日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
110 巻 , 6 号
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総説
  • 木下 芳一, 大嶋 直樹, 石村 典久, 石原 俊治
    2013 年 110 巻 6 号 p. 953-964
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/05
    ジャーナル フリー
    好酸球性消化管障害は,食道にだけ好酸球の異常浸潤を有する好酸球性食道炎と,胃腸管に好酸球の浸潤を有する好酸球性胃腸炎に分類されている.両疾患ともに,食品などのアレルゲンによるTh2系の免疫の過剰反応に起因するアレルギー疾患であると考えられているが,病因については不明な点が多い.両疾患は主病変の部位は異なるが,類似した多くの特徴を有している.ただし,好酸球性胃腸炎患者は男女ほぼ同数であるが好酸球性食道炎患者の80%は男性であるなど,それぞれの疾患に特徴的な点も多い.今後,好酸球性消化管障害はその発症率が増加していくことが予想され,これらの疾患の存在と特徴を知っておくことが重要である.
今月のテーマ:GERDと睡眠障害
  • 藤原 靖弘, 平本 慶子, 朴 成華, 中原 憲一, 木幡 幸恵, 谷川 徹也, 渡辺 憲治, 富永 和作, 渡辺 俊雄, 荒川 哲男
    2013 年 110 巻 6 号 p. 965-970
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/05
    ジャーナル フリー
    本邦ではGERD患者の半数以上が何らかの睡眠障害を有しており,特にNERD患者に多い.夜間の逆流は,胸やけ症状・覚醒の有無やおこる時間帯により入眠困難,中途覚醒,早朝覚醒,熟眠障害をきたす.一方,睡眠障害が食道知覚神経過敏を介してGERD症状を悪化させることから,GERDと睡眠障害は相互関連がある.GERDと閉塞性睡眠時無呼吸は共通のリスク因子を有することがその関連に影響を与えている.睡眠障害をともなうGERD患者では睡眠障害をともなわないGERD患者に比較して,GERD症状が強く,健康関連QOLや労働生産性が低下している.
  • 岩切 勝彦, 川見 典之, 佐野 弘仁, 田中 由理子, 竹之内 菜菜, 星野 慎太朗, 梅澤 まり子, 坂本 長逸
    2013 年 110 巻 6 号 p. 971-978
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/05
    ジャーナル フリー
    胃食道逆流症と睡眠障害の関連性が注目されている.夜間胃酸逆流の主な発生機序は日中と同様に一過性下部食道括約筋(LES)弛緩時に発生するが,夜間胃酸逆流発生後の胃酸排出機序は日中とは異なり,二次蠕動波が重要である.しかし,非びらん性胃食道逆流症患者や逆流性食道炎患者では二次蠕動波の出現率は健常者に比べ低下しており,夜間胃酸逆流が発生すると胃酸が長時間食道内に停滞すると同時に,逆流症状をおこしやすい上部食道に胃酸が達するため,逆流症状が出現し睡眠障害をおこす可能性がある.また一過性LES弛緩発生時の睡眠状態は覚醒時または浅い睡眠状態であり,睡眠障害自体が夜間逆流を誘発している可能性もある.
  • 島谷 智彦, 井上 正規
    2013 年 110 巻 6 号 p. 979-988
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/05
    ジャーナル フリー
    胃食道逆流症(GERD)による睡眠障害の治療には,強力な夜間の胃酸分泌抑制が必要である.プロトンポンプ阻害薬(PPI)はヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2RA)より強力に胃酸分泌を抑制することから,ガイドラインでも第一選択薬として推奨されている.しかしながら,常用量のPPIの1日1回投与では夜間の胃酸分泌抑制が十分でない場合があり,PPIの投与のタイミングを変更する,PPIの種類や投与量を変更する,H2RAや消化管運動機能改善薬を併用する,PPIを1日2回投与するなどの工夫が必要となる.食後3時間以内に就寝しない,就寝時に上半身を30°挙上させる,肥満の解消などの生活習慣の改善も並行して行う.
原著
症例報告
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