日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
115 巻 , 12 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
今月のテーマ(総論):消化器内視鏡分野における技術革新
  • 久津見 弘, 吉中 勇人, 坪井 博史
    2018 年 115 巻 12 号 p. 1021-1029
    発行日: 2018/12/10
    公開日: 2018/12/10
    ジャーナル 認証あり

    医療機器・医療技術の開発に当たり重要な点として,ニーズを常に捉えることと,知財の管理,開発のステージに応じた出口戦略が挙げられる.これらの開発機器や手技の最終目標は臨床現場で広く利用できるようにすることであるが,その過程で有効性・安全性の評価は必須である.有効性・安全性の評価は,ほとんどの場合で臨床研究として実施される.臨床研究を実施するに当たり,その種類とそれらに関連する規制を理解しておく必要がある.2018年4月から臨床研究法が施行されており,十分な理解が必要である.

今月のテーマ(総説):消化器内視鏡分野における技術革新
  • 森 悠一, 工藤 進英, 森 健策
    2018 年 115 巻 12 号 p. 1030-1036
    発行日: 2018/12/10
    公開日: 2018/12/10
    ジャーナル 認証あり

    近年の内視鏡イメージング技術の発展により,大腸病変の内視鏡診断は飛躍的に発展した.しかし同時に,高精度の診断はエキスパート内視鏡医しか実現できないという,ジレンマが明らかになりつつある.このような内視鏡診断能力の限界に対する,革新的な解決策として注目をあびているのが人工知能による内視鏡診断支援システム(computer-aided diagnosis;CAD)である.本稿では内視鏡CADの研究開発の現状について概観した後,医工産官連携プロジェクト(代表研究者:工藤進英)として研究を進めているEndocyto(=520倍ズームの超拡大内視鏡)を用いた内視鏡CADの発案・医師主導研究・薬機法承認申請の取り組みについて紹介する.

  • 野中 康一, 谷坂 優樹, 良沢 昭銘
    2018 年 115 巻 12 号 p. 1037-1045
    発行日: 2018/12/10
    公開日: 2018/12/10
    ジャーナル 認証あり

    近年の内視鏡技術の進歩は著しく,500~1000倍の倍率によってリアルタイムに組織を観察し得る“optical biopsy”の時代に突入しつつある.共焦点レーザー内視鏡による診断学は消化管・胆膵領域ともにいまだ確立されてはいないが,今後の症例蓄積と病理学的解析が進めば生検の代替法として十分成立すると考える.今後は,欧米で盛んに行われはじめている分子イメージングの研究に期待が寄せられている.さらに最近のトピックとして“間質”という新しい臓器の存在と,共焦点レーザー内視鏡による“間質”の観察が癌転移,組織浮腫および線維症を含む多くの病態の解明に光をもたらすかもしれないと期待されている.

  • 糸井 隆夫, 土屋 貴愛, 向井 俊太郎
    2018 年 115 巻 12 号 p. 1046-1056
    発行日: 2018/12/10
    公開日: 2018/12/10
    ジャーナル 認証あり

    超音波内視鏡(EUS)ガイド下治療は,EUSガイド下に対象病変に経消化管的アプローチをする画期的な方法である.その中でドレナージ手技は最も行われているが,これまで汎用の胆管メタルステントが用いられており,誤留置やステント迷入・逸脱の危険性があった.こうした手技にともなう偶発症を防ぐためにEUSガイド下治療専用のステントの開発は必須とされていた.最近Binmoellerらによりlumen-apposing metal stent(LAMS)が開発され,EUSガイド下治療手技の安全性および確実性が図られている.本稿ではLAMSのコンセプトから実際の臨床成績,そして今後の展望について解説した.

  • 入澤 篤志
    2018 年 115 巻 12 号 p. 1057-1062
    発行日: 2018/12/10
    公開日: 2018/12/10
    ジャーナル 認証あり

    Endoscopic ultrasound(EUS)ガイド下治療の発展は目覚ましく,最近では胃静脈瘤治療も行われている.本治療法は,EUS画像をガイドとして胃静脈瘤およびその流入路を穿刺後血管塞栓用コイルを留置し,必要に応じてcyanoacrylate系薬剤も追加注入することで,胃静脈瘤塞栓化を図るものである.カラードプラにより治療効果もリアルタイムに把握できるため,追加穿刺治療の要否の判断も容易である.また,あらかじめEUSで測定された静脈瘤径よりも大きなコイルを用いるため,留置後に大循環に流出する可能性はきわめて低い.EUSガイド下胃静脈瘤治療は今後の発展が期待できる新たな治療法である.

症例報告
feedback
Top