2004~2012年度にかけて,山形県内の臨床的に健康な1~11カ月齢の肥育牛合計1,098頭の鼻汁を採取し,牛肺炎起因菌の分離同定を実施するとともに分離菌株の薬剤感受性を調べた.その結果,
Mannheimia haemolytica(Mh)が225頭(20.5%)225株,
Pasteurella multocida(Pm)が835頭(76.0%)835株,
Mycoplasma bovis(Mb)が412頭(37.5%)412株及び
Ureaplasma diversum(Ud)が270頭(24.6%)270株,それぞれ分離された.これらの菌種がまったく分離されなかったのは108頭(9.8%)であった.全調査期間を通じ,MhとPmはエンロフロキサシン(ERFX)とフロルフェニコールに高感受性(MIC
50; ≦0.031-0.5mg/
l,MIC
90; ≦0.031-2mg/
l)を示した.また,MbとUdはERFXに高感受性(MIC
50; 0.2-0.78mg/
l,MIC
90;0.25-3.13mg/
l)を示したが,一部のMbはマクロライド系に対し著しい低感受性(MICレンジ; TS 1-100mg/
l≦,TMS 2-128mg/
l≦)を示した.
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