単味飼料が有害糸状菌とくにアフラトキシンを産生する可能性のある
A.Flavusにどの程度汚染されているかを知り, 獣医公衆衛生ならびに食品衛生に役立てる目的で, 本菌を中心に, 糸状菌および酵母数, 一搬細菌数, 大腸菌群および水分含量を比較検討した.
1)
A.Flavusは87検体中32検体(37%)とかなり高率に検出された.その内訳は, 穀類8/18(44%), 糠・麩類10/20(50%), 油粕類11/25(44%), 動物性飼料1/5, 乾草類1/4および農産癈棄利用物1/3であった.
2)検体9あたりの糸状菌および酵母数は, 穀類, 糠・麩類, 油粕類で比較的多かった.また飼料9あたりの一般細菌数は, 穀類, 糠・麩類および乾草類で多かった.大腸菌群陽性率は46%であった.なお, 検出菌数と検体の水分含量との間にはとくに関連性は認められなかった.
3)検出された糸状菌の種類をみると, AspergillUs (64%), Penicillium(32%)が高頻度であり, その他Mucor, Absidia, Rhizopus, Cladosporium, Scopulariopsis, Phoma, PaecilomycesおよびMortierellaなどであった.
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