日本薬理学雑誌
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101 巻 , 6 号
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  • 山本 慧
    1993 年 101 巻 6 号 p. 349-361
    発行日: 1993年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    Chemical carcinogenesis can be subdivided at least into two stages, i.e., initiation and promotion, in the mouse skin carcinogenesis model. There is considerable evidence supporting the relevance of the above concept to chemical carcinogenesis of other organs. Initiation represents the stage in which a carcinogen interacts with DNA and causes irreversible damage on the genome. Subsequent repeated exposure to a tumor promoter leads to a phenotypic expression of the initiated cells to tumor cells. In our living environment, a large number of carcinogens may exist and exposure to a minute amount of carcinogen even once may be sufficient to generate initiated cells; therefore, prevention of carcinogenesis at the stage of initiation is not an easy task. In contrast to the initiation stage, the promotion stage is essentially reversible, and a relatively long period is required to accomplish this process. Therefore, prevention of chemical carcinogenesis in the promotion stage seems more practical than preventing carcinogenesis in the initiation stage. There is much evidence suggesting that arachidonic acid cascades play important roles both in the initiation and promotion stages. In the two-stage skin carcinogenesis, inhibitors of arachidonic acid cascades, especially lipoxygenase inhibitors, effectively prevent tumor formation by inhibiting the stage of tumor promotion caused by different types of tumor promoters. Although at present, the role(s) of lipoxygenase pathways in the mechanism of tumor promotion is not fully understood, the potential use of lipoxygenase inhibitors for the prevention of chemical carcinogenesis is anticipated.
  • 加瀬 則子, 高崎 和彦, 東出 康志, 田村 典彦, 李 文昇, 山浦 哲明, 大西 治夫
    1993 年 101 巻 6 号 p. 363-374
    発行日: 1993年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    F-0401は血管拡張作用と血小板凝集抑制作用を兼ね備えた新規合成ジヒドロピリジン(DHP)誘導体である.今回はF-0401の作用機作を検討し、以下の成績を得た.F-0401はラット心筋膜分画DHP受容体への[3H]ニトレンジピン結合を阻害し(Ki値:2.2×10-7M),ウサギ大動脈およびモルモット盲腸紐標本においてCaCl2収縮を抑制(pA2値:7.7,6.6)したことから,既存DHP誘導体と同様にCa2+拮抗作用を有することが示唆された.一方,F-0401は既存DHP誘導体と異なり,ヒト血小板ミクロソームのトロンボキサン(TX)A2合成酵素阻害作用(IC50値:2.5×10-7M)とウサギ血小板への[3H]platelet activating factor(PAF)特異的結合に対する阻害作用(Ki値:1.4×10-8M)を示したが,ラット血小板由来のcAMPおよびcGMP特異性ホスホジエステラーゼ(TypeIVおよびV)に対する阻害作用は,既存DHP誘導体同様軽微であった.従ってF-0401の血小板凝集抑制作用はTXA2合成酵素阻害作用とPAF拮抗作用に依存して発現することが示唆された.以上のことから,F-0401はCa2+拮抗作用発現量で,TXA2合成酵素阻害作用およびPAF拮抗作用を有する,新しいタイプのDHP誘導体であることが明らかとなった.
  • 堤 直行, 長田 秀夫, 露木 潤子, 氏家 新生
    1993 年 101 巻 6 号 p. 375-384
    発行日: 1993年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    ラット胎仔の大腿骨にin vitroで45Caを標識することにより,Raiszの方法に代わり得る簡易な骨吸収実験法を考案した.この方法を用いてラット胎仔大腿骨の骨吸収現象を基礎検討し,軟骨組織が骨吸収を促進している現象を見い出した.これは軟骨組織から破骨細胞あるいはその前駆細胞が遊走された結果ではなく,軟骨組織がある種の骨吸収促進物質を産生していることによる結果であると推定された.また,この作用はインドメタシンにより影響を受けないことからプロスタグランジン類が産生されたことによる結果ではなかった.軟骨組織の培養上清を脂質抽出した分画,タンパク質分解酵素処理した分画は骨吸収促進作用が消失し,加熱処理をした軟骨組織の培養上清は骨吸収促進作用が低下した.軟骨組織の培養上清を粗分画してその骨吸収作用を検討し,分子量が50,000以上の公画に骨吸収促進作用を確認した.また,この軟骨組織に由来すると思われる骨吸収促進物質は,本研究で用いた実験系では骨形成に対する影響は認められなかった.これらの結果から,軟骨組織は骨吸収を促進する水溶性の物質を産生しており,その成分にタンパク質を含有している可能性が示唆された.また,この物質はこれまでに報告された軟骨組織由来の骨吸収促進物質とは異なる物質であると思われる.
  • 堤 直行, 長田 秀夫, 荒井 伸彦, 小島 正三, 氏家 新生
    1993 年 101 巻 6 号 p. 385-391
    発行日: 1993年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
    ラット胎仔大腿骨を用いてタンパク質分解酵素阻害剤あるいはタンパク質合成阻害剤の骨吸収におよぼす作用を検討した.システインプロテアーゼ,アスパルティックプロテアーゼ,金属プロテアーゼの代表的な阻害剤であるE-64(10-6~10-4M),ペプスタチンA(10-7~10-5M),ホスホラミドン(10-6~10-4M),アマスタチン(10-6~10-4M),ベスタチン(10-6~10-4M),foroxymithine(10-6~10-4M)は明らかな骨吸収におよぼす作用を示さなかった.しかし,セリンプロテアーゼの阻害剤であるフェニルメチルスルホニルフルオリド(PMSF),1-クロロ-3-トシルアミノ-7-アミノ-2-ヘプタン(TLCK),L-1-トシルアミノ-2-フェニルエチルクロロメチルケトン(TPCK),エラスタチナールは10-5~10-4Mで骨吸収を抑制した.TPCK(10-4M)を添加してラット胎仔大腿骨の軟骨組織を培養し,そこからTPCKを除去した培養上清は骨吸収促進作用を示した.タンパク質合成阻害剤のシクロヘキシミド(0.1~10μg/ml),ピュロマイシン(0.3~30μg/ml)は軟骨組織による骨吸収の促進現象を濃度依存的に抑制した.シクロヘキシミド(3μg/ml)による骨吸収の抑制作用は薬物が存在しないと次第に消失した.また,シクロヘキシミド(3μg/ml)を添加して軟骨組織を培養し,そこからシクロヘキシミドを除去した培養上清は骨吸収の促進作用を示さなかった.これらの結果から,ラット胎仔大腿骨の軟骨組織はタンパク質を一成分とする骨吸収促進物質を産生しているが,この物質は,(1)骨吸収促進作用を有するセリンプロテアーゼの一種である,あるいは,(2)始めは生理的に不活性な物質として産生され,更にある種のセリンプロテアーゼによって骨吸収促進作用を有する物質に変換されてその生理作用を示している可能性が示唆された.
  • 栗山 欣彌, 木村 宏
    1993 年 101 巻 6 号 p. 393-396
    発行日: 1993年
    公開日: 2007/02/06
    ジャーナル フリー
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