日本薬理学雑誌
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109 巻 , 2 号
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  • 畑 文明, 竹内 正吉
    1997 年 109 巻 2 号 p. 61-73
    発行日: 1997年
    公開日: 2007/01/30
    ジャーナル フリー
    Recent findings suggest that nonadrenergic inhibitory responses of the smooth muscle of the gastrointestinal tract is mediated by nitric oxide and some intestinal peptides including VIP, PACAP and CGRP. Although nitric oxide was suggested to mediate the nonadrenergic relaxation in various regions of gastrointestinal tracts of many species, further careful studies revealed that nitric oxide participates in the relaxation in restricted regions, not throughout the tract. It was also found that the peptides work in extremely restricted regions of the tract. Importance of the role of nitric oxide in the relaxation varies with different regions, strains and species. Moreover, it significantly decreases with the age of the rat, especially between 4-8 weeks of age. Inhibitors of Ca2+-activated K+ channels inhibited the relaxation in almost all regions examined in rats, although the magnitude of the inihibition varied from region to region. The intracellular action mechanism(s) of nitric oxide was discussed in relation to changes in cyclic GMP level, intracellular Ca2+ level and membrane potentials of the smooth muscle cells.
  • 亀田 剛, 真野 博, 久米川 正好
    1997 年 109 巻 2 号 p. 75-84
    発行日: 1997年
    公開日: 2007/01/30
    ジャーナル フリー
    骨組織は,成熟後においてもその一部では吸収と形成が繰り返され,そのバランスにより正常な構造と機能を維持している.骨吸収を担う主な細胞である破骨細胞は,高度に分化した多核の巨細胞である.破骨細胞の分化や機能の調節には骨芽細胞や骨髄間質細胞(ストローマ細胞)が深く関与していると云われている.しかし,破骨細胞に対する様々な物質の直接的な作用については不明な点が多い.そこで,多くの研究者が破骨細胞の分離培養を試みてきた.鳥類では分離培養に成功したという報告もあるが,哺乳類の破骨細胞を高純度に分離することは困難であった.当初,我々の教室ではプラスチックシャーレに対する接着力の差を利用して破骨細胞のみをシャーレ上に残すことにより分離培養することに成功していた.ところが,この破骨細胞はシャーレから剥離できないため,その機能を評価できなかったので,その利用には限度があった.我々は,試行錯誤の結果,コラーゲンゲルを用いることによりこの問題を解決した.そこで,本稿ではコラーゲンゲルを用いて破骨細胞を分離培養する方法を中心にその機能の解析を併せて紹介する.
  • 木村 伊佐美, 永濱 忍, 川崎 真規, 片岡 美紀子, 佐藤 誠
    1997 年 109 巻 2 号 p. 85-94
    発行日: 1997年
    公開日: 2007/01/30
    ジャーナル フリー
    ラットのデキストラン硫酸誘発潰瘍性大腸炎モデルを用い,5-[4-(2-carboxyethyl-carbamoyl)-phenylazo]-salicylic acid disodium salt dihydrate(BX661A)およびサラゾスルファピリジン(SASP)の7および14日間経口投与による治療効果を評価するとともに,両薬物のそれぞれの代謝物である5-アミノサリチル酸(5-ASA),4-アミノベンゾイル-β-アラニン(4-ABA)およびスルファピリジン(SP)の直腸内投与による影響についても検討し,以下の成績を得た.BX661Aは,7および14日間経口投与のいずれの処置期間においても用量依存的にびらん面積を縮小し,特に100および300mg/kgの14日間経口投与においては有意な治癒促進効果を示した.さらに,BX661Aはこれらのびらん形成の治癒促進効果に付随して,大腸肥厚の指標となる大腸の短縮に対しても改善を示した.一方,SASPは7日間の処置期間ではまったく治療効果を示さなかったが,14日間の経口投与では用量依存的なびらん形成の治癒促進効果を示した.しかしながら,300mg/kgの高用量においては治癒促進効果の減弱が観察された.つぎに,活性本体について検討した結果,BX661AおよびSASPの共通の代謝物である5-ASAは,ラットの大腸炎モデルに対して強い治療効果を有しており,両化合物の活性本体は5-ASAであることが示唆された.またSP(187.7mg/kgで5/8例死亡)投与で多くの死亡例が観察されたことから,SASPの高用量投与で観察された治癒促進効果の減弱にSPの関与が示唆された.以上の結果より,BX661AはSASPに比べより安全に,かつ効果的に使用できる潰瘍性大腸炎治療薬として期待できる.
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