ミリプラチン投与症例より投与前の推定クレアチニン・クリアランス(以下推定Ccr)が60m
l/min未満67例,60m
l/min以上95例を対象とし推定Ccrの変化,副作用,有効性について検討した.慢性腎不全群における治療後2カ月の間の推定Ccr値(中央値)は治療前後の補液による上昇の他に明らかな低下を認めなかった(治療前;46m
l/min,1週間後;52m
l/min,1カ月後;48m
l/min,2カ月後;45m
l/min,
P<0.0001).ミリプラチン投与による重篤な副作用は認められなかった.ミリプラチンは慢性腎不全を合併した肝細胞癌に対する白金製剤として,その安全性が示唆された.
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