日本薬理学雑誌
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96 巻 , 1 号
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  • 福田 英臣, 小野 秀樹
    1990 年 96 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 1990年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    The physiological function of the descending noradrenergic system in the spinal ventral horn has not yet been fully elucidated. Here we describe our recent findings showing the motor function of the noradrenergic fibers. 1) α1-Antagonists and α2-agonists depressed the spinal mono and polysynaptic reflex potentials in rats that have an intact connection between the spinal cord and the brain. In rats spinalized at the Cl level, the α1-agonistic action of adrenergic agents increased the spinal reflexes. 2) In the radio frequency-lesioned decerebrate rigidity model of rats, α1-antagonists and α2-agonists reduced the rigidity by affecting the spinal and supraspinal levels, respectively. 3) α2-Agonists but not α1-antagonists reduced noradrenaline released into the subarachnoid space of anesthetized rats. 4) In a slice preparation isolated from adult rats, the α1-agonistic action of adrenergic agents increased the excitatory synaptic transmission of the ventral horn. Thus, it was demonstrated that α2-agonistic action at the brain stem inhibited spinal motor activity by reducing the release of noradrenaline in the spinal cord, and that the facilitatory action through α1-adrenoceptors was dominant in descending noradrenergic transmission in the motor nuclei of the ventral horn.
  • 山崎 勝也, 後藤 義明
    1990 年 96 巻 1 号 p. 11-21
    発行日: 1990年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    PCPGABA,thyrotropin releasing hormone(TRH),insulin及び2-deoxy-D-glucose(2DG)の胃酸分泌に対する作用をurethane麻酔下のラットを用いて胃腔内灌流法で比較検討した.PCPGABAは4mg/kgの皮下投与20分後に,TRHは1μgの大漕内投与10分後に,insulinは2U/kgの静脈内投与90分後に,2DGは200mg/kgを静脈内投与60分後にそれぞれ胃酸分泌を刺激した.胃酸分泌最大刺激効果を10分間当りの最大分泌量で比較すると,その活性は,PCPGABA=TRH>2DG=insulinの順であった.また,迷走神経の遠心性発射に対していずれの化合物も発射頻度を増加させ,しかもその活性化は胃酸分泌反応に先行して発現した.atropineの前処理および迷走神経切断は,これらの化合物による胃酸分泌刺激作用をほぼ完全に抑制した.PCPGABA及びTRHは,血糖値にほとんど影響を与xなかったが,insulinは血糖値を低下し,2DGは血糖値を上昇させた.以上の結果から,いずれの化合物も迷走神経性のコリン作働性経路を介して胃酸分泌を刺激するが,その作用機序には若干の差異が認められた.
  • 山崎 信彦
    1990 年 96 巻 1 号 p. 23-30
    発行日: 1990年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    本実験はラットの腎臓内で誘導されたdopamineとナトリウム(Na)利尿作用との関係について検討する目的で施行された.動物はpentobarbital麻酔下で0.9%NaClを補液し,薬物は静脈内に投与した.dopamine(0.05,0.5,5.0,μmol/animal/30min)投与時には尿中free dopamine排泄量と血漿中free dopamine濃度は顕著に増加し,同時に尿量および尿中Na排泄量が有意に増加した.この増加作用は用量依存的であった.carbidopa(0.5,5.0μmol/animal/30min)投与時には,尿中free dopamine排泄量は顕著に減少した.しかし,尿量および尿中Na排泄量には変動が認められなかった.L-dopa(0.05,0.5,5.0μmol/animal/30min).を投与すると,尿中free dopamine排泄量と血漿中free dopamine濃度は有意に増加した.この尿中free dopamine排泄量の増加作用は用量依存的であった.しかし,尿量および尿中Na排泄量には影響がみられなかった.carbidopa(0.5μmol/animal/30min)は,L-dopa投与による尿中free dopamine排泄量と血漿中free dopamine濃度の増加作用を顕著に抑制したが,dopamine投与による尿中free dopamine排泄量,血漿中free dopamineと尿量および尿中Na排泄量の増加作用には影響をおよぼさなかった.これらの実験結果より腎臓で誘導されたdopamineと尿量および尿中Na排泄量には相関関係はなく,血漿中dopamineが尿量および尿中Na排泄の調節に関与しているのではないかという結論を得た.
  • 松本 欣三, 蔡 兵, 中村 晋也, 渡辺 裕司
    1990 年 96 巻 1 号 p. 31-39
    発行日: 1990年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    マウスの自発運動量を測定するために,安定して高い測定感度が得られ,機器間にバラつきが少ない新しい自発運動量測定装置を試作し,5種類の中枢興奮薬の影響を検討した.ドーナツ型の測定用ケージの周囲に立ち上がり検出用及び位置検出用ピームを配置し,マウスの動作回数,移動距離,立ち上がり回数,立ち上がり時間を5分毎に測定した.methamphetamine(0.5,1及び2mg/kg,s.c.)は用量依存的に動作回数を増加させ,移動距離を著明に増加させた.cocaine(20,50及び75mg/kg,s.c.)は動作回数と移動距離を著しく増加させたが,特に50mg/kgを投与されたマウスは立ち止まることなく移動を続けるのが特徴であった.caffeine(10,30及び100mg/kg,s.c.)投与群では中等度の興奮が持続性に発現した.morphine(5,10及び20mg/kg,s.c.)投与群でも用量が高い程,横への連続的な動きが顕著であった.apomorphine(1及び3mg/kg,s.c.)の低用量では一過性の立ち上がり回数と横の動き,高用量では持続的な立ち上がりと中等度の横の動きが観察された.これらの実験の結果は今回の試作器が各興奮薬に特徴的な幾つかの動きを検出したことを示しており,マウスの自発運動量測定装置としては有用と思われる.
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