日本薬理学雑誌
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96 巻 , 3 号
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  • 高木 博司
    1990 年 96 巻 3 号 p. 85-96
    発行日: 1990年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    This review describes : 1. Recent findings about the physiological and pharmacological actions of kyotorphin that was isolated from the brain. 2. Biosynthesis, distribution, release, uptake, enzymatic destruction of this peptide in the body. 3. L-Arginine was found to be a precursor of kyotorphin. 4. Clinical application of the precursor to the treatment of chronic pain.
  • 松岡 隆, 宇留野 強, 山田 誠, 水上 晶子, 金武 有里, 砂金 信義, 久保田 和彦
    1990 年 96 巻 3 号 p. 97-101
    発行日: 1990年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    高アンモニア血症のモデル動物として門脈下大静脈端側吻合術(Eck氏痕術)を施したビーグル犬を用い,血中アンモニア濃度及び糞便pHに及ぼすlactuloseの影響を検討した.術前及び術後2週間目のEck氏痩犬の血中アンモニア濃度は,それぞれ4.65±0.34μg/ml(N=12),8.66±0.60ug/ml(N=6)であった(P<0.01).一方,術前及び術後2週間目のビーグル犬糞便pH値の間には有意な差は認められなかった.肉投与後の血中アンモニア濃度は,対照群では12.65±1.64pug/ml(N=8),1actulose投与群(2.1g/kg,p.o.)では8.48±0.90μg/ml(N=8)で両者の間Y'有意差が認められた(P<0.05).lactulose投与群(2.1g/kg,p.o.)の糞便pHは5.58±0.08(N=8)で,対照群の6.24±0.09(N=8)に比べ有意に低かった(P<0.01).2.1g/kg以下のlactuloseの経口投与では水様便を発生しなかったので,lactuloseの血中アンモニア低下作用にlactuloseの瀉下作用の関与は少ないものと考えられる。lactuloseの血中アンモニア低下作用は,腸内容物のpH低下によるアンモニアの吸収阻害,腸内細菌叢の変化によるアンモニアなどの有害窒素化合物産生減少,などにより発現されるものと思われる.
  • 豊嶋 穆, 小野寺 禎良, 吉永 雅一, 武永 邦三, 内山 利満
    1990 年 96 巻 3 号 p. 103-115
    発行日: 1990年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    成熟雌ラット(11~23週齢)で膀胱内圧に対する自律神経系を中心とした薬物の作用を検討し,さらに老齢ラット(2年齢)を用いて加齢の影響についても検討を加えた.acetylcholine(ACh),seroto-nin(5-HT),prostaglandin F(PGF)およびATPの静注は用量依存的な膀胱内圧上昇を示したが,histamineでは変化を示さなかった.AChによる内圧上昇はpirenzepineに比ぺてatropineにより,より強く抑制され,主にM2受容体を介することが示唆された.またAChの内圧上昇はhexamethonium,guanethidine,diphenhydramine,cyproheptadineの前処置により一部抑制された.adrenaline(Adr)静注は低用量で内圧低下,高用量で内圧上昇を示し,noradrenalineおよびphenylephrine静注でも内圧の上昇がみられたがclonidine静注では全く作用を示さなかった.これらの内圧上昇反応は主にα1受容体を介することが示唆された.isoproterenol(IPr),salbutamo1およびclenbuterol静注は用量依存的で同程度の内圧低下を示し,IPrの内圧低下作用はatenolo1よりもpropranololにより,より強く抑制されたことより,主にβ2受容体を介することが示唆された.ATP静注は内圧を上昇させたがadenosineでは全く作用を示さなかったことより,P2受容体を介することが示唆された.老齢ラットでは成熟ラットに比べてAChの最大反応が著明に低下しAdrの低用量による内圧低下がみられなかった.以上の結果は,成熟ラットでの内圧上昇作用はコリン作動性M2受容体が優位で,これに5-HT,アドレナリン作動性α1およびプリン作動性P2受容体なども関与し,アドレナリン作動性薬物による内圧低下は主にβ2受容体を介することを示唆する.また,老齢化によりAChの反応性の著明な低下とβ受容体反応性の若干の低下が示唆された.
  • 菅井 利寿
    1990 年 96 巻 3 号 p. 117-127
    発行日: 1990年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    新しいα,β-遮断薬,(±)-4-〔2-hydroxy-3-(3-(2-methoxyphenoxy)-2-propylamino)propoxy〕-1(2H)-isoquinolinone(N-1518)のα,β-遮断作用,抗高血圧作用およびその他の関連作用をlabetalolと比較検討した.また,N-1518の4種の光学異性体の摘出臓器でのα,β-遮断作用も検討した.N-1518はin vitro,in vivoにおいて強いα,β-遮断活性を示し,その活性はIabetalolと同程度であった.N-1518のin vitroにおけるβ11比は8.3,in vivoにおけるβ11比は13.6であった.N-1518のβ受容体に対する作用にはβ1選択性はみられなかったが,α1受容体には約20倍の選択性が認められた.N-1518の4種の光学異性体のなかではSR-isomerがもっとも強いβ遮断作用を示し,RR-isomerがもっとも強いα遮断作用を示した.麻酔犬において,N-1518はphenylephrineによる昇圧反応に対してもnoradrenalineによる昇圧反応に対しても競合的に拮抗したが,labetalolはnoradrenalineによる昇圧反応に対しては拮抗しなかった.N-1518は内因性交感神経刺激作用を示さず局所麻酔作用も示さなかった.自然発症高血圧ラット(SHR)および腎性高血圧犬においてN-1518は顕著な降圧効果を示した.腎性高血圧犬におけるN-1518の降圧効果はlabetalolより弱かったが,labetalolでみられた顕著な心拍数の上昇はN-1518ではみられなかった.麻酔犬の大腿動脈分枝への動注によって,N-1518では著明な血流量の増加が認められた.その強さはlabetalolの約3倍であった.以上よりN-1518はα,β-遮断作用を有する薬物であり,その作用はlabetalolと類似しているが,血管拡張作用が強いことなど興味ある性質を有する薬物であると結論される.
  • 川崎 博巳, 中村 茂, 高崎 浩一朗, 岩本 隆宏, 大慈弥 裕之, 櫛来 和司, 古川 達雄
    1990 年 96 巻 3 号 p. 129-139
    発行日: 1990年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    新規降圧薬naftopidil(KT-611)の単回経口投与による抗高血圧作用を高血圧自然発症ラツト(SHR),DOCA-食塩負荷高血圧ラヅト(DOCA高血圧ラット),2腎性1clip高血圧ラット(腎性高血圧ラット)およびGrollman型1腎性高血圧イヌ(腎性高血圧イヌ)で検討し,選択的α1-受容体遮断薬prazosinの作用と比較した.血圧および心拍数は無麻酔・無拘束の状態で測定した.SHRおよび正常血圧ラット(WKY)において,KT-611(10,30mg/kg)およびprazosin(1,3mg/kg)投与後,α1-受容体作動薬のphenylephrine(3μg/kg,i.v.)による昇圧反応は4~6時間以上著明に抑制された.SHRにおいて,KT-611(10~100mg/kg)投与後,降圧作用は軽度であったが,prazosin(1~10mg/kg)投与では有意な降圧作用が認められた.WKYでは,KT-611(10~100mg/kg)投与により平均血圧と心拍数に変化はみられなかったが,prazosin(1~10mg/kg)投与群では対照群に比して平均血圧は有意に低い値を示した.DOCA高血圧ラットでは,KT-611(10~100mg/kg)投与後,用量依存的な降圧作用と100mg/kgで心拍数減少が認められた.prazosin(0.1~1mg/kg)投与後でも著明な降圧作用がみられたが,心拍数は対照群と同様な変化を示した.腎性高血圧ラットでは,KT-611(10~100mg/kg)投与により2~4時間持続する有意な降圧作用が観察された.prazosin(0.3~3mg/kg)投与では,有意な降圧作用が認められたが,持続は1~2時間であり,KT-611に比較して短かった.腎性高血圧イヌでは,KT-611(3,10mg/kg)投与後,用量依存的な降圧作用が観察されたが,心拍数に対して影響は認められなかった.prazosin(0.1,0.3mg/kg)投与では,有意な降圧作用と軽度な心拍数増加作用が観察された.以上,KT-611は,prazosinと同様に各種実験高血圧モデルにおいて,α1-受容体遮断作用に基づいて降圧作用を起こす薬物であり,抗高血圧薬として有効であると考えられる.
  • 大杉 武, 谷浦 秀夫, 三木 直正
    1990 年 96 巻 3 号 p. 141-143
    発行日: 1990年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
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