日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
103 巻 , 11 号
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総説
今月のテーマ:難治性GERDへの対応
  • 小長谷 敏浩, 金子 宏, 舟木 康, 各務 伸一
    2006 年 103 巻 11 号 p. 1223-1232
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/06
    ジャーナル フリー
    胃食道逆流症のうち,非びらん性逆流症(nonerosive reflux disease;NERD)が半数以上を占め,その中には酸分泌抑制薬を用いても症状の改善がみられない患者群が少なからず存在する.酸分泌抑制薬抵抗性NERDはその病態により,生理的範囲内ではあるが逆流した酸が関与する群,酸以外の逆流に起因する群,逆流が全く関与しない群に分類され,後2者は機能性消化管障害(Rome III)における酸逆流が関与しない「機能性胸やけ」に相当する.病態に応じて薬物療法(酸分泌抑制薬の増量,消化管運動機能改善薬,向精神薬など)から逆流防止手術などが試みられているが,有用性のさらなる検証が必要である.
  • 足立 経一
    2006 年 103 巻 11 号 p. 1233-1237
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/06
    ジャーナル フリー
    逆流性食道炎例がプロトンポンプ阻害薬(PPI)による治療に抵抗性を示す要因としては,胃排出遅延や遺伝的にPPIの代謝が早いことなどによりPPIの血中濃度が上がらないことと,nocturnal gastric acid breakthrough (NAB) と称されているPPI投与中の夜間酸分泌の2つが考えられる.NABが観察される症例はH. pylori 感染が陰性であることが特徴であり,夜間に胃食道酸逆流が高頻度にみられる重症逆流性食道炎例がPPI治療に抵抗性を示した場合にNABを考慮すべきである.NABに対しては就寝前のH2受容体拮抗剤の追加投与やPPIの朝夕分割投与などが有効である.
  • 八木 一芳, 渡辺 順, 中村 厚夫, 関根 厚雄
    2006 年 103 巻 11 号 p. 1238-1244
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/11/06
    ジャーナル フリー
    Barrett食道はGERDを背景に発生する疾患であり,食道下端が円柱上皮に置き換わる疾患である.円柱上皮のうち腸上皮化生が発癌母地として重要視されている.腸上皮化生を通常内視鏡で診断することは困難であり,また腺癌も非癌部との境界が不鮮明なものが多い.そこで腸上皮化生,腺癌のより精度の高い診断法として色素内視鏡,酢酸,NBIを併用した拡大内視鏡が試みられている.また粘膜内に限局した食道腺癌に対してはEMR·ESDが普及しつつある.またPPIによるBarrett食道からの異型上皮の発生を抑制する試みも報告されている.
症例報告
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