ラットを用いて, 膵および耳下腺の組織学的検索ならびにアミラーゼ値の測定を行なつた結果, 次の成績を得た.
1. 組織学的には, 膵に高度の急性膵炎像を示した場合, 耳下腺においては atrophy 様組織変化が認められた.
2. アミラーゼ値に関しては, 対照群に比し, 膵炎群においては, 膵ではもちろん, 耳下腺においてもアミラーゼ値の低下が明らかであつた.
以上の成績から, 急性膵炎が惹起した場合に, 耳下腺には atrophy 様組織変化を来し, また耳下腺の機能も低下することが判明した.
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