日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
72 巻 , 12 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 木南 義男, 河村 允, 新村 康二, 杉井 衛, 古戸 俊郎, 船木 宏美, 山岸 満, 山崎 英雄, 米村 豊, 永川 宅和, 宮崎 逸 ...
    1975 年 72 巻 12 号 p. 1493-1501
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    昭和45年1月から49年12月までの5年間に富山, 石川, 福井県でベット数100以上の病院において治療された慢性膵炎につき可成り厳密な診断規準にて集計を行つた. 59施設にアンケートを依頼したところ, 30施設 (50.8%) より回答があつた. 確診52例の男女比は2.25:1であり, 平均年齢は46.3歳である. 成因においては飲酒に関係があると思われるものが34.6%と可成りあり, 原因の明らかでないものが46.2%であつた. 糖負荷試験を行つた症例の過半数が境界あるいは糖尿病型を示し注目された. 予後についてみると50%の症例が軽快をみたと報告されているが, 5.8%が治癒と判定されたに過ぎず, 3例が死亡している.
  • 梅田 政吉
    1975 年 72 巻 12 号 p. 1502-1511
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    コリン乏食飼育のラット肝分離ミトコンドリアの呼吸調節能および酸化的リン酸化を指標として, コリン乏性脂肪肝より肝硬変進展への代謝異常の解析を行ない, 以下の成績を得た.
    1. 肥大性脂肪肝期に至り, はじめて, 酸化的リン酸化の低下が現われた.
    2. 肥大性結節性肝硬変期においては, 呼吸調節能および酸化的リン酸化の顕著な低下が認められた.
    以上の成績より, コリン乏性脂肪肝, 脂肪性肝硬変への進展は, 肥大性脂肪肝期に, 電子伝達系の障害が, はじめて惹起され, そのミトコンドリアの機能障害は, 病期の進展とともに高度になり肝硬変へ進展するものと考える.
    3. xylitol の長期投与により, 組織学的には脂肪性肝硬変への進展が予防された.
    このさい, 肝細胞ミトコンドリアの電子伝達の機能の回復を伴つていることから xylitol 投与による電子伝達系の回復が, 肝硬変進展の予防と密接に関連しているものと考える.
  • 梅田 政吉
    1975 年 72 巻 12 号 p. 1512-1519
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    コリン乏性脂肪肝より脂肪性肝硬変への進展過程に, 肝ミトコンドリアの長鎖脂肪酸酸化能の低下が, いかに関与するか, そして, コリン乏性脂肪肝の発生機序にどのように関与するかについて検討した. また, xylitol の肝硬変進展予防効果は, 肝ミトコンドリアの長鎖脂肪酸酸化能の関連があるかどうかについて検討した結果, 以下のような結論を得た.
    1. 肥大性脂肪肝においては, β-酸化系の障害は認められなかつた. この成績は, コリン乏性脂肪肝の発生機序に肝ミトコンドリアの脂肪酸酸化能の低下は, 重要な役割を占めていないことを示唆している.
    2. 肥大性結節性肝硬変では, 肝ミトコンドリアのβ-酸化系の障害が顕著に認められたが, この変化は肥大性脂肪肝期に認められなかつた事実と関連させて考えると, この病期には, 肝ミトコンドリアの電子伝達系をはじめとする全機能障害が高度になつたための結果と考える.
    3. xylitol 投与により, コリン乏性脂肪性肝硬変への進展が阻止されたが, このさい肝ミトコンドリアのβ-酸化系の回復は認められなかつた. この事実は, xylitol の抗脂肝作用およびそれと関連した肝硬変進展への予防効果が, 肝ミトコンドリアの脂酸酸化以外の機能回復によるものであることが証明された.
  • 福山 悦男, 神田 芳郎, 松村 康一, 森 博通, 隅越 利雄, 吉田 孝宣, 北方 勇輔, 武者 広隆
    1975 年 72 巻 12 号 p. 1520-1527
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 外山 久太郎, 岡部 治弥, 矢島 義忠, 楢本 純一, 為近 義夫, 三井 久三, 広門 一孝, 湯地 重壬, 新関 寛, 西元寺 克礼, ...
    1975 年 72 巻 12 号 p. 1528-1537
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    One autopsy case who had an unusual clinical course of a diabetic ketoacidotic coma and died of free perforation at just the proximal portion of the non-specific ulcers of the small intestine following internal fistula causing tight adhesion of 3 intestinal loops is reported.
    This 55 year-old obese female patient had been well untill one month ago when she began to complain of thirst, anorexia, nausea, and recurrent vomiting.
    She fell into disturbance of conciousness in the morning on admission and was admitted in a preliminary diagnosis of impending diabetic coma.
    The patient soon recovered from diabetic ketoacidotic coma. Insulin dose was decreased gradually and the patient went into a good controlled state by diet therapy alone without insulin on the 54th day after admission.
    However, her abdominal distress persisted and upon examination of the abdomen, we found that the multiple intestinal ulcers had caused internal fistulas which created the adhesion of the intestinal loops.
    From a clinical standpoint, Crohn's disease could not be diagnosed and even histologically, there were no granulomes. Therefore, this lesion could be said to be non-specific ulcers of small intestine with fistula formation.
    We could not clarify the relationship between diabetic ketoacidotic coma and these rare intestinal lesion.
    By autosy, chronic pancreatitis was found. We believe that no relationship existed between the diabetic ketoacidotic coma and the chronic pancreatitis.
  • 船山 瑛, 原 建樹, 日下部 篤彦, 山脇 忠晴, 黒川 晋, 加藤 陽一郎, 稲垣 孝雄, 伊藤 庄三, 奥山 澄彦
    1975 年 72 巻 12 号 p. 1538-1541
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 関 英雄, 高邑 裕太郎, 笠岡 千孝, 河野 智之, 山岸 俊彦, 海部 暁, 杉田 秀雄, 神代 明雄, 大木 繁男, 村井 哲夫, 早 ...
    1975 年 72 巻 12 号 p. 1542-1548
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 英司, 何 汝朝, 稲垣 威彦, 井上 恭一, 佐々木 博, 市田 文弘
    1975 年 72 巻 12 号 p. 1549-1555
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 高瀬 靖広, 宮川 晋爾, 早川 国彦, 鈴木 茂, 鈴木 博孝, 榊原 宣, 遠藤 光夫, 市岡 四象, 竹本 忠良
    1975 年 72 巻 12 号 p. 1556-1562
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    原発性胃肉腫は胃癌に比し発生頻度が少いことが知られており, 臨床像についても不明の点が残されている. そこで, 胃肉腫27例 (筋原性胃肉腫13例, リンパ細網内皮性胃肉腫14例) について臨床症状を中心に検索した. 病悩期間は平均6.6カ月で, 初発症状は心窩部痛がもつとも多く, ついで膨満感であつた. 入院時症状は, 筋原性胃肉腫ではるいそう (53%) がもつとも多く, リンパ細網内皮性胃肉腫では心窩部痛 (59%) が高率である. 又, 顕出血は症例の約1/4にみられ, 全体に下血の方が吐血より多い.
    他覚的所見としては, 胃肉腫全体として発熱 (56%), 腫瘤触知(41%), 圧痛 (22%) となつている.
  • 鈴木 敏行, 早川 哲夫, 野田 愛司, 青木 勲, 井上 淳子, 堀口 祐爾, 神谷 夏吉, 戸田 安士
    1975 年 72 巻 12 号 p. 1563-1568
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    膵石症と膵癌の合併した3例を報告し, これに本邦報告例の9例を加えた12例について検討した.
    自験例では膵石症からみた膵癌の合併頻度は54例中3例 (5.7%) であり, 膵癌からみた膵石の合併は106例中3例 (2.8%) にみられた. 本邦報告例12例の性別は, 男11例, 女1例であつた. 平均年齢は46.8歳であり, 膵癌に比して若年層にみられた. 結石の形状が判断できた9例は全て大結石を主体としたものであり, 小結石型を示した例はなかつた. 膵石発見と膵癌発見の時間的関係は, 半数以上の例で膵石症が膵癌発生に先行したことが推測された.
  • 飯山 太, 佐藤 晃
    1975 年 72 巻 12 号 p. 1569-1578
    発行日: 1975年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    胃粘膜を被覆する粘液は主として被蓋上皮から分泌されたもので, 組織化学的にはPAS陽性, Alcianblue 陰性の中性多糖体が主体を占める. この細胞内外の粘液は胃液分泌と密接な関係のもとに増減し, 胃液分泌の亢進は細胞内粘液の放出, ついで減少を招来し, 最終的には被覆粘液の減少をもたらす. 一方消化性潰瘍作成実験では潰瘍発生の初期変化として細胞内PAS陽性多糖体の減少が証明され, この中性多糖体に粘膜保護作用があることが考えられる. このような実験成績を参考として臨床例の手術材料を観察すると, 潰瘍発生論上, 細胞内PAS陽性多糖体の重要性が示唆される成績を得た. また, 経口的に投与した硫酸多糖体に潰瘍発生防御乃至治癒促進効果があることから, 多糖体の粘膜保護作用は潰瘍発生に対し重要な役割をなすものと考えられる.
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