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田中 雅夫
1994 年 91 巻 1 号 p.
3-9
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
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岸本 浩之, 酒井 正彦, 梶山 徹, 鳥居 恵雄, 細川 雅也, 鍜治田 英俊, 小泉 聡, 塚田 英昭, 上田 俊二, 大熊 稔, 嶋田 ...
1994 年 91 巻 1 号 p.
10-19
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
1992年8月から1993年2月までに211列に対して食道静脈瘤結紮法 (EVL) を施行した. 対象は出血静脈瘤2例のほか, RC陽性またはF
2以上の静脈瘤19例も予防的適応として治療した. 終了目標は原則的にはRC陰性かっF
1以下としたが, 症例の重症度に応じて個々の目標を設定した. 合併症の問題から, 硬化療法の追加治療は行わなかった. EVL単独療法の成績は, 荒廃率73.7%, 治療期間25±11日で, 術中・術後合併症には重篤なものはなく, EVL前後での肝機能の悪化や胃静脈瘤の増大は認めなかった. 経過中に4例にRC再出現を認めたが, 追加EVLで寛解した.
EVLは安全・簡便で, 短期的予後は良好であり, 予防的適応例にも施行可能であった.
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渡辺 俊明, 成宮 徳親, 常喜 真理, 岩崎 仁彦, 杉本 泉, 武内 力, 鎌倉 広俊, 田中 照二
1994 年 91 巻 1 号 p.
20-26
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
n-buty1-2-cyanoacrylate (Histoacryl, 以下HA) の胃壁内における重合形態について実験的に検討した. 血液を介さない場合のHAの重合は樹枝状で散在しており, 血管外への注入となった場合には重合体が他の部に散逸する可能性があると考えられた. HA単独注入法によるHAの重合体は濃紫色, 密で硬い円形であり, 重合体の胃壁に対する組織学的影響も少なかった. リピオドール混注法によるHAの重合体は淡褐色の楕円体で, 単独注入法に比較して辺縁が不整で境界が不明瞭な容積の大きい重合体であった. 現時点においてHAは, 死亡率が高い胃静脈瘤出血例に対し使用すべきであると考えられた.
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加藤 直也, 伊藤 誠, 横山 善文, 城 卓志
1994 年 91 巻 1 号 p.
27-35
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
endothelin (以下ET) の胃粘膜障害作用について検討した. 脾動脈よりETを持続投与することにより粘膜内毛細血管のうっ血を主体とした粘膜障害が惹起された.すなわち, ET 2nmol/kgを持続注入90分後の胃体部のlesion scoreは0.76±0.09で, 対照の0.21士0.02に比べ有意に高値であった (
p<0.01). 前庭部ではそれぞれ0.94土0.13, 0.26士0.08で, 前庭部でもlesion scoreはET群が有意に大であった (
p<0.01). また, ETによる障害は, 外因性に酸を投与することにより増強された. レーザードプラー血流計を用いた胃粘膜血流の検討では, ETによる粘膜障害には粘膜血流の減少が伴っていた. すなわち, ET 2nmol/kgの投与30, 60, 90分後の胃体部の粘膜血流は, それぞれ前値の42.9±8.8, 33.3±4.9, 33.8±4.7%で, 各測定時点とも前値に比べ有意に低下していた (
p<0.01). 生食投与の対照では各測定時とも前値と有意の差を認めず, ET投与群との比較では, 各測定時ともET群のほうが対照よりも有意の低値であった (
p<0.01). さらにETによる胃病変に与える種々の拮抗剤の影響を検討した結果よりleukotriene, PAF, Ca
2+ ionが病変発生に重要な役割を果たしていることが示唆された.
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玉城 吉郎, 新井 葉子, 掛村 忠義, 大石 孝, 藤原 俊文, 夕部 富三, 松本 博成, 吉田 行雄, 山中 桓夫
1994 年 91 巻 1 号 p.
36-41
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
大腸の超音波検査法としては, 一般に通常の体外式超音波検査と超音波内視鏡検査の2種類が施行されている. 体外式超音波検査法は技術的に容易で被検者に与える苦痛は少ないが, 病変部の鮮明な描出は困難である. 超音波内視鏡検査法は病変部を鮮明に描出できるが技術的に困難で被検者に与える苦痛も大きい. 今回, われわれは通常の大腸内視鏡検査時, ファイバーを介して病変部に脱気水を充満したうえで, 体外より超音波プローブを当て病変部の描出を試みた. この方法を用いることにより, 通常の体外式超音波検査より明瞭に病変部を描出することができた. また, 被検者に与える苦痛もほとんどなかった.
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水上 祐治, 山下 省吾, 細川 鎮史, 宇佐美 明彦, 神田 公敏, 太田 康幸, 坂上 博, 平林 靖士
1994 年 91 巻 1 号 p.
42-47
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
各種胆膵疾患26例において, 十二指腸乳頭括約筋の長さを形態的および機能的に測定し, 比較検討した. 形態的長さはERC像のnarrow distal segmentを用い, 機能的長さは内視鏡的内圧測定法において収縮波のみられた長さを用いた. その結果, 機能的長さは, 9mmの症例が26例中14例と約半数を占めていた.-方, 形態的長さは, 平均15.1±3.6mmであった. 同一症例で機能的長さと形態的長さを比較すると, 機能的長さは形態的長さ以下であった. また, 平均収縮圧は, 乳頭開口部より6mmの部位で77.8±22.1mmHgと最も高く, 乳頭括約筋の部位による違いが認められた. 以上より, 内圧値の比較をする際には測定部位を考慮した検討を行う必要があることが明らかにされた.
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高橋 則好
1994 年 91 巻 1 号 p.
48-56
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
胆嚢摘除 (胆摘) と大腸癌の関連が指摘されているが, 胆摘が大腸粘膜の細胞増殖にどう影響するかを, マウスに単開腹および胆摘を施行し, bromodeoxyuridine (BrdU) と抗BrdUモノクローナル抗体を使い免疫染色を施行し実験的に検討した. それに加え, 発癌剤である1, 2-dimethylhydrazine (DMH) を投与した実験も行った.その結果, (1) 胆摘を施行することにより大腸粘膜の細胞増殖の促進が認められた. 発癌剤を使用しない実験でも胆摘にて細胞増殖に影響を与えることが示唆された.(2) DMH投与群でも胆摘群で細胞増殖の促進が認められた.(3) DMHの作用時間は, 胆摘群で早期から出現する傾向が認められた.
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膵管胆管分離開口との関係
中野 知幸, 藪田 育男, 下村 英明
1994 年 91 巻 1 号 p.
57-65
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
1980年から1990年にERCPで胆管造影した1293例を対象に検討した結果, 傍乳頭総胆管十二指腸瘻 (PCDF) は42例 (3.2%) にみられた. 10歳ごとに区切った対象中のPCDFの頻度は高齢化に従って増加し, PCDFは後天性疾患と考えられた. 乳頭開口部と瘻孔間が挿管か造影で確認されたPCDF確診群 (31例) と, 未確認で膵管胆管分離開口 (Mehnen I型) の可能性があるPCDF疑診群 (11例) に分けて比較した結果, 両群のpneumobilia, 胆石, 胆摘歴, 胆管系の炎症・閉塞の既往の比率は類似していた. PCDF疑診例を除くと膵管胆管分離開口は同期間に1疑診例しかなかった. 以上, 本邦に2~4%存在するとされる膵管胆管分離開口の大部分がPCDFである可能性が示唆された.
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病態と自然史からの検討
小原 剛, 真口 宏介, 斉藤 裕輔, 有里 智志, 伊藤 彰規, 西野 徳之, 山野 三紀, 垂石 正樹, 鈴木 弘子, 渡 二郎, 浦 ...
1994 年 91 巻 1 号 p.
66-74
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
粘液産生膵腫瘍35例の画像所見の特徴と病理組織像の対比, および長期経過観察例での自然史について検討した. 主膵管型の83%は悪性であり, 分枝型では病巣の大きさが4cmを超えるものは全例が悪性であった. 過形成は大きさ3cm以下の分枝型で, 主膵管拡張がないか, もしくは軽度であり, 明らかな結節状隆起のない症例に限られていた. 膵実質浸潤例は腺癌の33%にみられ, 全例がポリープ型で, 大きさが2.5cm以上であった. 長期経過観察例では主膵管型の全例が膵管像の進展を示したのに対し, 分枝型の多くは非進展例であった. 以上の結果より, 主膵管型は手術を選択すべきであるが, 分枝型で過形成の可能性が高い症例は, 慎重に経過を観察し, 画像所見の変化をみてから手術適応を決定するとよい.
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宮内 邦浩, 高野 康雄, 大島 行彦, 清水 正夫, 渡邊 龍彦, 西 八嗣, 辻 亮作, 横山 京子, 中村 秀夫
1994 年 91 巻 1 号 p.
75-79
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
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小嶌 秀之, 坂口 嘉一, 福井 博, 辻井 正, 鶴薗 卓也, 西村 公男, 斉藤 守重
1994 年 91 巻 1 号 p.
80-83
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
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井上 徹, 高田 俊之, 高田 政文, 正田 恵, 津村 泰弘, 播 穣治, 大江 勝, 中村 隆彦, 今村 諒道, 藤原 武
1994 年 91 巻 1 号 p.
84-88
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
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折居 史佳, 垂石 正樹, 藤城 貴教, 野村 昌史, 綾部 時芳, 盧田 知史, 斉藤 裕輔, 渡 二郎, 柴田 好, 並木 正義, 渡辺 ...
1994 年 91 巻 1 号 p.
89-94
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
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大川 清孝, 渡辺 憲治, 木岡 清英, 進藤 嘉一, 宋 健二, 岡 博子, 山田 英明, 針原 重義, 山口 誓子, 山田 博明, 石黒 ...
1994 年 91 巻 1 号 p.
95-99
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
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植田 豊, 伊藤 義人, 時田 和彦, 光藤 章二, 横田 昇平, 辻 俊三, 岡上 武, 加嶋 敬
1994 年 91 巻 1 号 p.
100-104
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
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高木 宏己, 相澤 真澄夫, 孫 永換, 北野 均, 吉安 克仁郎, 黒岡 一仁, 康 謙三, 安富 正幸
1994 年 91 巻 1 号 p.
105-108
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
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野坂 俊壽, 五関 謹秀, 青井 東呉, 玄 東吉, 加藤 奨一, 小堀 義夫, 遠藤 光夫
1994 年 91 巻 1 号 p.
109-114
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
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宇野 耕治, 中島 正継, 安田 健治朗, 趙 栄済, 向井 秀一, 早雲 孝信, 芦原 亨, 水野 成人, 平野 誠一, 望月 直美, 田 ...
1994 年 91 巻 1 号 p.
115-118
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
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尾関 豊, 荻 真, 村田 高志
1994 年 91 巻 1 号 p.
119-123
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー
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大隈 健司, 山田 豊, 岡田 光男, 政所 節夫, 犬塚 貞光, 黒田 雄志, 真栄城 兼清, 池田 靖洋, 村山 寛, 平野 桂樹
1994 年 91 巻 1 号 p.
124-128
発行日: 1994/01/05
公開日: 2011/06/17
ジャーナル
フリー