日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
81 巻 , 5 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 大東 弘明, 古河 洋, 石川 治, 甲 利幸, 福田 一郎, 亀山 雅男, 谷口 健三, 小山 博記, 岩永 剛
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1155-1158
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    昭和36年から52年までに大阪府立成人病センターにおいて胃癌に対して行なわれた胃幽門側根治切除1,247例のうち, 残胃に新生癌を生じたのは20例であつた. その発生率について, 人年法を用いて胃切除を受けていないものと比較した結果, 胃切除後の残胃は, 全胃の癌発生率にくらべ高頻度とはいえないが, 胃上部領域のみの癌発生率にくらべると, 残胃の癌発生率は, 約3倍も高率であつた.
  • 野見山 世司, 竹田 靖, 佐々木 義文, 中村 憲二, 西岡 文三, 藤田 佳宏, 間島 進, 井口 秀人, 吉中 正人, 川井 啓市, ...
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1159-1164
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    イヌを用いて選択的近位迷走神経切離術後の胃幽門洞粘膜内でのG-細胞, D-細胞およびEC-細胞, 胃体部粘膜内でのD-細胞, EC-細胞の細胞数の変化を免疫組織学的に検討した. その結果, G-細胞はspv術後3カ月で hyperplasia を示し, 術後2年でも hyperplasia が認められた. D-細胞は, 幽門洞ではspv後1年で, 体部粘膜では術後2年で hyperplasia が認められた. 一方, 細胞は幽門洞粘膜では術後2年で hypoplasia が, 体部粘膜では術後1年で hyperplasiaが認められた. 以上より, 選近迷切後では胃粘膜内G-細胞, D-細胞およびEC-細胞はそれぞれ異つた変化を呈し, 迷切術後の時間経過によつても異つた動態を呈する事が明らかになり, 選近迷切術又はその術後の観察にはさらに詳細に消化管ホルモンの動態を検討する必要がある事が示唆された.
  • 谷中 昭典, 武藤 弘, 柴田 裕身, 福富 久之, 大菅 俊明, 崎田 隆夫
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1165-1172
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    十二指腸潰瘍再発機序解明の目的で, 十二指腸潰瘍の再発群, 非再発群, 正常群に対して, tetragastrin infusion test を施行し, 各群の胃液分泌動態を比較し, 以下の成績を得た. 1. 酸分泌に関して, (1) 最大刺激分泌は3群間で有意差がない. (2) 再発群と非再発群のBAOは有意差がない. (3) 再発群の submaximal stimulation に対する反応性は, 他の2群より有意に高い. 2. ペプシン分泌に関して, (1) 再発群と非再発群のMPOは有意差がない. (2) 再発群のBPO及び submaximal stimulation に対する反応性は他の2群より有意に高い. 以上より, 十二指腸潰瘍の再発機序として, 基礎分泌, 最大刺激分泌の亢進よりも, submaximal stimulation に対する反応性の亢進が強く関与しているものと考えられた.
  • 上西 紀夫, 倉本 秋, 立野 一郎, 城島 嘉昭, 大原 毅, 近藤 芳夫
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1173-1180
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    ラットを用い, 胆汁, 膵液を含む十二指腸液を長期間持続的に胃内に逆流させるモデルを作成したところ, 全例で, 幽門前庭部の幽門輪近傍小弯という特定部位に潰瘍の発生を認めた. この潰瘍は, 周提を有し大きさが最大10mm, 最小2mm, 平均6mmであり, 組織学的所見にてヒトの慢性胃潰瘍と酷似した形態を示していた. 本法による実験的慢性胃潰瘍は, ラット自体の十二指腸液の胃粘膜への作用のみという, 比較的生理的な条件下で発生しており, 従つて, 今までの薬物投与や焼灼, 胃粘膜切除などの物理的方法を用いて作成したモデルでは困難であつた. 慢性胃潰瘍発生の要因や, その機構の解明に最適のモデルと考えられる.
  • 今村 幹雄, 亀山 仁一, 佐々木 巌, 成井 英夫, 内藤 広郎, 土屋 誉
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1181-1190
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    教室で経験した Zollinger-Ellison 症候群の4手術例において, 各種負荷試験からみた本症の診断を中心に消化管ホルモンの面から検討をおこなつた. 症例はいずれも消化性潰瘍に対する初回手術時には本症と診断されず, 潰瘍再発時の諸検査で確診が得られた. 空腹時血漿ガストリン値は必ずしも高値を呈さなかつたが, セクレチン, グルカゴン, およびカルシウムの各種負荷試験では陽性反応を示した. また, 食事負荷試験においても著明な血漿ガストリン値の上昇がみられた. セクレチン負荷試験では, 初めに3u/kg bolus injection したのち, 同量を1時間持続静注する方法が有用と考えられた. また, 本症および十二指腸潰瘍症例においてセクレチン負荷によるモチリン上昇反応がみられた.
  • 佐々木 英
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1191-1200
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    経口的胆汁酸負荷試験を腸疾患 (特に回盲部疾患, 回盲部切除例) に応用し, 胆汁酸の吸収障害を検討した. まず健常者10例において負荷胆汁酸を検討すると酵素法にて血清総胆汁酸濃度を測定する場合遊離型 ursodeoxycholic acid 600mg負荷が有用であり, 次にこれを回盲部疾患7例, 回盲部切除5例に負荷すると, 負荷後の血清総胆汁酸濃度は, 平担な pattern を示し, 特に負荷後120分値がそれぞれ9.5±2.0μM/l, 7.6±0.6μM/lと健常者の20.9±3.4μM/lに比して有意に低値であつた.
    また各疾患の個々の症例での負荷後のピーク値を比較すると, 回盲部疾患, 回盲部切除例は, 健常者に比して有意に低値であつた. これらのことより, 遊離型 ursodeoxycholic acid 600mgを使用した経口的胆汁酸負荷試験は, 回盲部疾患における胆汁酸吸収障害をよく反映した
  • 橋本 悦子
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1201-1207
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    肝細胞癌103例に対して, 免疫遺伝学的因子の関与を検討するためにHLA抗原を測定しHBs抗原陽性群, HBs抗体陽性群, HBs抗原•抗体陰性の非大酒家群と大酒家群の4群に分けて検討した. 健常日本人において連鎖不平衡を示すBw 54-Cw 1-DR4-MT 3のハプロタイプは, 肝細胞癌全例および各群とも高頻度を示し, このハプロタイプとの相関が認められた. そして, この傾向はHBウイルスマーカー陰性群に強い. この他, HBs抗原陽性群では,DRw9が高頻度を示し (52.4%, 対照, 27.8%), HBs抗体陽性群では Bw 55 (18.2%, 対照, 2.4%), HBs抗原•抗体陰性の非大酒家群ではBw 35 (41.2%, 対照, 13.33%) が推計学的に有意の (それぞれPc<0.01, Pc<0.004) 高頻度を示した.
  • 坪内 博仁, 上別府 篤行, 藤崎 邦夫, 岡 春己, 宮崎 博臣, 弘野 修一, 橋本 修治, 永浜 重遠, 合田 栄一, 大工原 恭
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1208-1213
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    肝硬変症における 30K-IRG と OAL-IRG の差の原因を明らかにするために肝硬変症11例, 健常者3例の血漿をゲル濾過し, glucagon heterogeneity を検討した. 又, 30K-RIA 系に影響を与えるグリココール酸と glucagon heterogeneity との関係についても検討し次の結果を得た.
    (1) 健常者, 肝硬変症のいずれでもIRG3500画分では, 30K-IRG, OAL-IRG の両者は, 相関係数r=0.978で強い相関を示した (p<0.001). また回帰直線はY=1.07X-17.8であつた.
    (2) 30K-IRG, OAL-IRG のほぼ一致した健常者, 肝硬変症ではいわゆる"Big Plasma Glucagon (BPG)"もほぼ一致した値を示した. 一方, 30K-IRG, OAL-IRG の差がみられる肝硬変症では, その差はIRG3500画分ではなくBPG画分に起因した.
    (3) 血漿に添加したグリココール酸はBPG画分には一部しか溶出されず, そのほとんどがグリココール酸自身の分子量に一致して溶出された. 肝硬変症の血漿でもグリココール酸はその分子量の部位に認められ, BPG画分にはほとんど溶出されなかつた.
    これらのことはIRG3500画分では30K-IRG, OAL-IRGは一致しており, 30K-IRG と OAL-IRG の差はBPG画分に存在すること, そのBPG画分の差に血中胆汁酸の関与がないことを示している. このBPG画分における30K-IRGとOAL-IRGの差については, その画分に含まれる血漿成分とそれぞれのRIA系との interaction によつているものと思われるが, BPG画分の本態について更に検討が必要である.
  • 山羽 義貴
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1214-1222
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    諸種肝疾患152例における, 3,5,3'-Triiodothyronine (T3), Thyroxine (T4), 3,3',5'-Triioiothyronine (rT3) を測定し, これらの値と肝 microsomes に局在する, 非特異的水解酵素 arylamidase 活性との関連を検討し, 血清T3/T4値と肝組織内 microsomal arylamidase 活性は有意の正の相関関係を認め (r=0.71, p<0.001, n=56), T3/T4値が最も microsomes 機能を反映した. T3/T4値は急性肝炎 (極期), 薬剤性肝炎 (肝細胞障害型), アルコール性肝硬変, 肝炎後性肝硬変では対照に比べ有意に低値で (p<0.01), 無症候性HBs抗原キャリアー, 薬剤性肝炎 (胆汁うつ滞型) では比較的高値を示した. 以上の様に, 血清T3/T4値は肝疾患の病態を特徴的に反映し, 肝 microsomes の1指標となり得ることを示唆した.
  • 斎藤 純夫, 渡辺 省三, 吉川 明, 上村 朝輝, 市田 文弘
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1223-1229
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    血中HBV-DNA polymerase (DNA-P) 活性とHBe抗原•抗体系との関連について検討し, 各種B型肝炎患者17例については, それらとトランスアミナーゼ値との関連につき検索した. DNA-P活性とMO法でのHBe抗原の濃度とは有意に相関を認めた. 一方, MO法でのHBe抗体陽性の多くはDNA-P活性が陰性であつた. RIA法でのHBe抗原価とDNA-P活性値との相関は低い傾向であつた. また, HBe抗体持続陽性で, DNA-P活性が陽性を示す2例のB型慢性肝炎 (活動性) を経験したことから, HBe抗原•抗体系とDNA-P活性とには本質的な差異が存在することが示唆された. B型慢性肝炎 (活動性) 12例において, DNA-P活性とトランスアミナーゼ値の変動が密接に関連している型と, 両者の間に関連性は全く見出せない型とが存在した.
  • 杉山 恵一, 中野 哲, 綿引 元, 武田 功, 栗田 恭充, 渡辺 幸夫, 久米 裕昭, 熊田 卓
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1230-1237
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    肝疾患56例に対し, DSAを施行しその有用性につき検討した. IVDSA は原発性肝細胞癌, 肝血管腫のような hypervascular な腫瘤性病変の診断に有用で, 特に5cm以上の原発性肝細胞癌でその有用性が高かつた. 本法は侵襲が少なく, 外来でのルチーン検査, TAE後の経過観察等に有用と思われた. IADSAは少量の造影剤で従来の血管造影とほぼ同等の結果が得られ, 特に門脈の病変の診断に有用と思われた. DSAの点としては, 呼吸性変動, 体動, 腸管ガスの影響を受けやすく, また病変の部位, 大きさ, vascularity の程度により制約を受けることなどがあげられる.
  • 曹 桂植, 中作 修, 藤堂 泰造, 青木 豊明, 梅山 馨
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1238-1242
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    経皮経肝胆道造影法は肝門部胆管もしくは右肝内胆管を穿刺目標として広く行われているが, いくつかの長所がみられる左肝内胆管を穿刺する方法は葛西, Ferris の報告以来, 余り検討が加えられていない.
    著者らは左肝内胆管を選択的に穿刺する目的で一定の穿刺目標の設定に努めてきたが, さらに検討を加えた結果, 左肝内胆管の穿刺目標として脊椎右縁線上で右横隔膜との交点と十二指腸球部頂点との中点が適当なことが再確認されるとともに, 右中腋窩線上に穿刺点を求めた場合, 上記の穿刺目標に向けて15度の仰角で穿刺するのが好適であることが判明した.
    この方法で選択的経皮経肝左胆管造影法を217例に施行したところ, 212例 (97.7%) に成功し, 合併症は13例 (6.0%) にみられた.
  • 洲脇 謹一郎
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1243-1250
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    PS test で得られたヒト十二指腸液中の secretory component (SC) および免疫グロブリン (Igs) の膵疾患における意義について検討した. SCおよびIgA濃度は膵癌, 慢性膵炎で他膵疾患群に比し高値であり, さらにIgAはS2, S3分画 (secretin 刺激後10~20分, 20~40分) で膵癌において慢性膵炎に比し有意に高値であつた (p<0.02, p<0.05). IgMは急性膵炎において他膵疾患群に比し有意に高値の分画が多かつた. 膵外分泌能と膵液中のSCおよびIgsの分泌, さらにSCとIgsの分泌には関連性がなく, これらの分泌は異なつた機序によつて調節されている可能性があり, また膵液中Igsは, 単なる炎症性浸出でないことが示唆された.
  • 片岡 慶正, 衣笠 勝彦, 加嶋 敬, 森永 理, 堀居 雄二, 稲田 安昭, 瀧野 辰郎
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1251-1258
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    PS試験における十二指腸液中 elastase 活性を合成基質 Suc- (Ala)3-pNA法, 天然 elastin を基質とした diffusion plate 法および elastase-1 RIA法を用いて測定した. 各測定法での elastase 活性値は, 互いに有意な相関を示した. Suc-(Ala)3-pNA基質法で求めたPS試験での elastase output を同時に測定した amylase output と対比 (E/A ratio) する方法で, 各種疾患における elastase output の変動を検討した. Elastase output は慢性膵炎, 肝硬変および動脈硬化症で有意な低下を示した. E/A ratio でみると肝硬変症と動脈硬化症のみで有意な低下を示した. この結果は, 膵 elastase 含量の特異的低下を示すものであり, これらの疾患の進展に elastase が何らかの関与を有することが示唆された.
  • 片山 辰郎, 山内 眞義, 出浦 正倫, 柴田 耕司, 村田 守昭, 亀田 治男, 小林 進, 下田 忠和
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1259-1263
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 水野 清雄, 那須 律子, 一二三 宣秀, 上野 敏男, 竹田 亮祐, 中沼 安二
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1264-1268
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 井戸 健一, 寺田 友彦, 川本 智章, 吉田 行雄, 堀口 正彦, 田中 昌宏, 木村 健, 安田 是和, 柏井 昭良
    1984 年 81 巻 5 号 p. 1269
    発行日: 1984年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
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