日本獣医師会雑誌
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37 巻, 9 号
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  • 大槻 公一
    1984 年 37 巻 9 号 p. 553-559
    発行日: 1984/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 萩尾 光美, 大塚 宏光, 村上 隆之, 立山 晉
    1984 年 37 巻 9 号 p. 560-568
    発行日: 1984/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    過去2年間, 牛の各種心疾患に対して, Mモードおよび断層心エコー検査を実施した結果, 本法は簡便できわめて有用性の高い診断法と考えられた. うっ血型 (拡張型) 心筋症2例および創傷性心膜炎, 感染性心膜炎, 心室中隔欠損をともなう心内膜炎, 大動脈二尖弁, 大動脈騎乗をともなう心室中隔欠損の各1例, 計7例の特徴的な心エコー図所見について概説した.
  • 串田 壽昭
    1984 年 37 巻 9 号 p. 568-571
    発行日: 1984/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    Microsporum gypseumは, 土壌菌として広く土壌中に分布するが, M.canisが土壌から分離されたという報告はきわめて少ない. M.canisに感染している動物を飼育している家の庭土は, M.canisによって汚染されていることが十分考えられるが, 本菌が土壌から培養されることはなく, 多くはM.gypseumだけが分離される.したがって, M.gypseumの感染源が土壌と考えられているのに反し, M.canisの感染源が土壌である可能性はないと思われ.
    そこで, M.gypseumやM.canisを土壌に接種し, 窓際に放置して戸外と同じような条件とした場合, どの程度再分離できるかを検討した.
    その結果, 土壌に接種したM.gypseumは明るい窓際に15日間放置したあと培養しても菌は発育したが, M.canisは明るい窓際に7-10日間以上放置したとき, 菌の発育は認められなかった.
    また, 土壌にM.gypseumM.canisの両方を接種したとき, 接種直後に再分離を試みても, 平板の表面は発育の旺盛なM.gypseumに被われ, M.canisの発育を証明することができなかった.
    これらの結果は, M.canisが土壌から分離されることがほとんどないことや, 土壌がM.canis感染の感染源とは考えられないことを示唆するものであった.
  • 南野 久晃, 金野 慎一郎, 本田 慶三, 元井 葭子, 牛見 忠蔵
    1984 年 37 巻 9 号 p. 572-576
    発行日: 1984/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    脂肪壊死症と診断された黒毛和種の繁殖雌牛 (2-12才) 30頭を3群に分け治療試験を行った. 第1群にはハトムギ (ヨクイニン) を日量3009, 第2群にはビタミンE含有の大豆油抽出時の副産物 (ソイステロール) を日量1509, そして第3群にはハトムギ1509と副産物1509の混合したものを約4ヵ月間にわたり給与した. また, 各群の牛にアルギニン40%水溶液400mlを試験開始時から終了時まで2-5回注入し治療期間の短縮を試みた. 試験前後の血液成分の変化を観察するため, 試験開始時と終了時に採血を行った.
    直腸検査の結果, 各群の多くの牛に脂肪壊死塊の縮少が認められ.なかには消失したものもあり. ハトムギや副産物による治療効果が確認できた. しかし各群における治療効果の差は認められず, またアルギニン注入による治療期間の短縮も明確でなかった. 治療試験前後における血液成分はいずれも正常値の範囲内であった
  • とくに嫌気性菌について
    鳴嶋 嗣人, 谷 泰雄
    1984 年 37 巻 9 号 p. 577-580
    発行日: 1984/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1979年4月から1982年3月までの間に大阪市立屠畜場で敗血症が疑われた動物のうち牛147頭, 豚2頭について, 病巣部および実質臓器の嫌気性および好気性培養を実施した.
    牛17例, 豚1例から嫌気性菌が分離された. その内訳は, 細菌性心内膜炎5例 (豚1例を含む), 壊疽性乳房炎5例, 腎孟腎炎6例, その他2例であった.それらのうち8例では, 2種以上の実質臓器から同じ菌種が分離された. 分離された菌株のうちFusobacteriumnecrophorumとFusobacteriumsp. が合計12株と最も多く, ついでClostridiumPerfringensが3株, 菌種未同定嫌気性グラム陰性桿菌が3株であった.嫌気性菌が分離された18例のうち15例からは好気性菌も分離された
  • 真壁 朝光, 駒庭 英夫, 岸 善明, 村松 梅太郎, 長谷川 生夫, 寺本 幸雄, 高山 秀夫, 矢田谷 健, 今川 浩
    1984 年 37 巻 9 号 p. 580-583
    発行日: 1984/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1983年3月から5月にかけて, 栃木県下の一農場で生後20日から35日齢の子羊に下痢を主徴とする疾病が発生し9頭が死亡した.このうち, 5頭について病因検索を試みた.
    組織学的には小腸の粘膜上皮細胞の病変が目立ち, 絨毛の萎縮, 絨毛先端部の上皮細胞の剥離あるいは円形化がみられた.ウイルス分離の結果, 3例からCPEをともなって増殖するロタウイルスが分離された.細菌学的検査では小腸から大腸菌が分離され, そのエンテロトキシンと線毛抗原の検出を行ったが, いずれも陰性であった.
  • アカバネ病と異なる症候
    附田 彰二, 小笠原 明, 池田 澄雄, 紺野 悟
    1984 年 37 巻 9 号 p. 584-589
    発行日: 1984/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    昭和49年と50年の春, A県下の2つの町に発生した牛の先天性異常4例を検査した.
    外景的に頭蓋膨大, 関節湾曲症, 脊柱弯曲症, 斜頸が認められた. 大脳は水頭症を示し, 骨格筋は低形成性で, 左右不対称の発育を示した. 例えば一側の頸部筋組織が欠損していた. 組織学的には, 中脳水道内に神経組織が瘤状に突出し, 瘤状組織により水道腔は狭窄していた. 中脳水道と脊髄中心管の閉鎖が不完全であり, 周辺の神経組織内に裂隙を形成していた. 筋線維は限局性に脱落し, また萎縮性であった. 筋線維が消失し筋東内脂肪化を示すものもあった.
    異常産子の母牛および同居牛の血清における, アカバネウイルス中和抗体および下痢症ウイルス中和抗体は陰性であった.
    ここに報告した牛の先天性異常は, 牛のアカバネ病とは異なる症候 (または疾病) と見なされた.
  • 中島 永昭, 一条 茂, 更科 孝夫, 納 敏
    1984 年 37 巻 9 号 p. 589-593
    発行日: 1984/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    健康なホルスタイン種の牛を3カ月齢未満例, 3-14ヵ月齢例, 1才以上例の3群に分け, 各群の臓器, 血液およびルーメン液の総B1濃度と, そのリン酸エステル化率について測定した.
    総B1濃度はいずれの群も心筋, 腎臓, 膵臓, 肝臓および脾臓に高濃度であり, 筋肉においては成牛は幼若牛より低濃度の傾向が認められた.
    幼若子牛では大脳のB1濃度は肝臓内のB1貯蔵量に, ひいては摂取B1量に大きく左右される傾向があるものと考えられていた.とくに離乳後の幼若子牛は正常でもルーメン内B1が不足がちであり, その原因はB1摂取量ならびにルーメン内B1合成の低下と関係が深いものと思われた.これらの点から月齢によるB1欠乏症に対する発生誘因が存在することが推測された
    リン酸エステル化率は心筋, 横隔膜筋, 骨格筋でとくに高く, また, 血液およびルーメン液でも高値を示したが, いずれの臓器, 血液およびルーメン液にも年齢による差は認められなかった.
  • 内藤 文夫, 渡辺 正信, 八嶋 務, 新島 恭樹, 野村 靖夫
    1984 年 37 巻 9 号 p. 594-596
    発行日: 1984/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    ホルスタイン種, 5才の牛で広範な転移を示す線維肉腫に遭遇した. 原発腫瘍は直径約20cmの円盤状で左側胸部皮下に生じていた. 転移巣は胸筋, 腹筋, 咬筋, 胸壁, 肺, 心臓, 横隔膜, 腎臓にみられ, これらは血行性に転移したものと考えられた. 腫瘍細胞は紡錘形のものが大半を占め核分裂像が多数みられ, これら個々の腫瘍細胞は膠原線維によって囲まれていた. 本症例は軟組織に発生した悪性度の強い典型的な線維肉腫であった.
  • 5. 抗寄生虫薬の基礎知識 (その5)
    荒川 皓
    1984 年 37 巻 9 号 p. 596-602
    発行日: 1984/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • Aeromonas hydrophilaに対するコイの免疫防御とその機構
    馬場 威, 今村 淳資
    1984 年 37 巻 9 号 p. 602-606
    発行日: 1984/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1) Aeromonashydraphila感染に対するコイの免疫防御には, ホルマリン死菌よりも可溶性の粗内毒素をワクチンとして用いた方がより効果的である.
    2) 粗内毒素による免疫法は, 腹腔内投与法よりも25℃, 2時間の浸漬法の方がその簡便さ, 除ストレス, 防御能付与効果の点で優れている.
    3) 粗内毒素浸漬免疫によって付与されたコイの免疫防御機構は抗体によるものではなく, 胸腺由来細胞 (T様細胞) による細胞性の免疫であることが強く示唆された.
    4) 感染防御の主体は, 胸腺細胞関与のもとでマクロファージなどの食細胞系が活性化された結果によると考えられる.
  • WALLACE A. CLYDE
    1984 年 37 巻 9 号 p. 615
    発行日: 1984/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 1984 年 37 巻 9 号 p. 632
    発行日: 1984年
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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