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Ranitidine と大量の中和性制酸剤および Sucralfate の同時服用
木村 健, 酒井 秀朗, 吉田 行雄, 笠野 哲夫, 広瀬 完夫
1986 年 83 巻 2 号 p.
161-164
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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空腹時同時服用における ranitidine 150mgの血中濃度に及ぼす Maalox 60mlと sucralfate 2.0gの影響を健常成人男子5名で検討した. Ranitidine 単独服用群に比して Maalox 同時服用群, Sucralfate 同時服用群ともに ranitidine の血中濃度は低下し, 血中濃度曲線下面積 (AUC
0→∞) も各々27%, 40%有意に低下しており, ranitidine の吸収低下が示唆された.
Ranitidine を上部消化管出血例などで大量の制酸剤と同時服用する場合, また通常の消化性潰瘍例などで sucralfate と同時服用する場合は, ranitidine の吸収低下に留意し, 用法を考慮すべきであろう.
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山崎 安信, 福島 恒男, 川本 勝, 杉田 昭, 諏訪 寛, 土屋 周二
1986 年 83 巻 2 号 p.
165-169
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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潰瘍性大腸炎症例91例について直腸粘膜pH値を測定し, 粘膜の肉眼的所見, 生検組織像と対比し検討した. 活動期の直腸粘膜pH値は7.05±0.14 (mean±1SD) で対照群の7.31±0.17に比して有意に低値を示した (p<0.01). 直腸粘膜生検の組織学的炎症の程度と直腸粘膜pH値には有意な負の相関を認めた. 潰瘍性大腸炎では局所の prostaglandin の増加によるH
+分泌の亢進や, 上皮細胞内の嫌気性代謝の亢進にもとづく乳酸の増加などにより, 粘膜のpH値が低下すると考えられる. 直腸粘膜pH値は潰瘍性大腸炎の活動性の客観的な指標のひとつと考えられた.
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河合 秀子, 加納 隆, 小島 孝雄, 高橋 健, 武藤 泰敏
1986 年 83 巻 2 号 p.
170-179
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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肝硬変 (LC) 29例および肝細胞癌 (HCC) 19例にグルカゴン負荷試験を施行した. グルカゴン負荷後15分の血漿c-AMP増加量 (Δc-AMP
15) は代償性肝硬変症 (LC-C) と非代償性肝硬変症 (LC-D) の肝予備能の差異はもちろんのこと, LC-D各臨床病型とくに肝性脳症慢性再発型と末期昏睡型における肝予備能の差異を良好に判別し得た. さらに, LCにおけるΔc-AMP
15と生存期間との間には有意な正相関が認められ, 本法はLCの予後判定にも有用と考えられた. また, HCC c LC-CではΔc-AMP
15がLC-Cに比しても高反応を呈するものが多かつた. しかし, HCC c LC-Dあるいは占拠率の極めて大きなHCC末期症例ではLC-Dと同等の低反応性を示し, その予後は極めて不良であつた.
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越智 次郎, 小西 明美, 木下 良太, 三浦 賢佑, 内野 治人, 井上 良一, 三宅 健夫
1986 年 83 巻 2 号 p.
180-188
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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ラット肝の組織血流量及び酸素分圧を, 電解式組織血流計及び微小酸素電極を用いて, 同一肝葉で同時期に測定する系を考案した. この測定系を用いて, 肝抽出製剤, FAD持続静注の, 肝組織血流量及び酸素分圧に及ぼす影響を検討した. コントロールとして生理食塩水を用いた. 生理食塩水注入時の, 組織血流量平均値は, 5μA, 20秒間の通電条件下で, 47.4ml/min/100g, 組織酸素分圧平均値は18.1mmHgであつた. 肝抽出製剤で血流量, 酸素分圧の増加, FADで酸素分圧の増加がみられ, 両者の酸素分圧の増加は群間比較でも有意であつた. この測定系を用いた解析は, 薬剤による肝組織への影響を含め, 肝の微小循環状態を知る指標を得る有用な方法と考えられる.
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神谷 順一, 二村 雄次, 早川 直和, 塩野谷 恵彦
1986 年 83 巻 2 号 p.
189-195
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
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経皮経肝胆道鏡検査 (PTCS), 術中胆道鏡検査および実体顕微鏡検査で, 87例の総胆管を検索したところ, 15例 (17%) にコレステローシスの所見が認められた. これらの多くは総胆管下部に存在した. 15例中6例においては, 組織学的に foamy cell が確認された.
11例の先天性胆管拡張症においては, 7例 (64%) に総胆管コレステローシスを認めたが, 他疾患に比し粒子の数が多いという点は, 注目すべき所見であつた.
総胆管コレステローシスは従来稀な所見と考えられてきたが, PTCSや実体顕微鏡検査で精査した結果決して稀ではなく, 今後注目すべき胆管粘膜所見のひとつであると考えられる.
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今村 幹雄, 佐々木 巌, 土屋 誉, 内藤 広郎, 加藤 三博, 神山 泰彦
1986 年 83 巻 2 号 p.
196-203
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
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胆道再建術施行15例と膵頭十二指腸切除術 (Child 法) 施行11例に対し, 術前•術後に食事負荷試験を施行し血漿GIPおよびインスリン分泌について検討した. その結果, (1) 胆道再建術症例ではGIPおよびインスリン反応とも空腸間置による胆管十二指腸吻合術では術前に近い値を示したが, Roux-Yによる胆管空腸吻合術では術前より低値にあつた. (2) 膵頭十二指腸切除術症例ではGIP反応は術前は対照群に近似したが, 術後は術前より有意に低値を示した. インスリン反応は術前後とも対照群より低く, とくに術後は有意に低値にあつた. 以上より, GIPおよびインスリン分泌には上部小腸の切除範囲, 食物が上部小腸を通過するか否か, 胆汁の流路変更等が影響すると推察された.
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第1報: 膵外分泌におよぼす影響と機序
記井 英治, 真辺 忠夫, 戸部 隆吉
1986 年 83 巻 2 号 p.
204-213
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
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合成 porcine gastrin-releasing peptide (pGRP) の膵外分泌作用およびその作用機序について家兎を用いて検討を加えた. pGRPは胃幽門結紮家兎の膵外分泌に対して膵液量, 重炭酸分泌に影響を与えることなく蛋白, 酵素分泌を強力に刺激し, 0.1~2μg/kg-hrの静脈内への infusion では用量反応的な作用を示した. pGRPはCCKの存在すると考えられる小腸全切除あるいは小腸全切除に幹迷切を追加した家兎に対しても小腸非切除家兎と同様の蛋白, 酵素分泌刺激作用を示し, さらに in vitro 摘出膵に対しても強力な酵素分泌作用を示した. これらの結果からpGRPの家兎膵外分泌に対する刺激作用はCCKを介さない直接作用を主としたものであろうと考えられた.
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本邦20例と対比して
志沢 喜久, 宮川 正人, 福井 祥二, 福西 康夫, 小池 叔子, 葛西 登, 加藤 行雄, 佐藤 博明, 水口 明洋, 藤井 守, 河野 ...
1986 年 83 巻 2 号 p.
214-219
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
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太田 宏信, 桧森 昌門, 曽我 憲二, 野本 実, 尾崎 俊彦, 上村 朝輝, 市田 文弘
1986 年 83 巻 2 号 p.
220-225
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
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藤原 弘道, 窪田 祐美, 菅谷 仁, 久内 徹, 原田 尚
1986 年 83 巻 2 号 p.
226-229
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
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水嶋 宣章, 松田 裕子, 松本 正廣, 玉腰 勝敏, 石井 英正, 中島 猛行, 金井 弘一, 吉見 輝也, 磯崎 典子, 木村 正人, ...
1986 年 83 巻 2 号 p.
230-233
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
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与儀 喜邦, 渋江 正, 田中 啓三, 橋本 修治, 中村 敬夫, 山口 建, 阿部 薫
1986 年 83 巻 2 号 p.
234-239
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
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森田 雅範, 岡崎 和一, 坂本 芳也, 宮尾 昌宏, 山本 泰朗, 山本 泰猛, 伊藤 憲一
1986 年 83 巻 2 号 p.
240
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
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李 和泉, 川野 淳, 佐藤 信紘, 鎌田 武信
1986 年 83 巻 2 号 p.
241
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
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藤井 秀樹, 三浦 和夫, 吉岡 正和, 関川 敬義, 山本 正之, 江口 英雄, 松本 由朗, 菅原 克彦, 山本 安幸, 山田 佳代子, ...
1986 年 83 巻 2 号 p.
242
発行日: 1986年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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