日本獣医師会雑誌
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42 巻, 8 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 貧血発症におけるウイルスの病因的役割り
    泉対 博
    1989 年 42 巻 8 号 p. 523-529
    発行日: 1989/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 納 敏, 一条 茂, 三宅 拓夫
    1989 年 42 巻 8 号 p. 531-536
    発行日: 1989/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    心筋型白筋症発生4農家の同居子牛36例 (アバディーンアンガス種24例, ヘレフォード種12例, 4~116日齢) の臨床病理学的所見について検討した.
    血清酵素活性値 (GOT, GPT, CPK, LDH) では上昇例が多数に見られ, とくにLDH2, 500WU以上が47%, CPK100IU以上が半数例に認められ, LDHアイソザイムではLDH1とLDH2のよ昇が明瞭であった. 心電図検査では洞性頻脈やSTの上昇のほか, T波の増高, 各波間隔の延長などの異常が認められた. 血清トコフェロールとセレニウム値は著しい低値であり, 血液グルタチオンペルオキシダーゼ活性値も低値であった. トコフェロールとセレニウムを投与したところ, LDH1およびLDH2の低下が認められた.
    以上の所見から, 心筋型白筋症発生農家の同居子牛においてもトコフェロールとセレニウムの欠乏に起因した心筋障害が認められ, さらに心筋型白筋症の発生が品種と関連があることも示唆された.
  • 白石 忠昭, 原 文男, 岡田 雪男, 多久和 正, 藤田 忍
    1989 年 42 巻 8 号 p. 537-541
    発行日: 1989/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1978年4月から1985年10月の7年間に, 島根県湖陵町から屠場へ出荷された肉豚5, 022頭の血清について, 豚インフルエンザウイルス (H1N1) 1株およびホンコン型インフルエンザゥイルス (H3N2) 6株の計7株に対する抗体調査を行い, 以下の成績を得た.
    1) 豚インフルエンザウイルスの年次別抗体陽性率は, 36.6~69.6%で推移し, 1978年8月以降, いずれの調査時点においても, 抗体陽性豚が認められた.
    2) 豚インフルエンザウイルスの抗体陽性率と季節との間には一定の関連性は認められなかったが, 同一地区内において, 農家間の陽性率に著しい差が認められた.
    3) ホンコン型インフルエンザ6株のうち, 和田山, 熊本, 島根および愛知の4株に対する抗体陽性率の推移は, 同様の傾向を示した. すなわち, 80年以降増加し, 83年に最高 (52.8~61.0%) に達し, 以後減少した. 山梨株および東京株に対する抗体は83年を除いてほとんど検出されなかった.
    4) 両インフルエンザウイルスは同一地域内で同時に流行したと考えられたが, 両ウイルスの浸潤率の間には関連は認められなかった.
  • 野呂 明弘, 湊 和之, 松村 一男, 高橋 正博, 尾内 宗次, 廣田 浩二
    1989 年 42 巻 8 号 p. 545-548
    発行日: 1989/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    野外における低脂肪乳泌乳牛と対照牛の粗飼料変換に伴う臨床生化学的観察を行った. その結果, 血液所見では低脂肪乳泌乳牛と対照牛の間に大きな差はみられなかったが, 低脂肪泌乳牛で粗飼料変換時に血清遊離脂肪酸の増加が認められた. 第一胃内所見では低脂肪乳泌乳牛と対照牛のpH, プロトゾア数に差はみられなかったが, 調査期間を通じて低脂肪乳泌乳牛はVFA産生量, 酢酸/プロピオン酸割合の低下が認められた. 生乳中脂肪酸組成は対照乳に比較して低脂肪乳でパルミチン酸以下の短鎖飽和脂肪酸の減少がみられた. これらの結果から今回の低脂肪乳は第一胃内VFA産成量と酢酸/プロピオン酸割合の低下から乳脂肪中の短鎖飽和脂肪酸の減少に起因したものと考えられた.
  • 野田 雅博, 山下 秀之, 三浦 潔, 山中 敬三, 久保 正法, 稲葉 右二
    1989 年 42 巻 8 号 p. 549-555
    発行日: 1989/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1986, 1987および1988年に牛流行熱ウイルスやChuzanウイルスなどの牛に感染するアルボウイルスを分離する目的で広島県内にそれぞれ108, 125および60頭配置したおとり牛からウィルス分離を試みた. その結果, 1986年に1株, 1987年に2株および1988年に1株の計4株のウイルスが分離された. 分離ウイルス4株はいずれもエーテル, クロロホルムおよびデオキシコール酸塩に感受性であり, pH3.0では失活し, pH7.4および8.0では安定であった.分離ウイルスは孔径450および200nmのメンブランフィルターを容易に通過したが, 孔径100nmのフィルターの濾過では若干力価の低下がみられ, 孔径50nmのフィルターは通過しなかった. 分離ウイルスの増殖は5-iodo-2-deoxyuridineによって抑制されなかった. 電子顕微鏡による分離ウイルスの形態は弾丸型であった. 分離ウイルスは血清学的に4株とも同一であり, ヌカカおよび蚊から分離されたFukuokaウイルスと交差した. 以上の所見から分離ウイルスはラブドウイルスの一員であるFukuokaウイルスと同定された.
    1987年, おとり牛 (14牛群) の抗体調査では6月採材時の抗体陽性牛群は5牛群, 抗体陽性率16.7~69.2%, 11月採材時の抗体陽性牛群は10牛群, 抗体陽性率9.1~76.9%であった.
  • 大谷 新太郎, 奥田 潔
    1989 年 42 巻 8 号 p. 557-563
    発行日: 1989/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    無作為に選出した33戸の酪農家を対象に, 飼養管理に関するアンケート調査を行った. この結果と各戸の1年間 (1987年1月から1987年12月まで) の繁殖成績の関係を統計的に検討し, 乳牛の繁殖成績に及ぼす農家側の要因を調べた.
    発情徴候に関する知識は, よい繁殖成績を得るために不可欠であること, また, 飼養管理に関する正しい知識をもって積極的に酪農経営に取り組んでいる農家では, 繁殖成績は高いことがわかった.
  • 塙 登志子, 沖田 紀行
    1989 年 42 巻 8 号 p. 565-567
    発行日: 1989/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    昭和57年4月から昭和63年3月までに大阪市食肉処理場に搬入, 検査された牛321, 237頭のうち, 81例に腫瘍がみいだされている. そのうち2例は家畜に比較的まれな歯原性腫瘍であった. 第1例は上顎左臼歯域に発生した長径約17cm, 短径約7cmの腫瘤, 第2例は下顎右切歯域に発生した直径約5cmの腫瘤で, 病理組織学的に前者はameloblastic odontoma, 後者はadamantinomaと診断された.
  • 小川 高, 松野 聡子, 大川 哲司, 小川 俊男
    1989 年 42 巻 8 号 p. 569-571
    発行日: 1989/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    クッシング病と診断した犬1例に対し, o, P'-DDD連日投与による治療を行つたが, 期待した効果が得られず, 血中K値の上昇をはじめとする副作用が認められた. そこで, CT検査で確認した腫大した右側副腎を摘出し, その後, 間欠的にo, p'-DDD投与を行ったところ, 良好な治療効果が得られた.
  • 加藤 昌克, 小前 博文, 佐々木 英知, 富下 義文, 千葉 好夫, 牧野田 勝志, 野間 進, 岩渕 功, 清宮 幸男, 渡辺 史郎, ...
    1989 年 42 巻 8 号 p. 573-582
    発行日: 1989/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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