日本薬理学雑誌
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128 巻, 4 号
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特集:生活習慣病の治療戦略
  • ~NOおよび細胞膨張によるインスリン分泌調節を中心に~
    石川 智久, 中山 貢一
    2006 年 128 巻 4 号 p. 208-213
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/13
    ジャーナル フリー
    グルコースによるインスリン分泌機構として,グルコース代謝によるATP/ADP比の上昇によりATP感受性K+チャネル(KATPチャネル)が閉口して膜が脱分極し,電位依存性Ca2+チャネルが活性化されてインスリン開口放出が惹起されるというKATPチャネル依存性の機序が知られている.しかし,インスリン分泌がこのKATPチャネル依存性の機序によってのみ生じるわけではない.特に,グルコース誘発インスリン分泌の第2相には,KATPチャネル非依存性の機序の関与が示されている.この機序として,マロニルCoA/長鎖アシルCoA仮説,グルタミン酸仮説,ATP仮説などが提唱されているものの,これらの仮説とは矛盾する報告も為されており,未だその全容解明には至っていない.著者らは最近,こうした因子とは少し性質を異にした新たな機序を提唱した.すなわち,グルコース刺激によりβ細胞の構成型NO合成酵素が活性化されてNOが産生され,そしてNOが低濃度ではcGMP産生を介してインスリン分泌を促進し,それ以上の濃度になるとcGMP非依存性の機序によりインスリン分泌を抑制することを示した.また,高濃度グルコースによりβ細胞が膨張することに着目し,低浸透圧刺激を利用して細胞膨張応答機構を解析した.そして,β細胞の膨張が伸展活性化カチオンチャネルを活性化して膜を脱分極させ,インスリン分泌を惹起することを示した.以上の結果から,NOがグルコース誘発インスリン分泌においてその濃度によって促進的あるいは抑制的に働く調節因子として機能すること,また,高濃度グルコースによるインスリン分泌に細胞膨張による伸展活性化カチオンチャネルの活性化を介した機序が寄与する可能性を示した.こうしたKATPチャネル非依存性の機序は,糖尿病治療薬の新たなターゲットとなる可能性を秘めており,研究のさらなる展開が期待される.
  • 仁木 一郎, 金子 雪子
    2006 年 128 巻 4 号 p. 214-218
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/13
    ジャーナル フリー
    膵B細胞からのインスリン分泌における大きな特徴のひとつとして,多様な栄養物質によるインスリン分泌の調節をあげることができる.私たちは,様々な分泌刺激による膵B細胞からのインスリン分泌が,含硫アミノ酸であるL-システインによって強力に抑えられることを見いだした(Kaneko, et al. Diabetes. 2006).L-システインが膵B細胞に与えるインスリン分泌抑制・グルコース代謝阻害・グルコースによる細胞内Ca2+オシレーション抑制などの作用は,硫化水素(H2S)ドナーであるNaHSによっても再現される.H2Sは,古くから自然界に存在する有毒ガスとして知られてきたが,最近の研究により様々な細胞においてシグナル伝達をおこなう可能性が示されており,一酸化窒素(NO)や一酸化炭素(CO)に次ぐ第3のガス性シグナル伝達分子と目されている.私たちは,L-システインが代謝されて生じたH2Sが,膵B細胞でインスリン分泌抑制以外の細胞機能をも調節しているのではないか,と考えている.L-システインなどの含硫アミノ酸の血中レベルは,糖尿病や動脈硬化など,一部の生活習慣病で異常値を示すことが臨床研究で明らかにされている.これらの結果は,生活習慣病で見られるインスリン分泌障害が,L-システインやその代謝産物であるH2Sによる可能性を示唆している.この総説では,シグナル分子としてのH2Sに関するこれまでの研究を振り返るとともに,膵B細胞におけるL-システインおよびH2Sによるインスリン分泌抑制が持つ意義について,私たちの考えるところを述べた.
  • 井口 晴久, 酒井 寿郎
    2006 年 128 巻 4 号 p. 219-224
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/13
    ジャーナル フリー
    末梢組織のインスリン抵抗性を代償するために,膵β細胞はインスリン分泌を増加させることが知られているが,その分子メカニズムは十分明らかとなっていない.そこで我々は,高インスリン血症マウスと通常マウスの膵ラ氏島における遺伝子発現プロファイルを比較解析した.その結果,high mobility group(HMG)boxを有する転写因子ファミリーの1員であるsex-determining region Y-box 6(SOX6)の発現量が,高脂肪食負荷マウスとob/obマウス由来の膵ラ氏島において,顕著に減少していることを見出した.そして,β細胞由来細胞株であるMIN6細胞にSOX6を強制発現するとグルコース刺激性のインスリン分泌が抑制されるのに対して,siRNAを用いてSOX6の発現を抑制するとインスリン分泌は増加した.更に詳細な検討を行った結果,SOX6は酸化的リン酸化酵素群の一部やインスリンの転写を抑制することで,細胞内ATP/ADP比およびインスリン含量を低下させ,最終的にインスリン分泌を抑制することが分かった.驚いたことに,転写活性化因子と考えられていたSOX6は転写抑制活性を併せ持っていた.そこで,インスリンプロモーターを用いてSOX6の転写抑制機構を解析したところ,SOX6はβ細胞の分化,機能維持に重要な働きをする転写因子であるpancreatic-duodenal homeobox factor-1(PDX1)と直接結合し,その転写活性を抑制することが明らかとなった.以上の結果から,SOX6とPDX1の協調的転写調節がインスリン抵抗性状態の代償性インスリン分泌亢進機構に関与していると推察された.
  • 田中 十志也
    2006 年 128 巻 4 号 p. 225-230
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/13
    ジャーナル フリー
    肥満,インスリン抵抗性,高脂血症,高血圧といった動脈硬化のリスクファクターが一個人に集積するメタボリックシンドロームを呈する患者が急増している.とりわけ肥満に伴う脂肪細胞の機能異常がメタボリックシンドロームの発症に深く関わっていることから,適度な運動やカロリー摂取制限が有効な治療法の一つである.我々は,持続的な運動時あるいはカロリー摂取制限時に骨格筋で誘導される転写因子に着目して研究している中で,リガンド依存的に遺伝子発現を制御する核内受容体の一つperoxisome proliferator-activated receptorδ(PPARδ)が誘導されることを見いだした.そこで,PPARδの合成アゴニストGW501516を用いてDNAマイクロアレイ解析による標的遺伝子の同定を行ったところ,PPARδは骨格筋の脂肪酸取り込み,輸送,酸化,および脱共役タンパクといった脂肪酸代謝を調節する因子であることが明らかとなった.また,PPARδアゴニストは高脂肪食負荷および遺伝的に肥満を呈するマウスモデルにおいて抗肥満およびインスリン抵抗性改善効果を発揮することが明らかとなった.さらに,PPARδアゴニストは肥満動物の脂肪組織においてNADPHオキシダーゼ経路による酸化ストレスの産生を抑制することによってTNFαやIL-6といった末梢組織のインスリン抵抗性を惹起するアディポサイトカインの産生異常を改善することが明らかとなった.以上のことから,PPARδアゴニストは単剤で肥満,インスリン抵抗性,および高脂血症に対して治療効果を発揮する画期的なメタボリックシンドローム治療薬として期待される.
  • 高橋 宏和, 中釜 斉
    2006 年 128 巻 4 号 p. 231-234
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/13
    ジャーナル フリー
    脂肪細胞の分化誘導因子として研究されてきたPPARγ(Peroxisome Proliferator-Activated Receptor gamma)は脂肪細胞および腸管に発現が認められているが,近年ほとんどすべての癌において多量に発現していることが報告されており,PPARγが癌に対し何らかの作用を有することが示唆されている.これまでPPARγの活性化が抗炎症作用・発癌抑制作用を示すことを報告してきたが,抑制した場合の作用は明らかにされていない.PPARγ阻害薬は培養癌細胞において接着・増殖・転移能を減少させ,アノイキスをきたした.アノイキス(anoikis)とは足場を確保できない細胞がアポトーシスを起こす現象である.阻害薬の作用解析がPPARγの機能を解明する上で重要であることが示唆された.PPARγのリガンドはインスリン抵抗性改善薬として安全性が確立し臨床応用されているが,阻害薬では現在認可されているものはなく作用機序・安全性などを詳細に解明することにより癌浸潤・転移抑制の分子標的として既存の抗癌剤との併用による相乗効果の誘導,副作用の軽減,QOLの維持など臨床応用への可能性が考えられる.また,われわれはマウス発癌モデルにおいてPPARγのリガンド投与が大腸癌の発生のみならず大腸前癌病変であるAberrant Crypt Foci(ACF)の発生を抑制し,化学発癌予防に有効であることを世界に先駆けて報告してきた.近年,拡大内視鏡の進歩によりヒトにおけるACFの観察が可能となったが,PPARγリガンド投与でヒト大腸ACFが消退・消失することが確認できた.ACFをメルクマールとしたPPARγリガンドによる大腸化学発癌予防のトランスレーショナルリサーチを現在検討中である.
  • 米田 正人, 藤田 浩司, 中島 淳, 和田 孝一郎
    2006 年 128 巻 4 号 p. 235-238
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/13
    ジャーナル フリー
    非飲酒者でも脂肪肝に肝実質の壊死,炎症,線維化所見が加わった非アルコール性脂肪性肝炎(non-alcoholic steatohepatitis:NASH)に対する関心が我が国でも急速に高まっている.NASHの治療は栄養療法の徹底が重要であり,難治症例には薬物療法が検討される.我々は当院に通院するNASH患者に施行した栄養指導,またピオグリタゾンを用いた薬物療法の有効性を検討した.【方法】NASH患者に管理栄養士の指導の下,標準体重×25 kcal/kg/日,タンパク質1.0-1.5 g/標準体重/日,脂肪量20%以下の栄養指導を行った.また栄養療法が奏功しない症例に薬物療法としてピオグリタゾン15 mg/日の投与を行った.また治療前後で肝臓と脾臓のCT値比率(L/S比)および臨床データの比較検討を行った.約6割の症例は栄養療法のみで臨床データの改善を認めた.L/S比は前0.961後1.190(P=0.0002).フェリチン値と高感度CRPの栄養指導前後の変化率Δフェリチン値とΔhs-CRPはΔL/Sと強い相関を示し,治療効果判定に有効であることが示唆された.また栄養療法に難治した20症例に対しピオグリタゾンの投与が行われたが,脂肪肝の著明な改善と肝機能の改善を得られた.また薬物による副作用は本件等では認められなかった.NASHやNAFLDの治療は生活習慣の改善や肥満の解消が原則である.しかし,体重コントロールに苦慮することや,肥満を伴わないNASHが存在することより減量指導のみでは不十分であり,ピオグリタゾンはNASHの治療に有用であることが示唆された.
実験技術
  • 大久保 みぎわ, 川口 充
    2006 年 128 巻 4 号 p. 239-243
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/13
    ジャーナル フリー
    耳下腺の分泌機能を調べるにあたり,細胞の調製方法は実験の可否に影響を与える.我々は細胞を単離せず機能単位である腺房構造を残したまま腺房細胞を調製し実験に用いている.本稿では耳下腺腺房浮遊細胞の調製方法について紹介する.耳下腺はラットをエーテル麻酔下で心臓を穿刺して脱血した後摘出する.さらに,脂肪組織,結合組織,リンパ組織を取り除いて酵素液中で細切する.酵素液はコラゲナ-ゼ,ヒアルロニダ-ゼおよびBSAをDMEM培地に添加し作成する.細切した耳下腺は酵素液中で1分間に50回振盪し37℃で1時間培養する.この間20分おきにガス交換(95%O2,5%CO2)とピペットによる撹拌を行う.耳下腺腺房細胞はHepes(pH7.4)を含むHBSS(HBSS-H)にBSAを添加した培養液で3回洗浄し,さらに37℃の同液中で20分間培養する.最後に酵素処理後の耳下腺腺房をナイロンメッシュ(190 μm)にて濾過し大きさをそろえ,新しいHBSS-H中に浮遊させ実験に用いる.この方法で調製すると1から数個の腺房を持つ大小混在した腺房組織塊を得ることが出来る.また,DMEMにBSAや成長因子のEGFを添加した培養液中で保存することにより,調製8時間後までであれば生存率は90%以上となる.
  • 富山 勝則, John L. Waddington, 越川 憲明
    2006 年 128 巻 4 号 p. 244-249
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/13
    ジャーナル フリー
    近年,ドパミン受容体機能を欠失させた各種の遺伝子ノックアウトマウスが作出された.これにより,抗精神病薬の慢性投与時や加齢で発症する不随意顎運動に関わる受容体サブタイプを,より詳細に検討できる可能性がもたらされた.一般に,マウスは小さく,その行動が俊敏なため,顎運動の解析には不向きであるが,マウスの顎運動を観察評価する方法の必要性が生じてきたので,簡便で軽度にマウスの頚部を固定する顎運動観察用器具を作製し,'rapid time-sampling behavioural check list法'を援用した顎運動の測定法を考案した.本稿ではまず,この方法の妥当性を検討し,次に本法によって,各種ドパミン受容体ノックアウトマウスの特性を評価した実例を示した.その結果,(1)D1,D2受容体ノックアウトマウスではそれぞれの野生型と比べて顎運動の発現パターンに差が認められ,D5受容体ノックアウトマウスにもわずかな差が認められたが,D3受容体,D4受容体およびDARPP-32ノックアウトマウスではほとんど遺伝子欠損の影響は認められないことが明らかとなった.以上の結果から,本顎運動観察用器具はマウスの顎運動の観察・評価に有用であり,特に,遺伝子改変マウスの顎運動評価に役立つものと考えられた.
治療薬シリーズ(8)緑内障
  • 島崎 敦
    2006 年 128 巻 4 号 p. 250-254
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/13
    ジャーナル フリー
    視神経障害を伴い視野が欠損していく緑内障の治療は,眼圧下降点眼薬または手術によって危険因子となる眼圧を長期に渡りコントロールすることが基本となっている.そのため,眼圧下降点眼薬は緑内障治療において非常に重要な役割を担っている.既存の眼圧下降点眼薬は作用機序により,副交感神経作動薬,交感神経作動薬,交感神経遮断薬,プロスタグランジン系薬および炭酸脱水酵素阻害薬に分類され,複数の薬剤を併用する場合は,それぞれの薬理作用が相殺されないような組み合わせで用いられる.現在,これまでとは異なる新規な作用機序を有する眼圧下降点眼薬として線維柱帯作用薬が開発されている.また,米国では薬物治療の新しいアプローチとして,障害を受ける視神経を直接保護する視神経保護薬が開発されている.今後,緑内障患者のQOLをこれまで以上に高める薬剤の開発が望まれるが,そのためには多因子疾患である緑内障の病態を解明し,緑内障病態をより反映した動物モデルを確立するとともに,そこで得られた知見から新しい薬剤ターゲットを見出すことが課題となっている.近年の遺伝子解析技術の発展に伴い,緑内障病態が更に解明されていくことを期待したい.
  • 富所 敦男
    2006 年 128 巻 4 号 p. 255-258
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/13
    ジャーナル フリー
    緑内障治療のなかで臨床的なエビデンスが確立しているのは眼圧下降治療のみである.そのエビデンスの多くの部分は1980年代から欧米で行われたいくつかのランダム化比較試験の結果に基づいている.しかし,日本人に多いことが明らかになっている正常眼圧緑内障に対する眼圧下降治療のエビデンスには不確実な部分が残っている.眼圧下降療法を行うにあたっては,まず個々の患者に応じた目標眼圧を設定した上で,薬物療法から治療を開始する.そして,十分な眼圧下降が得られない場合や眼圧が下降しても視野障害進行が停止しない場合などには手術療法の適応を検討することになる.眼圧下降薬などの効果の検証にあたっては眼圧の生理的変動の影響をできるだけ除去した上でその効果を検討していく必要があり,長期的には眼圧下降が視野障害進行の予防効果につながっているかどうか適切に評価しなくてはならない.神経保護治療や血流改善治療も眼圧下降療法に加え得る治療法として期待されているが,現在のところ臨床的なエビデンスはなく,今後の研究の進展が期待される.
新薬紹介総説
  • 小林 護, 清水 智司
    2006 年 128 巻 4 号 p. 259-268
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/13
    ジャーナル フリー
    シロドシン(販売名:ユリーフ®カプセル2 mg,4 mg)は,α1-アドレナリン受容体(AR)遮断作用を有する薬剤であり,前立腺肥大症(Benign prostatic hyperplasia:BPH)に伴う排尿障害の改善薬である.ヒトα1-ARサブタイプをそれぞれ発現させた細胞膜分画を用いて,3H-プラゾシンを放射性リガンドとした受容体結合試験を実施したところ,α1A-ARに対して高い結合親和性と選択性を示した.機能的薬理試験において,摘出ウサギおよびヒト前立腺のα1-AR刺激による収縮を低濃度より濃度依存的に抑制したが,ラット脾臓および胸部大動脈,ヒト腸管膜動脈などの収縮に対しては抑制効果が弱く,前立腺のそれと比較して抑制濃度に乖離が認められた.ラットおよびイヌの交感神経刺激による尿管内圧上昇作用を低い用量から抑制したが,血圧などへの影響は僅かであった.シロドシンは循環器系の機能に影響を及ぼすことなくBPHに伴う排尿症状を改善することが示唆される.さらに,BPHモデルラットの蓄尿時に観察される過活動膀胱様収縮に対しても,収縮数を減少させた.これらのことから,シロドシンは前立腺のα1A-ARに選択的に結合して交感神経系の刺激を抑制することにより,下部尿路組織平滑筋の緊張を緩和し,BPHに伴う排尿症状に加えて蓄尿症状も改善すると考えられる.一方,BPHに伴う排尿障害患者を対象とし,国際前立腺症状スコア(I-PSS)を用いて本邦で実施した二重盲検査比較試験において,プラセボに対するシロドシンの優越性が検証された.また,薬物療法で奏効しにくいI-PSS重症患者においても,改善効果が認められた.さらに,長期投与試験における安全性および有効性が確認された.以上の基礎および臨床試験成績より,シロドシンはBPHに伴う排尿障害に対して優れた改善効果を有し,患者QOLの向上が期待される薬剤であると考えられる.
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