streptozotocin (STZ, 170mg/kg, i.p.) 投与2週後の糖尿病マウスにおけるarachidonicacid (AA) 誘発呼吸抑制反応について実験した.STZ糖尿病マウスにおけるAA誘発呼吸抑制反応は, 対照マウスに比し著しく減弱した.aspirin (10~50Dng/kg, i.p.) およびOKY-046・Na (25~100mg/kg, i.v.) の前処置後, STZ糖尿病マウスではAA誘発呼吸抑制反応は増強した.OP-41483 (1~100μg/kg, i.v.) 前処置後は, STZ糖尿病マウスにおいても, 対照マウスと同様にAA誘発呼吸抑制反応は減弱した.STA
2 (10μg/kg, i.v.) 前処置後は, STZ糖尿病マウスにおいても, 対照マウスと同様にAA誘発呼吸抑制反応は増強した.ONO-1078 (1~10mg/kg, i.v.) 前処置後は, STZ糖尿病マウスにおいても, 対照マウスと同様に, AA誘発呼吸抑制反応への影響はみられなかった.TMK-688 (0.01~1mg/kg, i.v.) 前処置後は, 対照マウスでAA誘発呼吸抑制反応を著しく減弱したが, STZ糖尿病マウスでの影響はみられなかった.以上の結果から, STZ糖尿病マウスにおけるAAに対する呼吸抑制反応は, 特にcyclooxygenaseやthromboxane A
2 (TXA
2) 合成酵素が阻害された場合に, leukotriene類が関与することが示唆された.
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