小腸造影,カプセルおよびバルーン内視鏡を用いても評価不能,あるいは受容性の問題でフォロー困難なクローン病小腸病変に対し欧米ではCT enterography(CTE)による評価が確立されつつある.日本人クローン病患者にもCTEが有用か,日本で利用可能なPEG-ES(ニフレック
®)飲用による腸管拡張にて検討した.クローン病確定例(n=18)と疾患コントロール例(n=14)では,壁肥厚,偏在性壁肥厚,偏在性壁濃染などにおいて前者が有意に高率で,偏在性の壁肥厚,濃染はクローン病に特異的であった.被検者の受容性も良好で,PEG-ESを用いたCTEは日本人クローン病患者においても比較的低侵襲な検査として有用である.
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