日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
103 巻 , 9 号
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総説
  • 平田 一郎
    2006 年 103 巻 9 号 p. 1023-1030
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/05
    ジャーナル フリー
    UC関連性大腸癌の早期診断を目指して施行されているcolonoscopic surveillanceの現状,問題点,今後の展望について概説した.問題点としてあげられるのは頻回の内視鏡検査と膨大な生検数の割に癌発見率が低いこと,dysplasiaと非腫瘍性粘膜(炎症性粘膜)や散発性腺腫との鑑別の困難性,平坦粘膜に認められたLGDの取り扱いに対する見解の不一致,などがあげられる.大腸癌サーベイランスをより効率的なものにするためいくつかの試みがなされている.色素内視鏡と拡大内視鏡を用いたsurveillance colonoscopyは, 従来のrandom biopsyからtarget biopsyへと意識の変革を生み,生検個数の減少に繋がる可能性がある.また,従来の方法よりもdysplasiaの検出率を高め,加えて炎症性粘膜や散発性腺腫との識別率向上にも有用性を発揮するかもしれない.近い将来,サーベイランスを行うにあたりdysplasiaに代わる新しいサーベイランスマーカーとして分子生物的因子を解析することや,腸管洗浄液,糞便など大腸粘膜以外の試料をサーベイランスの検討対象とすることで,従来のサーベイランス方法に根本的改変がもたらされるかもしれない.
今月のテーマ;機能性胃腸症の病態
  • 金子 宏, 小長谷 敏浩, 飯田 章人, 各務 伸一
    2006 年 103 巻 9 号 p. 1031-1038
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/09/05
    ジャーナル フリー
    機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)は従来からの症候性胃炎,神経性胃炎などに相応する疾患単位であり,機能性消化管障害の国際的教科書ともいえるRome基準にはその定義,病態が詳しく説明されている.2006年4月に公表されたRome III基準ではディスペプシア症状を4つに限定し,2つの下位カテゴリーが設定されている.病態としては消化管運動異常,消化管知覚過敏,心理社会的因子などがあげられる.病態解明のための検査法の進歩も欠かせない.症状および疾病行動を理解するために,現時点である程度コンセンサスが得られている病態の関与,およびそれらの相互作用について多角的視野(脳腸相関,身体-心理-社会モデル)から解説する.
症例報告
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