日本獣医師会雑誌
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37 巻, 1 号
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  • とくに家畜中毒を中心として
    飯塚 三喜
    1984 年 37 巻 1 号 p. 2-9
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 早崎 峯夫, 大石 勇, 小林 茂雄
    1984 年 37 巻 1 号 p. 10-15
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    歩行困難を主訴としたゴールデンリトリバー, 4才, 雌を, 原発性甲状腺機能低下症と診断した.症例犬は, 典型的な一般臨床所見の変化を示し, とくに, 左右対称性脱毛, 皮膚の高度色素沈着や皺状の肥厚, 脂漏, 粘液水腫様非圧窩性浮腫などが認められた.臨床病理学的検査では, 貧血, 高コレステロール血症, 血清サイロキシン (T4) 値 (0.4μg/dl) ならびにトリヨードサイロニン (T3) 結合能指数 (TBC index)(0.88) の低下が認められたが, 血清蛋白結合ヨード (PBI) 値 (2.8μg/dl) は, 正常対照群 (15頭, 3.30±1.58μg/dl) のそれと著差はなかった.これら3種類の甲状腺機能検査値は, TSH試験によっても有意な上昇は認められなかった.これに対して, 同試験における正常対照犬5頭のPBI値は, 平均2.8倍の上昇を示した.
    治療には, L-チロキシンナトリウムの5-7.5μg/kgを1日1回, 経口投与した.投与後1ヵ月間に, 一般臨床所見の著しい回復が認められた.
    病理組織学的所見では, 甲状腺の萎縮が著明で, 重度な濾胞の破壊と線維性結合組織による置換が著明であった.
    既報の成績とともに甲状腺機能検査の応用と評価について考察を加えた.
  • 深瀬 徹, 茅根 士郎, 板垣 博
    1984 年 37 巻 1 号 p. 15-19
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1981年10月~1982年11月に神奈川県下において捕獲された野猫105頭について, その寄生蠕虫の検索を行った.供試猫は, 歯牙交換の状態などにより, 生後3~4ヵ月以上と考えられるもの (A群) とそれ未満と考えられるもの (B群) とに大別し, すべて剖検により虫体を採取した.
    その結果, A群の猫では53頭のうち35頭 (66.0%) に蠕虫の寄生が認められ, 検出された種は, 胃からPhysaloptera sp.(1.9%), 小腸からマンソン裂頭条虫 (17.0%), 瓜実条虫 (20.8%), 猫条虫 (1.9%), Strongyloides planiceps(1.9%), 猫回虫 (24.5%), 猫鉤虫 (35.9%), 膀胱からCapillaria sp.(3.8%), 心臓から犬糸状虫 (1.9%) で, 条虫3種, 線虫6種の計9種であった.また, B群の猫では52頭のうち33頭 (63.5%) に寄生がみられ, 小腸からマンソン裂頭条虫 (1.9%), 瓜実条虫 (13.2%), Strongyloides planiceps(5.8%), 猫回虫 (57.7%) が得られた.
    これらの蠕虫の中にはマンソン裂頭条虫など人体にも感染するものが含まれているため, 人獣共通寄生虫症の保有宿主として猫を十分に認識する必要がある.また, 実験用動物として捕獲野猫を導入する場合には, これらの寄生虫の感染を高率に受けていることを念頭におくべきである.
  • 馬渕 貞三, 柳原 英和, 広瀬 正裕, 片岡 稔雄, 後藤 新平, 栗本 高至, 児玉 一美, 木内 佐吉
    1984 年 37 巻 1 号 p. 20-24
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1979年に当所で分離したAscosphaera apis MS 7911株を用いて人工感染試験を行った.
    人工感染後, 3日から5日で多数の蜂児がミイラ化し白墨状になった.最も感受性のあったのは4日齢の蜂児であった.
    Ascosphaera apisはミイラ化した蜂児から回収された.
    人工感染した蜂群に対し, 逆性石鹸 (800倍) とプロピオン酸ナトリウム (0.5%) を噴霧したところ効果的であった.
  • 原田 良昭, 古谷 徳次郎, 高山 公一
    1984 年 37 巻 1 号 p. 29-32
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    鶏リンパ性白血病 (LL) とマレック病 (MD) は, いずれも内臓諸臓器に腫瘍をともなう (リンパ腫症として取り扱う) ことから, 野外での類症鑑別は難しくしばしば問題となる.今回, 鑑別点の一つと考えられているBF腫瘍病変の有無を指標に診断したLLとMDの野外発生群 (A, G農場) を対象に, 病理組織検査および低分子IgMの血清検査を行い, MD.LL病変, とくにBF病変と低分子IgMとの関連について検討した.その結果,
    1) A農場のリンパ腫症発生鶏群は, 病理組織および血清検査結果から, MDと診断された.MDの発症例では, BFの腫瘍病変は認められなかった.
    2) G農場のリンパ腫症発生鶏群は, 病理組織および血清検査結果からLLを含む鶏群と診断された.LLでは, いずれもBFの腫瘍病変が認められた.
    3) BFに腫瘍病変が認められ, 病理組織検査でLL所見を示した検体は, 低分子IgMを認め, いっぽう, MD所見を示した検体 (BF腫瘍病変陰性) では低分子IgMが認められないことが明らかとなった.
  • 桜井 健一, 渡辺 文男, 斉藤 憲彦, 松岡 俊和, 栗原 富男, 久米 常夫
    1984 年 37 巻 1 号 p. 33-36
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    埼玉県下における正常牛の乳汁673例について検査し, 36分房の乳汁 (5.3%) から酵母を分離した. 分離菌種は, Candida属19株, Trichosporon属3株, Rhodotorula属5株, Torulopsis属4株などであった. 分離菌数は, 10~3, 300個/mlであった. 抗真菌剤を用いて薬剤感受性を調べたところ, Clotrimazoleが最も高い感受性を示した.
  • 宮川 幸子, 小暮 一雄, 高坂 嘉孝, 安藤 正彦
    1984 年 37 巻 1 号 p. 39-43
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    9ヵ月齢, 大ヨークシャー種の雌豚に認められた大動脈弁下狭窄をともなう不完全型房室管奇形の一例についてその形態所見を報告し, 併せて豚の心奇形に関する文献的考察を行った.
    本例は発育が悪く呼吸速迫と心悸亢進を呈し, 著しい衰弱がみられたため畜主の希望により受診1週間後に殺処分し, 剖検した.
    剖検では直径約8mmの心房中隔一次孔欠損が認められた. 僧帽弁前尖のほぼ中央の位置に亀裂がみられ, 三尖弁中隔尖は心室中隔膜様部付近で三尖弁嚢を形成していた. 左室流入路の長さは流出路のそれに比べて明らかに短縮していた. 心室中隔基部はあたかも円孤状にえぐられた形を示し, 左室流出路は「gooseneck」形成のため狭く長くなっていた.
    大動脈弁の直下には線維性組織が増生し大動脈弁下狭窄が形成され, その内径は約7mmであった.
    僧帽弁の亀裂辺縁は肥厚し, 軽度から中等度の僧帽弁閉鎖不全があったと考えられた. また三尖弁前尖の腱索の一部は, 比較的高位にある発達した中隔縁柱に付着していた.
  • 4. 循環器系作用薬の薬理 (その3)
    榎本 好和
    1984 年 37 巻 1 号 p. 43-47
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 藤本 胖, 笹本 修司
    1984 年 37 巻 1 号 p. 47-54
    発行日: 1984/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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