日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
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77 巻 , 4 号
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  • 福屋 祥三, 川原田 信, 谷内 昭
    1980 年 77 巻 4 号 p. 545-552
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    基礎分泌胃液のCEA濃度をCEA RIA kit (Dainabot)により測定すべく2,3の基礎条件を検討し臨床応用を試みた.胃液CEA濃度は正常対照に比較して萎縮性胃炎,早期胃癌,進行胃癌では有意(P<0.01)の高値を示した.また胃液CEA濃度の正常上限を3・0ng/mlとすると早期胃癌,進行胃癌はそれぞれ80,70%と高い陽性率を示すが,胃潰瘍および萎縮性胃炎でそれぞれ20および86%のfalse positiveが得られ胃液CEAの増加は合併する腸上皮化生を伴う萎縮性胃炎の程度および胃液pHとの間に密接な関連性を認めた.それゆえ基礎分泌胃液CEAの測定は癌の診断よりむしろ萎縮性胃炎や胃液分泌機能低下の指標としての意義を有することが推測された.またガストリン刺激により胃酸分泌が高まるにつれてそのCEA濃度は低下し,高酸胃液に標準CEAを加えて艀置すると経時的に著明なCEA活性の低下がみられることはCEAあるいはCEA様物質がペプシン分解を受けることを示している.
    さらに胃液にはNCAが高頻度に検出され,これが大量に存在するとRIAにおいてCEA活性を示す可能性が示唆された.
  • 房本 英之, 中川 彰史, 斉藤 光則, 川野 淳, 鎌田 武信, 阿部 裕
    1980 年 77 巻 4 号 p. 553-562
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    急性上部消化管病変大量出血例30例における制酸剤頻回投与(水酸化アルミゲル,2g×12~24/日)およびcimetidine療法(300mg×4/日)の止血成績を検討した.対照群(制酸剤,抗コリン剤あるいは胃粘膜保護剤,1日3~4回投与)では36例中10例(27.8%)が止血されたのみであつたが,制酸剤頻回投与群では19例中14例(73.7%),cimetidine群では11例中8例(72.7%)が止血され,ともに優れた止血方法であつた.しかし,潰瘍底に露出血管を有する症例は1例も止血できなかつた.水酸化アルミゲル大量投与により軽度の血清燐の低下,血中アルミニウムの増加,尿中カルシウムの排泄増加がみられたが,cimetidineの副作用は全くみられなかつた.
  • 本多 隆一, 伊藤 漸
    1980 年 77 巻 4 号 p. 563-571
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    意識下イヌの十二指腸に微小pH電極を慢性的に植込み,十二指腸内pHを長期連続的に記録した結果,その変化には摂食に伴う日内リズムが存在し,摂食後pHが7.0と4.0との間を変動するweak acidperiod,8.5と1.0との間を変動するstrong acid period及び7.0と8.3の間を変動するalkaline periodの三つの時期から成ることが判明した.これら三つの時期は夫々胃運動におけるdigestive, intermediate, interdigestiveの三つの時期に一致した.又strong acid periodはsecretin放出にとつての至適刺激の時期と考えられる.これらの事実は十二指腸内pHの変動が各種消化管ホルモンの放出を介して消化器の諸機能調節に密接に関係していることを物語つている.
  • 三浦 総一郎
    1980 年 77 巻 4 号 p. 572-582
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    intestinal lymph fistulaを作り,Bollman cage内で生理的条件下に飼育したWistar系ラットを用いて,長鎖脂肪酸のリンパへの吸収転送過程における細胞内microtubules機構の役割と,長鎖脂肪酸の吸収に重要な役割をはたすと考えられる小腸alkaline phosphatase(以下ALPと略す)の関与を検討した.microtubules阻害剤であるcolchicineを投与したラット群を対照群と比較し,以下の成績を得た.1) 細胞内microtubules阻害によつて脂肪吸収転送過程の中で主にリポ蛋白の細胞外放出過程が阻害をうけた.
    2) その阻害程度は長鎖不飽和脂肪酸(linoleic acid)と長鎖飽和脂肪酸(palmitic acid)の間で差がみられなかつた.3) リンパ中へ転送される脂肪は対照群が大部分中性脂肪の形であつたのに対し,colchicine投与群では大部分遊離脂肪酸の形であつた.4) 対照群ではリンパ中の小腸ALPは脂肪吸収に相関して増加するが,このALPの増加はcolchicine投与によつても阻害をうけない.すなわちリポ蛋白放出過程に小腸ALPの関与はみられなかつた.
  • 溝口 靖紘, 銭谷 幹男, 志波 孝, 東森 俊博, 大西 文明, 門奈 丈之, 山本 祐夫, 森沢 成司
    1980 年 77 巻 4 号 p. 583-590
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    薬物アレルギー性肝炎患者の末梢血に存在するADCCに関与するK細胞含有率をマイクロプレート法を用いて検討した.その結果,本症末梢血には健常人より高率にK細胞を含有することを認めた.また,シリカ処理によつて単球を除くとK細胞は減少し,一方,マクロファージ培養上清を添加することによつてADCC活性を有する細胞が有意に増加することを認めた.このマクロファージ培養上清をゲル濾過で分画することにより,一定の分画にK細胞数および貪食細胞数を増加させる活性物質が存在することが示された.
  • 吉田 洋, 小木曽 和夫, 寺倉 俊勝, 藤岡 均, 青木 泰然, 岡田 俊道, 安藤 喬, 武藤 泰敏, 高橋 善弥太
    1980 年 77 巻 4 号 p. 591-602
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    胆汁うつ滞症における赤血球浸透圧抵抗増強の機序を研究し,その臨床的意義について考察した.Lp-X濃度が高い程,赤血球膜コレステロール,リン脂質の増加が著明で,赤血球浸透圧抵抗も増強するが,PTCドレナージ等で急速に閉塞を解除すると,赤血球浸透圧抵抗は正常に向い,膜コレステロール,リン脂質は等モルで減少した.増加したリン脂質は殆んどレシチンであり,そのアシル基脂酸構成はLp-Xに類似していた.胆汁うつ滞時の赤血球浸透圧抵抗の増強はLCAT活性の変動以外にLp-Xが赤血球膜とfusionする為と考えられ,胆汁うつ滞症の赤血球浸透圧抵抗を測定することは閉塞の程度,減黄効果の判定に有力な手段であると考えられた.
  • 中沼 安二, 山谷 真己, 太田 五六, 勝田 省吾, 北川 正信, 松原 藤継, 士井 建治, 高柳 尹立, 渡辺 騏七郎, 赤川 直次, ...
    1980 年 77 巻 4 号 p. 603-608
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    特発性門脈圧亢進症20例の肝を連続切片により検索したところ,17例に肝内胆管系の異常がみられた.5例では,広汎な肝内胆管障害像(変性や増殖性変化)がみられ,内3例では分節的に高度の胆管周囲炎がみられた.4例では,散在性に胆管障害像がみられ,また8例では細胆管,小型小葉間胆管の増生がみられた.
    広汎な肝内胆管障害を伴つた5例では,門脈圧亢進症発生の成因として肝内胆管障害が考えられた.
  • 小林 衛, 嶋田 紘, 佐藤 一美, 新明 紘一郎, 鬼頭 文彦, 米沢 健, 土屋 周二
    1980 年 77 巻 4 号 p. 609-615
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    閉塞性黄疸16例(対照13例)にIVGTTを施行した.黄疸例の空腹時血糖値は高く,耐糖能も低下し,糖負荷直後のインシュリン初期反応も欠如していた.また血清Kは糖負荷後低下し,2時間後になつても空腹時の値に戻らなかつた.無機Pは対照例と同様に低下したが,その減少率は対照例より小さかつた.なお無機Pは全体に対照例より高値であつた.空腹時のコルチゾールやカテコールアミンの値はやや高く,糖負荷後のこれらの低下の程度もやや大きかつた.したがつて閉塞性黄疸における糖代謝異常は,インシュリン初期反応の欠如,血清K,無機Pの変動,副腎機能の変化を基盤としたglycogenolysisまたはgluconeogenesisの充進状態であると推定された.
  • 船越 顕博, 若杉 英之, 木村 寿成, 松本 雅裕, 麻生 宣則, 崎元 哲郎, 杉本 英克, 李 源台, 井林 博
    1980 年 77 巻 4 号 p. 616-622
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    Pancreozymin-Secretin Test(PS試験)で得られる十二指腸液中のDNase I活性及びそのインヒビター活性定量法を開発し本法を種々の膵疾患患者について一部症例では手術時の膵組織所見と対比検討を加えた.DNase I活性は対照に比べ慢性膵炎では著明な低値を示し,現行のPS試験判定基準で慢性膵炎疑診の診断症例においても有意の低下を認めた.
    次にDNase Iインヒビターは対照群に比べ慢性膵炎で低値を,疑診例で逆に高値を示した.したがつて慢性膵炎疑診例におけるDNase I活性の低下はインヒビターの増加によるものと考えられる.
    以上の成績からPS試験時の十二指腸液中のDNase I及びそのインヒビターの定量は慢性膵炎の早期診断面で臨床的に有用である.
  • 佐藤 明, 細谷 雄太, 武藤 功, 小林 信之, 中舘 敏博, 大高 啓, 樋口 豊, 高橋 徹, 斉藤 洋一, 深谷 久美, 石岡 国春 ...
    1980 年 77 巻 4 号 p. 623-628
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 菱谷 好高, 清水 修, 筧 紘一, 茂在 敏司, 貴島 康彦, 加納 正
    1980 年 77 巻 4 号 p. 629-633
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 土岐 文武, 大井 至, 斉藤 明子, 進藤 仁, 戸松 成, 柴田 泉, 神津 忠彦, 竹内 正
    1980 年 77 巻 4 号 p. 634-637
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 瀬尾 洋介, 大町 彰二郎, 古澤 元之助, 麻生 宜則, 安部 宗顕, 原 泰寛, 野口 忠興, 清成 秀康, 田中 誠, 野辺 奉文, ...
    1980 年 77 巻 4 号 p. 638-642
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 村上 元庸, 青野 充, 森賀 本幸, 内野 治人
    1980 年 77 巻 4 号 p. 643
    発行日: 1980/04/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
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