日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
114 巻 , 6 号
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特別寄稿
総説
  • 小野 裕之
    2017 年 114 巻 6 号 p. 971-977
    発行日: 2017/06/05
    公開日: 2017/06/05
    ジャーナル フリー

    消化器癌,特に消化管の癌に対する内視鏡治療は,わが国で発展し,世界をリードしてきた.1980年代初頭にEMRが開発され,早期胃癌に対する内視鏡治療が一般的に行われるようになった.1990年代に入り,ESDが開発され,EMRとESDの割合は,食道癌で86%,胃癌で92%と,急速にESDが普及した.早期胃癌に占める内視鏡切除の割合は6割を超えるようになり,さらに展開が期待されている.ESDは,先人たちの努力の結晶を基盤に現在があること,また現況と今後の展望はどうあるべきかについて述べる.

今月のテーマ:消化管癌ESD の最前線
  • 小山 恒男
    2017 年 114 巻 6 号 p. 978-982
    発行日: 2017/06/05
    公開日: 2017/06/05
    ジャーナル フリー

    ESDの開発当初は,デバイスや高周波装置も未熟で偶発症率の高さが問題視されたが,各種のライブデモやハンズオンセミナーが開催され,その手技は日本国内のみならず,国際的に普及しつつある.ESD技術の安定とともに,その適応も広がり,食道癌診断治療ガイドライン2012では大きさの制限が撤廃された.技術的には送水機能付きのデバイスの開発や高周波装置の改良とともに,Clip with line methodの普及が大きな影響を与えた.さらにこの技術を応用することで,従来は切除が困難であった分割EMR後の局所再発例,化学放射線療法後の局所再発例,全周性病変や,Varix合併症例でも安全なESDが施行可能となった.食道ESDの技術は広く普及したが,上記困難例は高度の技術を要するため,専門施設での施行が望まれる.

  • 小田 一郎, 鈴木 晴久, 吉永 繁高
    2017 年 114 巻 6 号 p. 983-988
    発行日: 2017/06/05
    公開日: 2017/06/05
    ジャーナル フリー

    早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection;ESD)は目覚ましい発展を遂げ,現在,リンパ節転移リスクの極めて少ない早期胃癌に対する治療法の第一選択として全国的に普及している.また,外科的切除例の検討により,リンパ節転移リスクの極めて少ない早期胃癌が明らかとなり,ESDの適応が拡大されている.2017年に適応拡大病変に対するESDの有効性を検証した多施設前向き試験(JCOG0607)の結果が報告された.早期胃癌ESDに関する近年の報告を解説し,早期胃癌ESDの現状と今後の展望につき考察する.

  • 豊永 高史, 森田 圭紀, 梅垣 英次
    2017 年 114 巻 6 号 p. 989-1000
    発行日: 2017/06/05
    公開日: 2017/06/05
    ジャーナル フリー

    大腸ESDは今や広く普及し保険診療としても確固たる地位を確立した.使用機材も改良が重ねられ以前に比し安全かつ効率的な処置が可能になっている.困難例も存在するがその要因の解析と対処法も出揃った感がある.困難例は病変自体の難易度が高い場合とアプローチが困難な場合がある.それぞれの要因に対し個別の対処法を組み合わせることで解決することが多い.肛門管や回盲部などの困難部位も解剖学的な見地から対策を練ることで対処可能になっている.直腸では大きさや周在性に関する限界もない.深部浸潤以外の転移リスクのない症例へさらなる適応拡大も検討されている今日,困難例にESDを適応する際には切除の質を担保する必要がある.

症例報告
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