日本薬理学雑誌
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93 巻 , 5 号
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  • 加藤 隆一, 笹川 展幸
    1989 年 93 巻 5 号 p. 271-281
    発行日: 1989年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    Cultured adrenal chromaffin cells are regarded as a suitable system for studying the regulatory mechanism of “stimulus-secretion coupling”. Indeed, the term “stimulussecretion coupling” was originally coined by Douglas and Rubin for the chromaffin cells. Although it has been suggested that calcium plays a central role in this coupling process, there still remain many important and unresolved issues on the molecular mechanisms of “stimulus-secretion coupling” such as (1) the regulatory mechanisms of the calcium uptake, (2) the mechanism by which calcium entry into the cell induces membrane fusion and exocytosis, and (3) the roles of phospholipase C and C-kinase in mediating intracellular calcium homeostasis and catecholamine secretion. In this review, roles of intracellular calcium and inositol phosphate formation in “stimulus-secretion coupling” in cultured bovine adrenal chromaffin cells are discussed, mainly on the basis of the biochemical and pharmacological differences between agonist and potassium depolarization-induced cellular responses.
  • 野中 和子, 上野 昭
    1989 年 93 巻 5 号 p. 283-293
    発行日: 1989年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    We have described and criticized the methods, techniques and materials used in our laboratory to obtain arterial and venous pressures, arterial and venous blood flows, cardiac output, internal diameter and pressure of the left ventricle, ECG and vascular diameters in unanesthetized and unrestrained dogs using both radiotelemetering systems and a direct wire connecting system.
  • 江頭 亨, 永井 敬之, 金馬 義平, 高野 律子, 小畑 俊男, 山中 康光
    1989 年 93 巻 5 号 p. 295-304
    発行日: 1989年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    正常ラット脳に対する脳機能改善薬 bifemelane の効果を神経化学的に検討した.塩酸 bifemelane(BF)10,30mg/kgを雄性ラット(7週齢)に4週間連続経口投与した.脳を前脳,大脳+上部脳幹,下部脳幹+延髄および小脳に分割し,それぞれP2分画を調整し,種々受容体および酵素活性を測定した.ムスカリン受容体(mACh-R)はBF 10 および 30mg/kg投与の前脳部で,KdおよびBnax値の低下が認められた.しかし,β-受容体(β-AdR)および imipramine 結合部位では有意な変化は認められなかった.一方,BF 10,30mg/kg投与の前脳部でA型 monoamine oxidase(MAO)の Km および Vmax 値の減少が,B型 MAO では,30mg/kg投与で,すべての部位でKmおよびVmax値が減少した.しかし,acetylcholinesterase(AChE)およびcholine acetyltransferase(CAT)活性には有意な変化は認められなかった.1μMの BF 添加で mACh-R,β-AdR,imipramine 結合部位への結合能および MAO 活性は,それぞれ60%,20%,70%および50%阻害された,しかし,AChE および CAT 活性には,何等影響は認められなかった.又,これらの効果は前脳部で著明であった.
  • 藤澤 茂樹, 島谷 恵子, 山田 博明, 弘中 豊
    1989 年 93 巻 5 号 p. 305-314
    発行日: 1989年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    ラット肝ミトコンドリアを用いて,プロピオン酸血症及びメチルマロン酸血症の治療における塩化レボカルニチン(LC-80)の有用性を LC-80 の光学異性体である d-塩化カルニチン(d-体)及び dl-塩化カルニチン(dl-体)と比較検討した.LC-80の5及び 10mMはミトコンドリア呼吸活性に対して全く抑制作用を示さなかった.一方 d-体の 5mM はミトコンドリアの呼吸調節率(RCR)を有意に減少させ,また,dl-体の 10及び 20mMも RCR を濃度依存的に有意に減少させたことから,d-体はミトコンドリア呼吸能の抑制作用を有することが示唆された.さらに,propionate によるミトコンドリア呼吸能の抑制作用に対して,LC-80の 5及び 10mM は濃度依存的に有意な回復作用を示したが,d-体の5mM は全く回復作用を示さなかった.また,dl-体の 10mM は d-体に比較すると有意な回復作用を示したものの,LC-80 と比較した場合にはその効果は明らかに軽度であった.そして,dl-体の濃度を 20mMに上昇させるとその効果はさらに減弱した.ミトコンドリアの carnitine acetyltransferase(CAT)は acetyl GoA よりも propionyl CoA が基質の場合に活性が高く,また,d-体によって競合的な阻害を受けることが認められた.以上の結果から,プロピオン酸血症及びメチルマロン酸血症の治療における LC-80 の有用性が示唆されるとともに,ミトコンドリア呼吸能の抑制及び CAT 活性の阻害作用を有する d-体には治療効果は期待できず,却って有害な影響を及ぼすことが示唆された.従って,本疾患の治療には l-体(LC-80)の使用が不可欠であり,dl-体を l-体の二倍量使用しても l-体と同等な治療効果を得ることは期待出来ないことが結論された.
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