肥満細胞を含むラッット腹腔浸出細胞(PEC)および摘出肺切片からのアレルギー性の,あるいは非アレルギー性のhistamine遊離におよぼすoxatomideの影響を,disodium romo-glycate(DSCG)のそれと比較検討し,以下の成績を得た.1) phosphatidyl-L-serine(PS)存在下における感作ラットPECからの抗原抗体反応にもとづくhistamine遊離に対し,oxatomideは10
-6Mから有意な抑制作用を示し,10
-5M以上で抑制作用を発現するDSCGに比べ低濃度から有効であった.2) concanavalin AおよびPS共存下に惹起されるhistamine遊離に対し,oxatomideは10
-7M以上の濃度で,DSCGは10
-5M以上の濃度で抑制作用を示した.3) compound 48/80 0.5μg/mlによるhistamine遊離に対し,oxatomide 10
-8~10
-5Mはほとんど影響をおよぼさなかったが,DSCGは10
-5M以上の濃度で抑制作用を示した.4) calcium ionophore;A-23187 10
-6Mによるhistamine遊離に対し,oxatomideは10
-5Mで有意な抑制作用を示したが,DSCG 10
-7~10
-4Mは影響をおよぼさなかった.5) 感作ラット摘出肺切片からの抗原抗体反応にもとづくhistamine遊離に対し,oxatomideは10
-7M以上で,DSCGは10
-5M以上の濃度で抑制作用を示した.6) oxatomide 10
-8~10
-5M,DSCG 10
-6~10
-4Mの濃度範囲では,薬物それ自体でhistamine遊離を惹起しなかった.
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