2017年から牛伝染性リンパ腫(EBL)対策を開始した農場では牛伝染性リンパ腫ウイルス(BLV)に対する抗体陽性率が3年間の間に11.8%から2.4%まで減少した.当該農場におけるEBL発症抵抗性ウシ主要組織適合抗原クラスⅡ
DRB3 対立遺伝子である
DRB3*0902 保有率は15.4%であり,調査した県内の乳用牛全体と比較して有意に高かった.2018年から実施した抗体陽性牛と陰性牛の配置換えに加え,高い
DRB3*0902 保有率により農場内のBLVの水平感染を防止でき,陽性牛の優先的な更新により抗体陽性率の減少につながったと考えられた.
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