日本薬理学雑誌
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106 巻 , 4 号
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  • 金子 周司
    1995 年 106 巻 4 号 p. 243-253
    発行日: 1995年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    Xenopus oocytes has been utilized to analyze the intracellular signaling and coupling mechanisms between neurotransmitter receptors and ion channels. (1) The GTP-binding protein-coupled intracellular signaling pathway was analyzed in oocytes expressing metabotropic receptors by brain mRNA. These metabotropic receptors are commonly linked to the sequence of phosphoinositide metabolism, intracellular Ca2+ increase and opening of Ca2+-dependent Cl- channels. An antisense DNA study indicated that a specific subtype of GTP-binding protein is involved in the coupling of each metabotropic receptor. (2) Effects of central acting drugs on the functions of glutamate receptor subtypes and voltage-dependent Ca2+ channels were evaluated, and the data were compared with the results from conventional in vitro assays using brain preparations. (3) A series of experiments on κ-opioid receptors indicated that is κ-opioid receptors can couple with multiple signaling systems in the oocytes via GTP-binding proteins Gi/Go, which involves mobilization of intracellular Ca2+ through phosphoinositide metabolism, synergistic potentiation of cyclic AMP production, and inhibition of voltage-dependent Ca2+ channels.
  • 平 澤明, 淡路 健雄, 辻本 豪三
    1995 年 106 巻 4 号 p. 255-261
    発行日: 1995年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    To study the physiological regulation of the receptor protein, a fluorescent probe and detection system for α1B-adrenergic receptors have been developed. By using the anti-peptide antibody developed against the α1B-adrenergic receptor NH2-terminus, we have examined the agonistregulated α1B-adrenergic receptor redistribution in desensitized cells. Flow cytometry analysis showed that anti-peptide antibody against α1B-adrenergic receptor specifically identifies the receptor in CHO cells, COS-7 cells that were transfected with α1B-adrenergic receptor cDNA and rat hepatocytes. Using a fluoro-labeled receptor ligand, BODIPY FL-prazosin, as a probe, cell surface α1-adrenergic receptor subtypes can be detected by flow cytometry. Laser scanning confocal microscopy visualized the agonist-regulated redistribution process of α1B-adrenergic receptor in living cells; thus, following phenylephrine (10-6 M) stimulation, receptor antigen at the cell surface rapidly internalized and clustered together in a cell within 30 min. The results showed that the antibody and fluoro-labeled ligand are valuable tools for studying the localization and functional role of the α1-adrenergic receptor subtype.
  • 伊藤 茂, 東野 雷太, 田中 貴男, 武井 峰男, 栗本 忠, 松田 和夫
    1995 年 106 巻 4 号 p. 263-270
    発行日: 1995年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    ラット培養血管内皮細胞のlowd ensity lipoprotein(LDL)変性能に及ぼす新規ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬塩酸エホニジピン[NZ-105:(±)-2-[benzyl (pheny1) amino] ethyl l,4-dihydro-2,6-dimethyl-5-(5,5-dimethyl-2-oxo-1,3,2-dioxaphosphorinan-2-yl)-4-(3-nitrophenyl)-3-pyridinecarbox-ylatehydrochloride ethano1]の作用をニソルジピンと比較検討した.24 well plate にコンフルエントに培養したラット血管内皮細胞を薬物で15分前処置後,LDL 3.0μg protein/well ならびに CuSO4 5μMを添加し24時間インキュベーション後LDL変性の指標としてthiobarbituric acid反応物質を測定した.塩酸エホニジピンは3×10-7Mより有意なLIDL変性抑制作用を示した.一方,対照薬のニソルジピンでは10-5Mにて有意な作用が認められた.また,陽性対照薬のbutylated hydroxytolueneも3×10-5Mにて有意な作用を示した.これらの薬物は今回用いた用量では内皮細胞のグルコース消費には影響を与えず,細胞の活性を非特異的に低下させることはなかった.以上,塩酸エホニジピンは動脈硬化の形成ならびに進展に重要な役割を演じている内皮細胞によるLDL変性を,その活性を低下することなくニソルジピンより強力に抑制することが明らかとなった.
  • 越智 宏, 安永 幸弘, 松浦 衛, 友松 貴子, 後藤 加寿子, 今吉 朋憲, 寺澤 道夫
    1995 年 106 巻 4 号 p. 271-277
    発行日: 1995年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    新規非ステロイド性抗炎症薬(±±)-N,N-dimethylcarbamoylmethyl 2-[7-(2-methyl-5H-[1]-benzopyrano[2,3-b]pyridyl)]propionate(Y-23023)の鎮痛作用機序を検討した.Y-23023は,カオリン誘発のマウスライジング反応を用量(0.1~lmg/kg, p.o.)に依存して抑制し,この際,発痛部位である腹腔内のプロスタグランジン(PG)およびブラジキニン(BK)レベルの上昇をいずれも用量依存的に,かつ有意に抑制した.一方,インドメタシン,ジクロフェナクナトリウム,ロキソプロフェンナトリウムおよびメフェナム酸も用量依存的にライジング反応を抑制したが,それらの効力はY-23023に比べて弱く,またY-23023とは異なりPGレベルの上昇のみを抑制した.Y-23023の活性代謝物M1はヒツジ精嚢腺のシクロオキシゲナーゼを濃度依存的に阻害し,その効力はインドメタシンと同程度であった.以上の結果より,Y-23023の鎮痛作用の機序にシクロオキシゲナーゼ阻害を介したPG産生阻害作用に加えて,インドメタシンやジクロフェナクナトリウムと異なりBK産生阻害作用が関与している可能性が示唆された.
  • 高原 章, 内田 裕久, 今田 智之, 堂本 英樹, 吉元 良太, 小森 美幸, 森岡 朋子, 小野 一郎, 高田 芳伸, 加藤 仁
    1995 年 106 巻 4 号 p. 279-287
    発行日: 1995年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    新規カルシウム拮抗薬(シルニジピン)を2KlC型腎性高血圧犬に連続経ロ投与し,その抗高血圧作用を二力ルジピンのそれと比較検討した.投与初日,シルニジピン(3mg/kg)および二力ルジピン(3mg/kg)の経ロ投与は投与後1時間目に収縮期および拡張期血圧を著明に低下させた.このシルニジピンの降圧作用は二力ルジピンより持続的であった.両薬剤とも心拍数と血漿レニン活性の上昇を引き起こした.投与開始8日目および15日目もシルニジピンとニカルジピンは投与初日とほぼ同程度の血圧低下作用を引き起こした.投薬中止48および72時間後に血圧のリバウンド現象は認められなかった.血圧測定時間毎に採血して血漿中薬物濃度を測定したところ,シルニジピンおよび二力ルジピンの血圧低下作用はそれぞれの時点での血漿中薬物濃度と有意に相関した(シルニジピン;r=-0.598,ニカルジピン;r=-0.594).以上の結果より,シルニジピンは二力ルジピンに比較してより持続的な抗高血圧作用を示し,連続経ロ投与による再現性のある抗高血圧作用は血漿中薬物濃度に相関して認められた.
  • 石井 秀衛, 佐々木 康夫, 池村 俊秀, 北村 重人, 大森 健守
    1995 年 106 巻 4 号 p. 289-298
    発行日: 1995年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    新規抗アレルギー薬KW-4679経ロ投与時の受身皮膚アナフィラキシー,抗原誘発気道収縮反応およびcompound48/80誘発致死反応に及ぼす影響をケトチフェンおよびエメダスチンの作用と対比して検討し,以下の成績を得た.1)ラット受身皮膚アナフィラキシーに対してKW-4679は,0.01mg/kgより用量依存的な抑制作用を示し,その50%抑制用量(ID50値)は0.04mg/kgであった.ケトチフェンのID50値は0.48mg/kg,エメダスチンのID50値は4.43mg/kgであった.2)受動感作モルモットの抗原誘発アナフィラキシー性気道収縮反応に対してKW-4679,ケトチフェンは0.03mg/kgから,エメダスチンは0.01mg/kgから抑制作用を示した.抗原投与後の気道収縮反応の曲線下面積を指標として算出したID50値は,KW-4679が0.22mg/kg,ケトチフェンが0.016mg/kgであった.エメダスチンは0.1mg/kg投与において84%の抑制作用を示した.3)能動感作ラットのアナフィラキシー性気道収縮反応に対してKW-4679は10mg/kg以上の投与量で,ケトチフェンは30mg/kgで抑制作用を示した.エメダスチン30mg/kgはピークに達するまでの時間は遅延させたものの明確な抑制作用を示さなかった.4)受動感作モルモットに抗原吸入すると肺コンプライアンスが低下し,肺粘性抵抗が上昇したが,KW-4679は0.lmg/kgから明らかな抑制作用を示した.5)ラットのcompound48/80誘発致死に対してKW-4679は0.03mg/kg以上の投与量から有意な抑制作用を示した.以上の成績から,KW-4679は皮膚アナフィラキシーおよび実験的喘息に対して低用量から抑制作用を示す薬物であることが明らかになった.
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