豚萎縮性鼻炎の防除を目的に, SMMを10%含有する製剤を飼料に0.2%(SMMとして10mg/kg (体重)/日)添加して, 子豚の離乳時から30日間経口投与し, 以下の結果を得た.
1) 投薬終了時 (62~67日齢) の鼻腔内の
B. bronchiseptica検出率は, 投薬区で6.3%, 対照区43.8%であった.
2) 出荷時 (183~188日齢) における凝集抗体の陽性率は, 投薬区68.8%, 対照区87.5%であった.また, 鼻甲介骨の病変発現率は投薬区で25.0%, 対照区68.8%で, 両区間には5%水準で有意の差が認められた.
3)離乳時から出荷時までの平均増体重は投薬区で90.4kg, 対照区84.9kgであり, 両区間には5%水準で有意の差が認められた.また, 飼料要求率は投薬区で3.66, 対照区では3.98であった.
4)経済効果については, 投薬区の1頭当たり平均利益額が28, 749円, 対照区は25, 948円となり, 前者が1頭当たり平均2, 801円多かった.
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