日本薬理学雑誌
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100 巻 , 2 号
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  • 柳田 知司
    1992 年 100 巻 2 号 p. 97-107
    発行日: 1992/08/01
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    The technical term 'drug dependence' was officially adopted by WHO's Expert Committee on Addiction in 1964. Until this, to describe a state of dependence, terms such as 'poisoning', 'habit', 'ism', and 'addiction' had been used from time to time. Until the 1950's, investigators were mainly focussed on the phenomena of physical dependence. However, once the concept of psychic dependence had been introduced, behavioral and neuropharmacological studies on the modes of drug action that produce psychic dependence were activated and have progressed in the last two decades, and among the points clarified by these studies are the following : 1. The critical drug properties that produce psychic dependence are those of rewarding subjective and reinforcing effects of drugs but these effects are not the properties that produce physical dependence, although the development of physical dependence on particular drugs such as opiates may substantially enhance craving for the drugs. 2. The mesolimbic and mesocortical dopamine systems in the brain and also the N. Accumbens play a primary or at least a partial role in producing the subjective and reinforcing effects of major dependence-producing drugs such as cocaine, opiates, barbiturates, benzodiazepines, and ethanol. 3. Many drugs such as naltrexone, methadone, and some dopamine antagonists and serotonin reuptake inhibitors or antagonists were found to be effective in the pharmacotherapy of the dependence on opiates, cocaine, or ethanol.
  • 山本 紀子, 横田 耕一, 池上 輝, 山下 明, 伊藤 敬三
    1992 年 100 巻 2 号 p. 109-116
    発行日: 1992/08/01
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    Ca2+拮抗薬KB-2796 (1- [bis (4-fluoropllenyl) methyl] -4- (2, 3, 4-trimetlloxybenzyl) piperazine dihydrochloride) の血液流動性に対する作用をモルモットおよびウサギを用いて検討し, フルナリジン (FNZ) およびペントキシフィリン (PXF) の作用と比較した.KB-2796およびFNZはともに, ウサギ赤血球のCa2+イオノホアA23187によって誘発される形態変化を10~1004Mの添加で濃度依存的に抑制した.モルモットの血液を37℃でインキュベーションすると赤血球形態変化の進行にともなってミクロボア膜通過能は低下し, 血液粘度が上昇した.KB-2796はインキュベーション4時間後に30μMの添加で赤血球形態変化およびミクロボア膜通過能の低下を抑制し, 10μMの添加で血液粘度の上昇を有意に抑制した.FNZは30μM, PXFは100μMの添加で同様に赤血球形態変化およびミクロボア膜通過能の低下を抑制した-また, KB-2796をウサギに静脈内投与すると3mg/kgで, 両側総頸動脈結紮によるミクロボア膜通過能の低下を有意に抑制した記FNZ3mg/kg, i.v.投与群には, 作用は認められなかったが, PXF3mg/kg, i.v.投与群は有意な低下抑制作用を示した.以上の結果からKB-2796は赤血球形態変化の進行を抑制することにより, ミクロボア膜通過能低下および血液粘度上昇を抑制し, 血液流動性の悪化を改善することが示唆された.
  • 呉 禎久, 淡路 健雄, 元村 成, 橋本 敬太郎
    1992 年 100 巻 2 号 p. 117-126
    発行日: 1992/08/01
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    新しいクラスI抗不整脈薬KW-3407の抗不整脈作用と房室伝導, 洞房結節自動能, 乳頭筋収縮力及び冠動脈に対する直接作用を検討した画抗不整脈作用の検討のため, イヌの冠動脈二段結紮不整脈, ジギタリス及びアドレナリン誘発不整脈モデルを用いた.KW-3407 (20mg/kg/10min, i.v.) はこれら3種類の不整脈を抑制し, 冠動脈結紮後24時間と48時間の不整脈, ジギタリス及びアドレナリン誘発不整脈に対するKW-3407の不整脈抑制血中濃度, IC50, はそれぞれ18.1, 14.4, 18.3, 21.4μg/mlとほぼ同じ血中濃度であった.イヌ血液灌流房室結節, 洞房結節及び乳頭筋標本で, KW-3407は房室伝導時間を延長, 洞調律数及び乳頭筋収縮力を低下, 冠血流量を増加させたが, その作用は弱く, 一過性であった.従って, KW-3407は3種類の不整脈モデルいずれをも抑制する幅広い有効性を持つと共に心臓抑制作用が弱いことより, 臨床的に有効な抗不整脈薬であると期待される.
  • 平井 康晴, 森下 信一, 伊藤 千尋, 坂梨 又郎
    1992 年 100 巻 2 号 p. 127-135
    発行日: 1992/08/01
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    センソに含有されるbufalin (BF) やcinobufagin (CB) などのbufadienolidesの心室筋Na+, K+-ATPase活性とモルモットの乳頭筋活動電位に対する作用および開胸モルモットを用いたin vivoでの強心作用を数種の強心薬と比較した.1) モルモットの心室筋Na+, K+-ATPase活性阻害作用強度はBF>digoxin (DG) >digitoxin (DT) >telocinobufagin>gamabufotalin>cinobufotalin>CB>g-strophanthin (GS) >digitoxigenin (DTG) >resibufogenin (RB) の順であった.2) モルモットの乳頭筋標本において, CBは10-7Mより濃度依存的に活動電位幅 (APD) を短縮した.APD短縮作用の強さはGS>CB>DTG≫DTの順であった.3) GS, CB, DTおよびDGの0.1~0.4mg/kg静脈内投与により強心作用が認められた.4) 十二指腸内投与後の強心作用強度はmetllyldigoxin, proscillaridin>BF>CB>DG>センソ≫DT, DTG, RBの順であった.
  • 酒盛 政光, 竹原 修造, 瀬戸口 通英
    1992 年 100 巻 2 号 p. 137-142
    発行日: 1992/08/01
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    新規ベンゾキサジン誘導体, Y-25130 (N- (1-azabicyclo [2.2.2] oct\3-yl) -6-chlor0-4-methyl-3-oxo-3, 4-dihydro-2H-1, 4-benzoxazine-8-carboxamide hydrochloride) のセロトニン3 (5-HT3) 受容体への親和性を3H-BRL 43694 (3H-granisetron) 結合試験により検討し, granisetron, ondansetron, メトクロプラミドのそれと比較した.Y-25130は, granisetron, ondansetron, メトクロプラミド, セロトニン (5-HT) および2-methyl-5-HTと同様に3H-granisetron結合を濃度依存的に阻害し, いずれの被験化合物も, 高濃度で3H-granisetron結合を完全に阻害した.各被験化合物の阻害曲線から得られたHill係数は全てほぼ1であった.Y-25130の結合阻害定数Ki値 (Ki=0.54nM) は, granisetronの結合阻害定数 (Ki=0.41nM) とほぼ同等で, ondansetron (Ki=1.3nM) およびメトクロプラミド (Ki=220nM) の結合阻害定数のそれぞれ約1/2および約1/410であった, 5-HTおよび2-methyl-5-HTの結合阻害定数は, それぞれ150および110nMであった.スピペロン。フルフェナジン, ketanserin, プラゾシン, mepyramine, ジアゼパム等の5-HT3受容体以外の受容体の代表的なりガンドは全て10,000nMの高濃度においても3H-granisetron結合に影響しなかった.Y-25130の3H-granisetron結合阻害作用の作用様式を検討した結果, Y-25130は3H-granisetronの5-HT3受容体に対する解離定数を増加させ, 最大結合量には影響を及ぼさなかったことから, さらに, Y-25130の3H-granisetron結合阻害曲線のHill係数がほぼ1であったことから, Y-25130は競合的に3H-granisetron結合を阻害することが示された.以上より, Y-25130が5-HT3受容体に高親和性且つ競合的に結合することが明らかになった.
  • 堀田 芳弘, 安藤 裕明, 衛藤 龍, 竹谷 和視, 春名 光昌, 伊藤 一男, 榊原 仁作
    1992 年 100 巻 2 号 p. 143-150
    発行日: 1992/08/01
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    モルモット赤血球中の細胞内外のナトリウム量を, シフト試薬, Dy (TTHA) 3-あるいはDy (PPPi) 27-を赤血球に加え, 核磁気共鳴 (23Na-NMR) を測定することにより求めた.NMRの測定は, 赤血球とNMR測定用緩衝液 (145mM NaCl, 10mM Dy (TTHA) 3-, 10%D2O, TrisでpH7.4に調整, 35℃) を用い, ヘマトクリット値を40%に調整して行った.NMRスペクトルは, フーリエ変換モードのJEOL GSX400を用いて, 90度ラジオ波パルスの積算により得た.細胞内ナトリウム (Nai) NMRシグナルのピーク面積を比較することにより, その定量的な測定も行った.ウワバイン (Oua : 0.3mM) とアセボトキシン-III (ATX-III : 0.3mM) の投与は, Nai-NMRシグナルを, それぞれコントロールの188-1%と138.1%に増加させた.その各々の半量, すなわち, Oua (0.15mM) とATX-III (0.15mM) を同時に投与すると, Nai-NMRシグナルはコントロールの219%にまで増加し, 相乗効果を示した.ATX-IIIは, Na+チャネルに作用してNa+の流入を増す一方, OuaはNa+ポンプを抑制して細胞外へのNa+の汲み出しを抑制する作用があるので, OuaとATX-IIIを同時に投与すると, 両薬物が相乗的に作用し, 著しいNai濃度の増加が生じたと考えられる.
  • 飯塚 幸澄, 櫻井 栄一, 引地 登
    1992 年 100 巻 2 号 p. 151-156
    発行日: 1992/08/01
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    ストレプトゾトシン誘発糖尿病ラットおよび膵摘出ラットの血糖値および血清インスリン値におよぼすセレンの影響について検討した。さらに, 軽症糖尿病ラットの膵ランゲルハンス島からのインスリン分泌に対するセレンの直接作用についても検討し, 以下の結果を得た.1) 急性の糖尿病ラットにセレン (セレン量として78.9μg/kg) を腹腔内投与すると, ラットの血糖値はセレン投与5分から30分まで低下を示した.この時のインスリン値は, 増加する傾向を示した.2) 慢性糖尿病ラットの血糖値は, セレン (78.9μg/kg) の1日1回4日間の腹腔内投与により, 正常値のレベル近くまで低下した.しかし, この時の血清インスリン値に, 有意な差は認められなかった.3) 膵摘出ラットにセレン (78.9μg/kg) を腹腔内投与すると血糖値の低下がみられたが, インスリンの分泌は認められなかった.4) 軽症糖尿病ラットの膵ランゲルハンス島にセレンを10~1000μM (最終濃度) 添加するとセレンの濃度に依存しインスリンの分泌が増加した。以上のことから糖尿病ラットに対するセレンの血糖降下作用が認められた.
  • 松田 理英, 西沢 幸二, 井上 治, 齋藤 雄二, 鈴木 章, 秦 多恵子
    1992 年 100 巻 2 号 p. 157-163
    発行日: 1992/08/01
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    自律神経失調症モデルであるSART (反復寒冷) ストレスマウスに対する加味帰脾湯 (KMK) の効果を病覚過敏, 摘出腸管のACh反応性低下, 心機能異常および血液系異常の4項目について検討した.KMKは, ストレス負荷前日から負荷期間中, 0.5および1.0g/kg/dayの用量で連日8日間経口投与した.圧刺激による痛覚過敏症状に対してKMKは, 用量依存的に改善効果を示し, 1.Og/kg投与群では非ストレス群のレベルまで改善した.また, 同用量のKMKは, 摘出腸管のACh反応性低下をも有意に改善した.しかし, 非ストレス群にKMKを投与した場合, これらの指標は何ら影響を受けなかった.心機能および血液系の異常に関して, KMKの影響はみられなかった.以上の結果から, KMKは正常状態の動物に影響しない用量で自律神経系のバランスの崩れた状態にあるSARTストレスマウスの示す諸症状のうち痛覚過敏及び摘出腸管のACh反応性低下を改善することが明らかとなった.
  • 清木 雅雄, 会田 浩幸, 上木 茂, 米田 智幸, 武政 俊彦, 堀 裕子, 森田 仁, 茶木 亨二, 田頭 栄治郎
    1992 年 100 巻 2 号 p. 165-172
    発行日: 1992/08/01
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    N- (3-aminopmpionyl) -L-histidinato zinc (Z-103) の創傷治癒に対する作用を明確にする目的で, モルモット皮膚切創モデルに対する効果について, 耐創張力, ヒドロキシプロリン (Hyp) 量および新生血管量を指標とし, Z-103, その類縁物質 (ZnSO4およびL-カルノシン) 並びに創傷治癒促進剤であるソルコセリルとそれぞれ比較検討した.その結果, Z-103は切創作製4日目の耐創張力および創傷部Hyp量を用量依存的に増大させた, 特にZ-103, 10mg/kgの効果はソルコセリル, 0.5ml/bodyとほぼ同等であった.さらに切創作製3日目の創傷部新生血管量を増加させる作用も有していた.また本薬剤の類縁物質であるZnSO4およびL-カルノシンも同様に耐創張力およびHyp量を増加させる作用が認められたが, ZnSO4はZ-103 10mg/kgに相当する9.86mg/kgで効果の減弱もしくは消失が見られ, L-カルノシンの作用発現用量はZ-103 30mg/kgに相当する23.3mg/kgでありZ-103より高用量を必要とした.以上より, Z-103は本質的に構成成分であるZnおよびL-カルノシンに基づく創傷治癒促進作用を有するものと考えられるが, その効果はZnおよびL-カルノシンに比べて優れているものと推察された.
  • 1992 年 100 巻 2 号 p. b1-b29
    発行日: 1992/08/01
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
  • 1992 年 100 巻 2 号 p. b31-b60
    発行日: 1992/08/01
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
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