日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
110 巻 , 1 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
総説
  • 石橋 大海, 小森 敦正
    2013 年 110 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/01/08
    ジャーナル オープンアクセス
    厚生労働省難治性疾患克服研究事業「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班として,「原発性胆汁性肝硬変(PBC)の診療ガイドライン(2012年)」が作成された.研究班で策定された診断基準や治療指針が掲載されるとともに,具体的な診断・治療の指針が推奨度とともに記載されている.本疾患は稀少疾患であるため国内外においてエビデンスレベルの高い資料は少ないが,わが国における実情を踏まえ,よりエビデンスレベルが高い文献を参考に研究班員間でコンセンサスを得る方法で作成された.既に日本肝臓学会雑誌「肝臓」に掲載され,難病情報センターおよび医療情報サービスMindsのホームページ上で閲覧可能である.
今月のテーマ:PBC診療の最前線
  • 廣原 淳子, 仲野 俊成, 關 壽人, 岡崎 和一, 中沼 安二, 坪内 博仁
    2013 年 110 巻 1 号 p. 8-15
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/01/08
    ジャーナル オープンアクセス
    厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班では約30年間にわたり原発性胆汁性肝硬変(PBC)全国調査を継続実施してきた.有病者数は年々増加し,男女比は1:6.8,最頻年齢は50~60歳代で,診断時年齢は年々高齢化傾向にある.無症候性PBCの10年生存率は93.3%で,無症状のまま経過する予後良好な群が80%程度を占めるのに対し,症候性PBCの10年生存率は65.5%である.無症候性,症候性PBCとも有意に生命予後は改善しているが,診断時発黄例(総ビリルビン値5mg/dl以上)や組織学的病期進行例では,予後改善は認められていない.PBCでの発癌率は男性例に有意に高く,女性例では組織学的病期の進展が発癌の危険因子である.
  • 田中 篤
    2013 年 110 巻 1 号 p. 16-21
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/01/08
    ジャーナル オープンアクセス
    PBCに対する第1選択薬はウルソデオキシコール酸(UDCA)であるが,常用量である600mg/日投与では効果不良と判断される症例が存在する.2012年,筆者らが行ったアンケートによれば,本邦では治療開始後概ね3~6カ月で効果判定が行われ,UDCAの900mgへの増量,ないしベザフィブラート追加投与が選択されている.しかしUDCAの至適投与量は13~15mg/kgであり,効果不良例では900mg/日への増量を検討すべきである.ベザフィブラートの生化学的改善効果は高いが,今後PBCに対する長期予後改善効果を検証する大規模臨床試験が必要である.
  • 玄田 拓哉, 市田 隆文
    2013 年 110 巻 1 号 p. 22-28
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/01/08
    ジャーナル オープンアクセス
    原発性胆汁性肝硬変(primary biliary cirrhosis;PBC)は肝移植の主要な適応疾患のひとつである.近年は,内科的治療の進歩のためか,欧米でのPBC移植数は減少傾向にある.しかし,末期肝硬変に至ったPBCでは,現在でも肝移植は唯一の救命法であり,適切な移植時期は予後予測モデルなどから計られる.移植成績は他の疾患と比較して良好で,5年生存率はいずれの報告でも70%を越える.また,その成績に生体ドナーと脳死ドナーの差は認められない.PBCは移植後グラフト肝に再発するが,頻度,危険因子,長期予後など不明な部分もいまだに多い.
座談会
原著
  • 小関 至, 髭 修平, 狩野 吉康, 木村 睦海, 荒川 智宏, 中島 知明, 桑田 靖昭, 大村 卓味, 佐藤 隆啓, 豊田 成司
    2013 年 110 巻 1 号 p. 44-55
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/01/08
    ジャーナル オープンアクセス
    核酸アナログを投与したB型慢性肝疾患547例中18例(観察期間中央値53カ月)に多剤耐性を検出した.耐性出現を契機に肝不全に陥った症例を認めなかった.多剤耐性をきたした治療はラミブジン(LAM)耐性例に対するエンテカビル(ETV)投与,LAM耐性例に対するアデホビル(ADV)併用,LAMからETVへの切り替え,ETV初回投与で,それぞれ,7例,8例,2例,1例であった.多剤耐性例に対する治療の反応性はLAMとETV耐性例に比べてLAMとADV耐性例で良好であった.18例中1例ではADVとETV併用療法にも不応であり,テノホビルの投与が望まれた.
症例報告
Letter to the Editor
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