 心電図により心房と心室の拡張が示唆され, 左右両側からの全収縮期雑音が心音図で記録されて, 心室中隔欠損が強く疑われた. 心エコー検査では心室中隔欠損が明瞭に認められ, 右心室の拡張と右心室壁の肥厚, 大動脈の騎乗が認められた. 病理解剖学的には, 心室中隔欠損部 (径13mm) を認め, 大動脈は約40%が右心室に, 約60%が左心室に開口していた. また, 肺動脈狭窄および右心室肥大が認められ, 単一冠状動脈を伴うファロー四徴と診断された.
  • 岸川 正剛, 原 元宣, 福山 正文, 鈴木 潤, 田渕 清, 須永 藤子, 並河 和彦, 荻原 喜久美, 菅野 康則
    1999 年 52 巻 2 号 p. 101-104
    発行日: 1999/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    顔面腫脹と外鼻孔および口腔からの出血を伴い急死した台湾リス8例に化膿性顎下腺炎および下顎リンパ節炎, 線維素性肺炎がみられ, 肺動脈枝および肺毛細血管内に血栓形成が認められ, C群溶血性レンサ球菌が分離された. 2例では, さらに心冠静脈, 肝類洞, 脾洞, 腎糸球体, 小脳にも血栓が存在し, 他の1例の大脳および小脳には化膿性髄膜炎と細菌の血管栓塞が認められた. これらの病理組織学的所見から, 飲料水または餌を介して唾液腺と局所リンパ節に菌が侵入し, 血行を介して全身臓器へ伝播して播種性血管内凝固症候群 (DIC) が惹起されたと考えられた.
  • 長村 徹, 中原 公彦, 宮本 忠
    1999 年 52 巻 2 号 p. 105-108
    発行日: 1999/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    元気消失, 食欲廃絶を主訴としたペルシャ猫 (雄, 11歳) において重度の非再生性貧血, 好中球増加症と単球増加症が認められ, 末梢血に芽球と前単球出現がみられた. 血清中のネコ白血病ウイルス抗原およびネコ免疫不全ウイルス抗体は陽性で, 直接クームテストは陽性であった. 骨髄では芽球の著しい増加と, 赤芽球系細胞の著しい減少がみられ, 芽球はペルオキシダーゼ陽性で, 非特異的エステラーゼ陰性であった. 形態的に末梢血および骨髄でみられた未熟細胞は顆粒球形および単球系の前駆細胞と考えられ, 本例は非特異的エステラーゼ陰性のまれな急性骨髄単球性白血病 (M4) と診断された.
  • Prapeuk TANGMUNKHONG, 藤田 由希子, 佐藤 良治, 西野 佳以, 原 元宣, 福山 正文, 岸川 正剛, 荻原 喜久美 ...
    1999 年 52 巻 2 号 p. 109-113
    発行日: 1999/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1996年10月に台湾から輸入された同腹幼若犬が名古屋空港を経て車で東京に到着後3~5日に5頭中4頭が無症状で突然死した. 剖検された死亡例1頭に顕著な肉眼的所見はみられなかったが, 病理組織学的には左肺に軽度の巣状炎症, 細気管支の粘膜上皮細胞の変性と円形細胞浸潤, 肺胞内へのリンパ球および好中球の浸潤がみられ, 扁桃および左肺から犬アデノウイルス2が分離された. 分離ウイルスE1領域のPCR増幅, Hae III切断パターンは日本の野外分離株のそれと一致した.
  • 内田 明彦, 川上 泰, 加藤 茂, 村田 義彦
    1999 年 52 巻 2 号 p. 115-119
    発行日: 1999/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1995~1997年に神奈川および静岡県内の河川に生息, あるいは養殖されるアユ, アマゴ, イワナ, ニジマスなどについて横川吸虫メタセルカリアの感染状況を調査した. 神奈川県内の河川から採取したアユの感染率は73.7~87.1%で, 1匹当たりのメタセルカリア数は12~348個体であった. 早川, 酒勾川で採取されたウグイは濃厚に感染 (87.0~100%) し, 1匹当たりのメタセルカリア数は27~1, 247個体であった. 早川, 藤木川産ニジマスには感染がみられなかった. 静岡県内 (狩野川本流とその支流) ではアユ (感染率80%, 寄生数25~428), ウグイ (93.8~100%, 36~1, 257), オイカワ (46.6~56.7%, 16~269), カワムツ (76.3%, 24~198) およびタカハヤ (100%, 49~165) の5種に感染がみられたが, ニゴイ, イワナ, ニジマス, アマゴからは検出されなかった. 井戸水飼育の養殖アユ212匹中3匹 (1.4%), 河川水利用の養殖アユでは223匹中142匹 (63.7%) からメタセルカリアが検出され, 感染率および1匹当たりのメタセルカリア数は晩秋に向けて増加した. しかし, 養殖ニジマス, イワナ, アマゴからはメタセルカリアは検出されなかった. 各種魚類から得られたメタセルカリアを猫に感染して得た成虫は, 形態変異がみられたが, すべて横川吸虫と同定された.
  • 柿島 安博, 杉枝 正明, 中島 節子
    1999 年 52 巻 2 号 p. 120-124
    発行日: 1999/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1996年3月, 静岡市において集団発生した急性胃腸炎患者の糞便からRT-PCR法により小型球形ウイルス (SRSV) 遺伝子が検出され, 有意の細菌あるいはロタウイルス, アデノウイルスなどは検出されなかった. PCR産物の制限酵素解析により, Norwalk virus (genogroup I) およびSnow Mountain agent (SMA)(genogroup II) 様ウイルスの混合感染が示唆された. また, 検出されたSRSV遺伝子の塩基配列解析によりgenogroup IIに属する感染株はOTH/89/J類似のウイルスと推察された. SRSV遺伝子のRT-PCRによる検出に最も適していたプライマーの組み合わせは, 1stプライマーとして35/36, NestedプライマーとしてNV81/NV82, SM82であった.
  • 深田 恒夫, 笹井 和美, 宮本 忠, 馬場 栄一郎
    1999 年 52 巻 2 号 p. 125-128
    発行日: 1999/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    果糖およびデキストランオリゴ糖を主成分とするデキストラン発酵副産シロップ (Dex) の鶏初生ひなにおけるSalmonella Enteritidis (S. Enteritidis) 排除効果および競合排除剤 (CE剤) の増強効果を検討した. 孵化日から実験終了までDex添加 (0.3%) 飼料を与えた群では, 1週齢あるいは3週齢で菌を経口接種後7日の盲腸内容物中のS. Enteritidis数はDex非投与群と比べて有意に少なかった. ふ化当日にCE剤 (0.2ml) を投与し, Dexを投与して3週齢時に菌を接種した群では, 接種翌日のS.Enteritidisは対照群に比べて少なかった.
  • 正田 陽一
    1999 年 52 巻 2 号 p. 132
    発行日: 1999/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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