乳牛217頭を用いてビオチン含有ブロック剤 (1kg中にビオチンを300mg含有するHBFBまたは100mg含有するLBFB) を1年間給与し, 血清ビオチン濃度と蹄病発生状況を検討した. 血清ビオチン濃度 (pg/ml) は, HBFB群で給与開始前の589±432から1年後の1, 101±1, 058に, LBFB群で473±250から667±554に有意 (それぞれ
P<0.001,
P<0.05) に上昇した. HBFB群 (121頭) の蹄病牛頭数は, 給与開始前の62頭 (51.2%) から1年後の25頭 (20.7%) に有意 (P<0.001) に減少した. また, HBFB群における1年後の新たな蹄病発生は59頭中8頭 (13.6%) とHBFB非給与群の54頭中17頭 (31.5%) と比べて有意 (
P<0.05) に少なかった. その結果, HBFBの給与により, 血清ビオチン濃度は上昇し, 蹄病牛頭数の減少, 蹄病の発生予防に有効であることが確認された.
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