日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
71 巻 , 9 号
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  • 石原 敬夫
    1974 年 71 巻 9 号 p. 839-853
    発行日: 1974/09/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    末端の4個のアミノ酸配列を共有するtetragastrin, caerulein, pancreozyminとacetylcholineの膵酵素分泌刺激作用を, ウサギのin vivo実験およびウサギ摘出膵をもちいたin vitro実験により観察した. 両条件下で, 各薬物の用量反応曲線 (dose response) と, それらの反応におよぼすatropineの影響を調べ, さらに種々の条件下で採取した膵液に含まれる蛋白質の電気泳動像と, 酵素組成の変動を調べた. その結果, 3種のpeptideとacetylcholineは膵に直接作用するが, atropineに対する態度からその作用点が異ること, さらに分泌された膵液の酵素組成は刺激薬物の種類, 投与量, in vivo, in vitroの条件に関係なく常に一定の傾向を示すことが明らかになつた. したがつて生体内での膵酵素分泌刺激は, acetylcholineおよびpancreozyminを介して異つた機序で膵に作用するが, 膵腺房細胞内では同一の機序により同一の酵素組成をもつた分泌顆粒の放出をもたらすと考えられる. さらにウサギ摘出膵実験の意義, C末端を共有するpeptideの分子構造と作用の相関および作用力価の比較, 膵液中の酵素組成が常に一定であることすなわち膵酵素のparallel secretion, 膵腺房細胞における酵素分泌機序などについて, 実験結果をもとに文献的考察をおこなつた.
  • 萱嶋 良治
    1974 年 71 巻 9 号 p. 854-870
    発行日: 1974/09/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    Pancreozymin-secretin (以下P.-S.) 試験の信頼性を高めるため, 以下の研究を行なつた. secretin (以下S.) 自身に膵消化酵素排泄作用があることを確認し, たがいに主作用が干渉しないようにpancreozymin (以下P.) とSの投与間隔を40分間として, P投与後40分間の酵素排泄量を以つて判定量とする妥当性を論ずた. 同一症例のPとS投与後の酵素排泄量を比較すると, 反覆する酵素排泄刺激に対する膵の反応が症例により低下する可能性があり, Pを同一症例に2回連続投与するP2重負荷試験を試み, その有用性について検討した. その他, 消化酵素測定法, 膵機能異常の原因についても言及した.
  • 河野 宏, 陶山 大輔, 兼重 順次, 藤井 信
    1974 年 71 巻 9 号 p. 871-879
    発行日: 1974/09/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    慢性肝炎及び肝硬変症の血中ケトン体を特異的な酵素法で測定した結果, 各平均値は健常者と大差ないが, 肝実質障害の高度なものにおいて低値を示す傾向がみられた. しかも, これら慢性肝疾患では血清NEFAの上昇に血中ケトン体の上昇が附随しない. 更に四塩化炭素肝障害ラットを使用した実験で正常肝にみられる飢餓時の血清NEFA及び肝ケトン体の上昇が肝障害で, NEFAにおいては増強されるのに対し, ケトン体では逆に抑制された. 肝acetyl-CoAは肝障害で著明に低下するが肝ケトン体の変動と正の相関を示し, 又, 肝acetyl-CoAからのケトン体生成も若干障害される. このことから肝障害時にみられるケトン体生成低下は肝でのNEFAの酸化障害及びacetyl-CoAからのケトン体生成障害にもとずくものと考えられる.
  • 石黒 三雄
    1974 年 71 巻 9 号 p. 880-895
    発行日: 1974/09/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    表面平担型早期胃癌のX線診断を確立する目的で胃X線検査, 胃内視鏡検査, 切除胃標本, 病理組織について検討を行ない, 次の結果を得た.対象は典型IIb 2例, 随伴典型IIb 1例, 類似IIb 6例, 随伴類似IIb15例である. 典型IIbでは全例病理組織所見によつて初めて範囲が判明した. 類似IIbではX線所見を, I) 陥凹型 “わずかに濃い陰影斑の中の, けばだち状, ひびわれ状陰影”, II) 中間型 “バリウムが淡く上を被つた亀の甲状の不揃いな顆粒状陰影”, III) 混合型 “類円形のはつきりした粗大顆粒の集合と淡いバリウムの附着”, IV) 隆起型 “不規期な溝をもつ偏平不整形透亮像の集合” の4型に分類した.これらは中~大量の二重造影法により最もよく病変を描写し得た.
  • 勝 健一, 小林 正彦, 守家 欽也, 沼野 藤夫
    1974 年 71 巻 9 号 p. 896-900
    発行日: 1974/09/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    雄性家兎 (10羽) をCholesterol 1%含有固型飼料で飼育しつつ合成黄体ホルモンのChlormadinon acetate 1mg/kgを毎日経口投与し15週間後に屠殺した群の胃噴門部附近に灰白黄色調のポリープ状隆起や顆粒状隆起の多発しているのが認められ, 組織学的に所謂foam cellにより占められSudan IIIに明きらかな可染性を示す所謂胃黄色腫であつた. 又, 肉眼的所見の見られない部分の固有粘膜層にもSudan III陽性細胞が多数認められた. 一方, 1%Cholesterol食のみで飼育した群 (9羽) では肉眼的異常所見は認められず組織学的に固有粘膜層にSudan III陽性細胞がわずかに認められる程度であつた. 従つて高脂血症下にChlormadinon acetateを負荷することにより実験的に胃黄色腫を作りうる可能性を示唆する結果であつたと考える.
  • 山田 伸明, 石井 兼央, 膳所 富士男, 中村 耕三
    1974 年 71 巻 9 号 p. 901-906
    発行日: 1974/09/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    ラットの膵液, 胆汁を分離採取する方法を考案して抗癌剤, 抗菌剤の膵液中への排泄を検討した. Secretin静注の直後に抗癌剤 (5-Fu, MMC), 抗菌剤 (Ampicillin, Cephalolithin) を静注し, 膵液, 胆汁, 血液, 尿および膵臓, 肝臓内の濃度を微生物検定法によつて測定した. 5-FU, MMC, Ampicillin, Cephalolithinはいずれも高濃度が胆汁中に証明されたが, NCSは胆汁中に証明できなかつた. 膵液中に比較的高濃度が排泄されたのはNCS, 5-FU, Cephalolithinであつた. また薬剤投与1時間後の膵臓組織ではすべての薬剤の存在を認めたが, MMC, NCSは痕跡ていどであつた. 5-FU, Cephaloithinは比較的高濃度であつた. これらの成績から抗癌剤としては5-FU, NCS, 抗菌剤としてはCephalolithinが膵臓中にとりこまれ, 膵液中によく排泄されることを知つた.
  • 中村 昌男, 近藤 孝晴, 川合 秀男, 早川 昌昭, 武市 政之, 中野 哲, 堀口 祐爾, 鈴木 敏行, 早川 哲夫, 戸田 安士
    1974 年 71 巻 9 号 p. 907-916
    発行日: 1974/09/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    テストの際の血中アミラーゼ誘発試験を約800例にて検討し, 以下の知見を得た. 1) 膵管の閉塞が考えられる疾患に陽性率が高いが, 非膵疾患にも高いものがある. 2) 慢性膵炎・膵癌では外分泌障害の高度の症例ほど陽性率が高い. 胆石症では外分泌障害軽度のものに陽性率が高い. 3) 高アミラーゼ尿症に陽性率が高い. 4) 耐糖能異常の症例に陽性率が高い. 5) 膵管造影所見と本試験の成績と直接関係はない. 6) 膵生検組織で細胞浸潤を主徴とする群に陽性率が高い. 7) 慢性膵炎の臨床経過と本試験の結果とは相関しない.
    従つて, 本試験は膵管閉塞などの病態との関係を一応示唆するものではあるが限界があり, 現在の段階では積極的な臨床的意義は期待できない.
  • 白壁 彦夫
    1974 年 71 巻 9 号 p. 917-919
    発行日: 1974/09/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 1974 年 71 巻 9 号 p. 920-931
    発行日: 1974/09/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 1974 年 71 巻 9 号 p. 931-971
    発行日: 1974/09/05
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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