日本獣医師会雑誌
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49 巻, 5 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 望月 雅美
    1996 年 49 巻 5 号 p. 293-300
    発行日: 1996/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 中野 達雄, 宮原 和郎, 佐藤 基佳, 広瀬 恒夫
    1996 年 49 巻 5 号 p. 303-306
    発行日: 1996/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    健康牛36頭を用いてポータブルX線装置による乳牛胸部撮影条件表の作成方法について検討し, 以下の知見を得た.(1) ポータブルX線装置を用いた成乳牛の胸部X線撮影は, 高感度増感紙およびフィルムを用いることによって可能であった.(2) X線強度 (I) に準じて定めた露光量指数 (I') を用いることにより, 簡便に撮影条件表を作成することが可能であった.(3) 撮影条件はbody condition Score (BCS) によって変化し, 同じ胸幅のBCS 3.0の個体を基準として, BCS 2.5の個体ではI'にして約70%, BCS 3.5の個体では同じく約120%の条件で撮影された.
  • 納 敏, 加藤 秀樹, 山口 寿, 古岡 秀文, 松井 高峯
    1996 年 49 巻 5 号 p. 307-311
    発行日: 1996/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    北海道和種肥育馬2頭に左右対称性の顔面骨の腫脹, 骨硬度の低下, 跛行・歩行困難などを主症状とした線維性骨異栄養症がみられた. 両例ともに血清Ca値の低下, PおよびMg値の増加, ALP3値の上昇も認められた. 血清上皮小体ホルモンは著しい高値を示し, Ca剤投与した2頭のうち血清カルシトニン値の増加が1例にみられた. 血清25-OH-VDは正常値を示したが, 1, 25-(OH) 2VDは明らかに高値であった. 病理学的に破骨細胞性骨吸収と上・下顎骨における線維性結合組織の増殖および上皮小体の過形成性肥大がみられた. 低Ca, 高P/Ca比飼料の長期間給与による栄養性上皮小体機能亢進が原因と考えられた.
  • 伊藤 尚志, 吉澤 重克, 村上 覚史, 工藤 博史, 諸橋 兼治, 榛葉 雅和, 広瀬 修
    1996 年 49 巻 5 号 p. 312-315
    発行日: 1996/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1993年4月~12月に, 千葉県内1養豚場でPRRSが原因と考えられる流死産・虚弱子豚等の異常産が発生し, 新生子豚および離乳子豚からPRRSウイルスが分離された. この農場では1988年から異常産および肺炎症状を示す疾病が発生しており, 保存血清についてはPRRSウイルスに対する抗体が1989年から常時陽性であった. 防除対策として, 抗体陰性候補豚を在来豚と同一豚舎で馴致飼養して種付したところ, 異常産の発生はなくなった.
  • 柴田 勲, 岡田 宗典, 林 洋一, 並松 孝憲, 阪野 哲也
    1996 年 49 巻 5 号 p. 316-318
    発行日: 1996/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    豚繁殖・呼吸障害症候群 (PRRS) 発生群の死亡豚の肺と扁桃について微生物学的検索を行った. PRRSウイルスは20例中17例 (85%) の肺および11例中8例 (72.7%) の扁桃から分離され, PRRSウイルス陽性例10例の肺からはMycoplasma hyorhinisが, 2例の肺または扁桃からはオーエスキー病ウイルスが分離された. 8例の肺からは, Actinobacillus pleuropneumoniae 2型, Haemophilus parasuisあるいはPasteurella multocidaが分離された. 以上の成績から, PRRSウイルス感染死亡例では, 他の微生物の複合感染が関与していることが示唆された.
  • 宇塚 雄次, 竹本 達麿, 吉田 孝, 原 由典, 猪熊 壽, 大西 堂文
    1996 年 49 巻 5 号 p. 321-325
    発行日: 1996/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    現在犬における血液透析時のヘパリン投与法は, 各現場において多様であり, その投与法が適切か否かについての十分な検討がなされていない. そこで, 著者らは従来行われてきた血液透析時の全身ヘパリン化法 (山口らの方法) と, 個々の個体に応じた計算に基づくヘパリン化法 (計算に基づいたヘパリン化法) を犬に適用し, 比較検討を行った. それぞれのヘパリン化法を用いて, 3日間連続血液透析を行い, 部分トロンボプラスチン時間 (APTT値) を測定した. その結果, 山口らの方法では透析中の凝固時間が一定せず, 延長し過ぎる傾向が認められた. いっぽう, 計算に基づいたヘパリン化法では, 各個体において一定した適度の凝固時間の延長を維持することができた. したがって, 山口らの方法で問題となる凝固時間の不安定, ヘパリンの過剰投与, ヘパリンの拮抗薬であるプロタミンの使用は, 計算に基づいたヘパリン化法により改善され, 安定した凝固時間延長のもとで血液透析が実施できることが示唆された.
  • 大橋 英二, 古岡 秀文, 松井 高峯
    1996 年 49 巻 5 号 p. 326-329
    発行日: 1996/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    5ヵ月齢の雑種雄猫が高度の蛋白尿, 浮腫, 低蛋白血症および軽度の高コレステロール血症を示してネフローゼ症候群と診断され, 病理組織学的には糸球体係蹄の分節性硝子化, メサンギウム基質の増加と線維化を特徴とする糸球体腎症がみとめられた. 血清学的にはFeLV抗原陽性で, FIP抗体は1: 100以下, FIV抗体および抗核抗体は陰性であった.
  • 本郷 健雄, 豊島 典子, 大江 融, 新谷 和人, 川田 剛士, 封馬 威
    1996 年 49 巻 5 号 p. 333-336
    発行日: 1996/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    北海道のA処理場を対象として, Hazard Analysis-Critical Control Point System (HACCP方式) による衛生管理指針をもとに, 食鳥と体および処理水 (湯漬水, 予備および本冷却水) 等について, 細菌汚染実態を調査した. と体の一般生菌数汚染は, 脱羽後では平均log103.90CFU/cm2 (以下3.90CFU/cm2), 掛け替え (作業者によって行われている) 後4.30CFU/cm2, 内臓摘出後4.36CFU/cm2, と体冷却後3.43CFU/cm2および製品では3.95CFU/cm2であった. 衛生的な製品を製造するために, (1) 処理従事者の手袋を一定 (10分間) 処理時間ごとに洗浄消毒を行う, (2) 冷却槽の換水量を約1.5倍増大, および冷却水中の残留塩素濃度を0.2ppm以上に維持する等を指導したところ, 生菌数は掛け替え後平均3.85CFU/cm2, と体冷却後2.36CFU/cm2, および製品3.23CFU/cm2と有意に減少することを認めた.
  • 内田 佳子, 山田 弘司, 中出 哲也, 大友 勘十郎
    1996 年 49 巻 5 号 p. 337-341
    発行日: 1996/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    来院した犬・猫各100頭の問題行動について飼い主に対しアンケートを行った. 犬の飼い主の82%が問題行動が「ある」とし, 問題行動は多い順に, 破壊行動 (17.1%), 無駄ぼえ (16.0%), 人に対する攻撃行動 (15.0%), 排泄問題 (13.9%) など, 合計187件であった. 猫の飼い主では83%が問題行動が「ある」とし, 問題行動は多い1頂に, 不適切な場所での爪研ぎ (34.9%), 異嗜 (19.5%), 他の猫に対する攻撃行動 (13.0%), 排泄問題 (11.8%) など, 合計169件であった. 犬の飼い主の72%, 猫の飼い主の45.8%が行動治療を希望した.
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