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―多段階理論とDNAミスマッチ修復異常―
田村 和朗, 宇都宮 譲二
1994 年 91 巻 7 号 p.
1159-1169
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
フリー
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―胃粘膜血流からの検討―
鄭 義弘, 武藤 信美, 柴田 晴通, 原澤 茂, 三輪 剛
1994 年 91 巻 7 号 p.
1170-1181
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
フリー
ストレス性胃粘膜障害発生に抵抗性を有する高血圧自然発症ラット(SHR)の胃粘膜血流の変化について検討した.SHRは対照としたWistar京都系ラット(WKY)に比ベストレス負荷中の血流減少はみられず,潰瘍指数(UI)も軽度であった.胃組織中力テコールアミン含有量はnorepinephrine(NE),epinephrine(E),dopamine(DA)いずれもWKYに比べ高値であった.SHRの6-hydroxydopamine(6-OHDA)投与群では血流は減少し,UIは増大した.SHRのnifedipine(Nif)投与群では血流は維持されUIも抑制されたが,verapamil(Vpm)投与群では血流は減少しUIは増大した.6-OHDA投与群の胃組織中NE,E濃度はコントロール群に比し有意な低下を認め,Vpm投与群のNE,DA量はNif投与群に比べ低値であった.SHRのストレス負荷による粘膜血流維持には,細動脈レベルでの血管抵抗以上に粘膜網細血管レベルでの高い交感神経機能が主に関与するものと考えられた.
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―sm癌149病変の内視鏡的・臨床病理学的検討から―
田中 信治, 立田 繁比古, 大津 直也, 赤木 盛久, 西田 寿郎, 小土井 淳則, 山中 秀彦, 吉原 正治, 春間 賢, 隅井 浩治, ...
1994 年 91 巻 7 号 p.
1182-1189
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
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大腸sm癌149病変を対象に,表面型大腸癌の発育・進展に関して検討を加えた.表面型早期大腸癌がsm浸潤することにより隆起する現象に着目し,sm癌を内視鏡的表面性状,組織学的な表面型粘膜内癌組織の残存,粘膜内隆起性発育の有無などの所見を参考に,表面型m癌起源病変とポリープ型m癌起源病変に分類した.その結果,表面型m癌起源病変は37病変であり,その大腸内分布は進行癌と類似性があったが,ポリープ型m癌起源109病変の大腸内分布は進行癌とは異なっていた.また,リンパ節転移率は表面型m癌起源病変がポリープ型m癌起源病変よりも有意に高かった.表面型m癌起源病変において腺腫成分を約20%に認め,表面型病変においてもadenoma-carcinoma sequenceが存在する可能性が示唆された.以上,表面型早期大腸癌は進行癌の初期病変として重要であり,ポリープ型早期大腸癌と比べ悪性度の高い病変であると考えられた.
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土屋 和彦
1994 年 91 巻 7 号 p.
1190-1196
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
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潰瘍性大腸炎(UC)1列の血漿ビトロネクチン(VN)濃度と組織におけるVNの局在を検討した.血漿VN濃度は健常成人例に比べUC例において有意に低下し,活動度,重症度に比例して低下した.また,同一例で検討すると,全例で活動期に比べ緩解期で血漿VN濃度が上昇した.免疫組織学的検討では,活動期の炎症性細胞浸潤の目立つ粘膜間質部にVNの局在を認めた.
以上より,VNはUCの炎症部位で血管から持続的に漏出し,組織修復のために消費され,その血漿濃度が変化すると考えられ,UCの活動度,重症度などの客観的指標となり,臨床上有用と考えられた.
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佐藤 直樹, 内野 純一, 青木 茂, 田口 宏一, 西川 真, 馬場 英治, 中川 隆公, 秦 庸壮, 嶋村 剛, 神山 俊哉, 高橋 昌 ...
1994 年 91 巻 7 号 p.
1197-1204
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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多包性肝エキノコックス症の治癒は完全切除でのみ得られるが,欧米ではbenzimidazole系薬剤有効例の報告がある.患者37例(男20例,女17例,平均年齢45.9歳)にWHOのプロトコールに準じmebendazole(MBZ)(
n=17),albendazole(ABZ))(
n=20)をま斐薬し,副作用,薬剤濃度,血清検査値,また画像上の計測可能な病巣の増減を比較した.
MBZ群の血清値には変動なく,2例(12%)に肝障害,脱毛を呈し,総胆管閉塞(1例)は解除されたものの病巣(肝5,肺3)は緩慢に増大(1年後:105%,2年後 : 112%)した(有効PR1,不変NC6,進行PD2 : 奏効率 : 11.1%).ABZ群では副作用なく,ELISA値は有意に低下(12例中10例),病巣(肝1,肺3,胸壁1,膵後部1)は有意に縮小し(平均56%)(PR3,NC3 ; 奏効率 : 50.0%),MBZより安全かつ有効であった.
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山本 晋一郎, 大元 謙治, 井手口 清治, 山本 亮輔, 三井 康裕, 島原 将精, 井口 泰孝, 大海 庸世, 高取 敬子
1994 年 91 巻 7 号 p.
1205-1209
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
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こむら返りを伴う肝硬変患者35例にタウリン1日3g,4週間投与を行った.症状の軽快は22例(62.9%)に認められた.8例にタウリン投与前後の血中タウリン濃度を測定した.投与前血中タウリン濃度は54.1±20.7nmol/mlに対し,投与4週後は125.1±59.1nmol/mlと前値の2.3倍となり,有意の増加が認められた.血中タウリン濃度の増加に伴い症状は軽快し,両者の間に一定の相関が示唆された.こむら返りを伴わない肝硬変10例における血中タウリン濃度は81.0±16.7nmol/mlと,こむら返りを伴う肝硬変患者に比して有意の高値を示した.タウリン投与後経時的に血中タウリン濃度を測定しえた例で,血中タウリン濃度は投与1週目にピークを示し,投与中前値の2~5倍の濃度に保たれていた.
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―11例の治療経験とその考察―
中村 健治, 高島 澄夫, 林 正昇, 森本 敦子, 豊島 正実, 松尾 良一, 西尾 博, 神納 敏夫, 松岡 利幸, 小野山 靖人, 田 ...
1994 年 91 巻 7 号 p.
1210-1219
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
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11例の門脈圧亢進症患者に対してTIPSを試みた.対象は食道・胃静脈瘤破裂41列,繰り返す静脈瘤出血2例,下血2例,難治性腹水3例で,うち4例が肝癌,2例が門脈血栓症の合併を認めた.門脈穿刺は平均4.1回の肝穿刺で全例に成功したが,術前の3D-MRAにより肝静脈-門脈の立体的把握が容易となり,穿刺回数が減少した.短絡路の作製は門脈血栓症1例以外の10例に成功し,肝癌合併例にも合併症なく施行しえた.消化管出血8例中7例はTIPS施行後止血され,内視鏡的にも静脈瘤が6例で消失した.また,腹水6例は4例がほぼ消失,2例が著減した.門脈圧は術前平均42mmHgが術後には平均28mmHgとなり,1カ月後にfollow upされた2例ではそれぞれ9,14mmHgまでさらに低下した.以上の成績から,現状におけるTIPSのよい適応は,内視鏡的硬化療法で制御困難な消化管出血や保存療法無効な難治性腹水で,さらに肝癌合併例にも施行可能であるとの結論を得た.
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―特に低蛋白食の影響に関する検討―
西野 博一, 室井 忠樹, 帆足 誠司, 富田 秀人, 関本 健人, 山田 弘徳, 大塚 伊砂子, 新津 彰良, 河野 通康, 野原 秋男, ...
1994 年 91 巻 7 号 p.
1220-1227
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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アルコールおよび低蛋白がラット膵に与える影響について検討した.ラットをコントロール食(Cont)群,アルコール食(Al)群,低蛋白食(Lp)群,低蛋白アルコール食(Lp+Al)群の4群に分け,食餌は投与熱量が等しくなるように液状に調製して経胃管的に強制投与,3,6,12週後に開腹した.その結果,12週後開腹したラットでは,光顕上Cont群以外の3群に膵腺房細胞内脂肪滴を認め,Lp,LP+Al群で孤在性壊死(apoptosis)が観察された.protein plug様物質は全群で観察され,その出現部位と膵腺房細胞障害発生部位に関連を認めなかった.電顕上Lp+Al群において膵腺房細胞障害が最も強く,膵腺房細胞間に間葉系細胞の出現が示唆された.以上よりアルコールはまず直接的に膵腺房細胞に傷害を惹起し,相対的低蛋白食がこれを増悪させると推察された.
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善田 貴裕, 増永 高晴, 田口 達哉, 岡本 理花, 真田 治人, 岡田 俊英, 竹田 康男, 竹田 亮祐, 松井 晃, 木藤 光彦
1994 年 91 巻 7 号 p.
1228-1233
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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小田 和人, 瀬尾 充, 岡田 光男, 山本 勉, 奥村 恂, 鬼村 修太郎, 城崎 洋, 山田 豊, 堀之内 幸士
1994 年 91 巻 7 号 p.
1234-1240
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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那須 正道, 松本 繁巳, 朝原 正京, 山口 彰則, 清水 伸一, 藤盛 孝博, 前田 盛, 千原 和夫, 出射 由香, 千葉 勉
1994 年 91 巻 7 号 p.
1241-1246
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
ジャーナル
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瀬上 秀雄, 佐々木 巌, 舟山 裕士, 内藤 広郎, 神山 泰彦, 児山 香, 松野 正紀
1994 年 91 巻 7 号 p.
1247-1251
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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石黒 典子, 橋本 悦子, 青鹿 圭子, 渡辺 麗, 米満 春美, 久満 董樹, 林 直諒
1994 年 91 巻 7 号 p.
1252-1256
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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大平 基之, 松本 昭範, 大平 賀子, 大田 人可, 村住 ゆかり, 村住 和彦, 目良 秀哉, 泉 信一, 関谷 千尋, 並木 正義
1994 年 91 巻 7 号 p.
1257-1261
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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山岡 一昭, 小泉 和彦, 朝比奈 靖浩, 田尻 和男, 酒井 義法, 田沢 潤一, 赤羽 久昌, 丸茂 文昭, 佐藤 千史
1994 年 91 巻 7 号 p.
1262-1267
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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三竹 正弘, 岡村 正造, 大橋 信治, 中川 浩, 藤井 康彰, 宮田 敬博, 松井 真寿美
1994 年 91 巻 7 号 p.
1268-1271
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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―特に肝転移に関する検討―
中村 正人, 犬房 春彦, 足立 俊之, 進藤 勝久, 安富 正幸
1994 年 91 巻 7 号 p.
1272
発行日: 1994年
公開日: 2008/02/26
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