日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
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78 巻 , 10 号
選択された号の論文の19件中1~19を表示しています
  • 岡崎 滋樹
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1889-1895
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    ウィスター系雄ラット75頭にN-メチル-N-アミルニトロサミンを8週間経口投与し,実験的食道癌の発生を組織学的に経時的に検索した.食道の経時的変化は潰瘍が4週まで見られた.過形成は5週から,異型上皮は6週から見られた.乳頭腫は7週目に発生し,11週以後はほぼ全例に見られた.扁平上皮癌の発生は13週から見られ,実験終了の25週まで経時的に増加した.早期の癌には粘膜下に発育する高分化型のendophytictypeと食道内腔に向つて発育する低分化型のexophytic typeの2型があつた.進行癌は15週と早期癌より遅れて発生し,24週目には所属リンパ節に転移していた.腫瘍の発生部位には差がなかつた.
  • 石原 和彦, 小原 進, 安海 義曜, 堀田 恭子, 筧 正雄, 岡部 治弥
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1896-1900
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    ラット胃粘膜器官培養法を用いて抗潰瘍剤であるCimetidine,及びCetraxateの粘液糖蛋白質生合成におよぼす効果について検討した.[14C]-glucosamineを培地に加えた場合,Cimetidineは1~10μMで,Cetraxateは20μMでそれぞれ粘液糖蛋白質画分への放射能の取り込みが対照群の1.3倍から1.5倍に増加した.一方[35S]-硫酸を培地に加えた場合には,Cimetidineは1~100μMで,Cetraxateは20μMで,粘液糖蛋白質画分への取り込みが対照の半分程度に減少する結果となつた.即ちこれら2つの薬剤は硫酸基の転位は阻害するが,粘液糖蛋白質の合成を促進する効果を示すことが示唆された.
  • 高倉 淳
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1901-1907
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    ラットに拘束水浸法によるストレス潰瘍を作製し,酵素組織学的検索および胃粘膜,筋層内cAMP,cGMPの変動を検討した.ストレス負荷により点状ないし線状出血を伴ないUI-1の半同心円性の潰瘍性変化を示した.酵素染色により潰瘍部と非潰瘍部との境界は一線を画するように明確な差を呈した.粘膜内cAMPはストレス負荷により非潰瘍部5.15±0.24pmoles/mg d. w.と対照群3.89±0.19に比し有意の高値を示した(P<0.01).粘膜内cGMPは潰瘍部0.24±0.03で対照群,非潰瘍部の両者に有意の高値であつた.筋層内cAMPはストレス負荷で有意の低値を示した.以上よりストレス潰瘍の発生には粘膜表面より傷害物質の浸潤が生じ,cyclic nucleotidesの関与が示唆された.
  • 松沢 裕一, 宮田 道夫, 有馬 進太郎, 森岡 恭彦
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1908-1914
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    雑種成犬を用いて胃液内ガストリンの動態を検討した.(1) 幽門腺以下の全消化管を切除したイヌの胃底腺領域に作成した胃嚢内に合成ヒトガストリン(SHG)を注入し,その血中への移行を検討した.(2) 次いで胃底腺領域からなる摘出胃を酸素化血液で潅流する装置を作製し,SHGによる同様の実験を行つた.(3)更に125I-SHGを用いて(1)と同様な実験をおこなつた.これら実験において,胃内腔ガストリンが酸分泌に及ぼす影響についても同時に検討した.
    その結果,(1) 胃内腔のSHGは胃壁を通して血中に移行することがある.(2) この胃内腔のSHGが酸分泌に影響を与える可能性は少ないとの結論を得た.
  • 中村 肇, 小林 絢三, 荒川 哲男, 畑山 充, 鎌田 悌輔, 小野 時雄
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1915-1919
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    慢性肝障害における胃粘膜病変発生と,胃粘膜に含まれる内因性prostaglandin E2(PGE2)との関係を追求する目的で,ラットにCCl4肝障害を作成し,1) その胃粘膜PGE2量を測定した.2) さらに0.2NHCl負荷胃粘膜傷害を作成し潰瘍係数を測定した.結果:1) CCl410週投与群では,胃体部粘膜PGE2量は,0.66±0.07(μg/g±S. E.),幽門部粘膜PGE2量は,1.58±0.90, CCl4 25週投与群ではそれぞれ0.84±0.18,1.73±0.13であり,対照群(胃体部1.09±0.08,幽門部2.43±0.13)に比し低値を示した.2) CCl425週投与群のラット胃に,0.2N Hclを負荷すると,潰瘍係数12.8±2.0と,対照(2.2±0.7)に比し病変が増悪した.以上より,胃粘膜PGE2の欠乏が,慢性肝障害時の胃粘膜病変発生の一要因であると考えられた.
  • 渡辺 伸一郎, 白鳥 敬子, 竹内 正
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1920-1928
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    Specific radioactivityの高い標識セクレチンの作成と血漿の非特異的干渉物質の除去により高感度のセクレチンのRadioimmunoassayを確立し,健常人15名について食事摂取後の血中セクレチンの変動を検討した.標識セクレチンは合成セクレチンを用いchloramineT法で作成,ゲル濾過およびイオン交換クロマトグラフィーの二段階で精製した.Specific radioactivityは150~200μCi/μgであつた.血漿はエタノール抽出により干渉物質を除去した.測定限界は10pg/mlで,測定内誤差51.6±3.1pg/ml,測定間誤差16.8±1.6pg/ml(M±sD)であつた.食事摂取前後の血中セクレチンは空腹時21.1±1.4Pg/mlで食後有意の上昇を認め,食後の膵外分泌においてセクレチンが生理学的な役割を果しているものと考えられた.
  • 滝澤 利男
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1929-1935
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    消化管ホルモン,特にセクレチンの胎盤通過性と母児相関を明らかにし,消化管の発生•発育との関連性を解明するため本研究を行つた. 1. 満期正常分娩における娩出直後の膀帯混合血セクレチンは47.2±15.7pg/mlであり,同時期の母体静脈血値95.5±25.0pg/ml.にくらべ明らかに低値を示した.2. 妊娠マウスに油性セクレチンを分娩まで連続投与すると,対照群に比し新生仔の胃の重量は平均20.1%,大きさは26.0%少なく,組織学的に胃粘膜の発育が不良であつた.これらの結果よりセクレチンは胎盤を通過すること,しかしその通過はあまり良くないこと,またセクレチンは胎生期の胃の発生•発育に対して抑制的に作用すると考えられた.
  • 植村 正人, 福井 博, 山田 拓司, 松村 雅彦, 喜多 公雄, 伊藤 秀次, 花田 一宏, 松井 勉, 田村 雅宥, 辻井 正, 松森 ...
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1936-1946
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    D-galactosamine家兎急性肝不全モデルを用いて,消化管出血の発生機序について,血液凝固•線溶動態の面より検討し,さらにヘパリン投与の影響を観察した.早期よりendotoxin血症が出現し,末期には高率に血管内凝固症候群(DIC)が合併した.28例中24例(86%)に出血性びらんを伴う消化管出血が発生し,そのうち前庭部に2例,十二指腸に1例UL II~IVの潰瘍の出現をみた.出血性びらんは,胃体部•胃底部に好発した.潰瘍例全例と出血性びらん2例では周辺の粘膜•粘膜下層に多発性微小血栓が証明された.ヘパリン投与時には,粘膜障害は軽度にとどまり,血栓および潰瘍形成は阻止された.本症の発生には,DICに伴う微小循環障害の関与が大と考えられる.
  • 野々村 昭孝, 西村 功, 車谷 宏, 原武 譲二, 大森 浩司, 加登 康洋, 小林 健一, 杉岡 五郎, 太田 五六
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1947-1952
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    HBs抗原を被覆したChang細胞を標的細胞とし,慢性肝炎および健常者末梢血のT細胞分画および非T細胞分画をeffector細胞として,その細胞障害性が,anti-HBs抗体で標的細胞を処理することにより,どのように影響されるか検討した.その結果,慢性肝炎患者T分画にみられた有意に高い細胞障害性は,抗体処理により阻止されたので,その反応はHBs抗原に対する特異的な反応と考えられた.一方,非T分画による細胞障害性は,健常者では抗体処理後に有意に増加し,かつその反応はaggregated IgGにより阻止された.しかし,慢性肝炎では,抗体処理前と処理後とでは,非T分画の細胞障害性に差はみられなかつた.
  • 守田 政彦, 大野 孝則, 大藤 正雄, 木村 邦夫, 奥田 邦雄
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1953-1961
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    肝硬変症の胆汁と血清の胆汁酸ならびに胆汁成分を測定し,病態との関連を検討した.胆汁•胆汁酸構成比およびグリシン•タウリン抱合比は対照と有意差が認められ,さらに肝機能障害の程度を反映した.しかし,胆汁成分は対照との差異が認められなかつた.末梢血清胆汁酸濃度は様々な値を示し,ICG停滞率と相関を認めたのみで,肝機能障害の直接の指標となり得ない.食道静脈瘤の有無によつて末梢血清胆汁酸値の差異はなかつた.門脈血清胆汁酸濃度は末梢血より高値を示し,両者間には相関が認められた.これらの結果より,肝血流量を含めた意味での肝処理能の低下が,門脈血および末梢血の血清胆汁酸上昇に関与すると考えられた.
  • 小坂 義種, 明田 昌三, 近藤 功, 奥田 喜朗, 萩原 正芳, 藤田 光次
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1962-1968
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    Griseofulvin (GF)投与によるマロリー体(MB)の形態学的特徴を明らかにする目的にて,GF 2.5%を含む飼料で4~8ヵ月間マウスを飼育した.各時期において肝のIII葉の約50%を部分切除し,光顕および電顕にて観察した.光顕像では,MBを有する肝細胞は腫大し,細胞質内に1~数個のMBが集合して認められた.投与期間が長くなる程MBは増加した.6週間GF投与を中止してもMBは少数ながら存在し,再投与によりMBは速やかに増加した.電顕像では,MBは限界膜を有せず,直径約150Aの細線維の集合体として存在した.MBのtypeは2型,3型のみがみられ,GFによりIntermediate filamentの異常が惹起されたために,MBが発生したと考えられた.
  • 高田 昭, 中谷 泰康, 高瀬 修二郎, 根井 仁一, 松田 芳郎, 金山 隆一, 小西 二三男
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1969-1975
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    手術•輸血後の非A•非B型肝炎の51例は,その潜伏期より4週以前発症の短潜伏期性と5週以降発症の長潜伏期性に大別できた.集団発生例の大部分と非輸血例のすべては短潜伏期性で,非集団•輸血例の大部分は長潜伏期性であつた.短潜伏期性肝炎は病初期の病変は比較的重篤であるが,その長期の予後は長潜伏期性に比して良好であり,経過が遷延しても治癒するものが多く,その遷延•慢性化率は低率であつた.肝における病変は長潜伏期性では小葉中心部で,短潜伏期性では小葉周辺部で強かつた.このように,A型肝炎類似の病態を示す短潜伏期性は,B型肝炎類似の病態を示す長潜伏期性とは異なるウイルスの感染によつていると推定された.
  • 青木 史一
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1976-1984
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    膵広汎切除群と膵全摘インスリン投与群における術後の脂質代謝の変動を,雑種成犬を使用して比較検討した.測定項口は血糖,lipoplotein (LP)分画,Triglyceride (TG),遊離脂肪酸(FFA), post heparin lypolytic activity (PHLA)である.
    膵広汎切除後早期の血糖並びに脂質代謝の変動は軽度であり,高血糖糖尿期に移行した後期においても,TG, FFA, preβ-LPの軽度増加とPHLAの軽度低下を示すにとどまつた.膵全摘インスリン投与群も類似の傾向を示すが,同一血糖レベルにおける比較では,本群の方がTG, FFAは膵広汎切除群より高値を示した.
    膵全摘後並びに膵全摘インスリン投与群のインスリン中止後においては,直ちに急激な血糖上昇と共に著明なFFAの上昇とPHLAの低下を示し,ひき続きTGの上昇とpreβ-LPの増加を認め,7日前後で死亡した.特にインスリン投与中止群では,肝細胞の脂肪変性の所見を認めた.
  • 村田 厚夫, 藤本 憲一, 北原 健志, 松田 泰樹, 小川 道雄, 神前 五郎
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1985-1990
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    ヒト膵elastase 1の血中存在様式を検討し,新しくradioimmunoassav系を確立して血清elastase 1の測定を行なつた.RIA法で検出される免疫反応性膵elastase 1は血中ではすべてα1-antitrypsinと結合していた.一方外因性elastase 1はα2-macroglobulin,α1-antitrypsinと結合して存在するがα2-macroglobulinと結合したelastase 1は,本RIA系では測定不能であつた.急性膵炎などで血中へ大量に逸脱した膵elastase 1はα2-macroglobulinよりα1-antitrypsinに結合する傾向を示した.膵elastase 1のradioimmunoassayによる測定結果は,血中protease inhibitorの影響を受けると考えられた.正常者血清の膵elastase 1値の平均は1.49ng/mlで,急性膵炎では全例その値が上昇した.
  • 藤原 勝彦, 栗本 組子
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1991-1997
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    慢障膵炎における膵管像と組織像の対比については,主膵管を中心に種々の報告がされている.膵管径の狭広についての基礎的検討を行う目的で,膵管周囲に組織学的変化を認めない膵管の分枝,微細膵管を中心に,膵管上皮のカタル性炎,杯細胞増生,扁平上皮化生の各変化と,内腔,径の関連について微計測的検討を行い,次の知見を得た.
    1) 膵管上皮に変化を認める膵管の内腔は,正常膵管に比べ拡張しており,その拡張はカタル性炎,杯細胞増生と順次強くなつていた.2) 各膵管上皮の変化の程度が軽度のものより高度のもの程強い拡張傾向が認められた.3) 扁平上皮化生を認める膵管の壁と内腔の関連はバラツキが大で,一定の傾向は認められなかった.
  • 柴田 哲男, 中野 哲, 北村 公男, 綿引 元, 武田 功, 小沢 洋, 浜野 博次, 熊田 卓, 鈴木 清, 小塚 貞雄, 坪根 幹夫
    1981 年 78 巻 10 号 p. 1998-2002
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 浦岡 正義, 鈴木 邦次郎, 水上 祐二, 坂上 博, 恩地 森一, 赤松 興一, 太田 康幸, 船津 隆, 浜本 研
    1981 年 78 巻 10 号 p. 2003-2007
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 井戸 健一, 酒井 秀朗, 木村 健, 広田 紀男, 加藤 大典
    1981 年 78 巻 10 号 p. 2008
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 川本 充, 林田 研司, 市丸 治秋, 井手 秀水, 谷岡 一, 富田 伸一, 三島 致衍, 城間 盛光, 今西 建夫, 田中 義人, 中村 ...
    1981 年 78 巻 10 号 p. 2009
    発行日: 1981/10/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
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