種付け後, 可溶化オーエスキー病ウイルス (ADV) 乾燥試作ワクチンを2回注射した母豚から生まれた5, 7および10日齢豚は強毒ADV (10
2.0TCID
50) の攻撃時に4-8倍の中和抗体価を示し, 攻撃後はいずれも神経症状を示さず鼻腔ぬぐい液からのウイルス排出も陰性で生存した. また, 種付け前2回, 種付け後1回注射した母豚から生まれた1, 7および14日齢豚は攻撃 (10
4.0TCID
50) 時に45-178倍の中和抗体価を示し, 大部分は攻撃後, 神経症状を示さずウイルス排出も陰性で生存した. しかし, 7日齢の1頭は神経症状とウイルス排出を示し, 攻撃後8日目に死亡した.いっぽう, すべての対照豚はウイルスを排出し, 一部は神経症状を呈して攻撃後3-9日目に死亡し, それらの扁桃, 嗅球からウイルスが回収された. これらの成績から, 試作ワクチンによる発症防御が示唆された.
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