日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
109 巻 , 7 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
総説
  • 笹月 静, 津金 昌一郎
    2012 年 109 巻 7 号 p. 1133-1138
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/07/05
    ジャーナル フリー
    癌の一次予防について考えるとき,国際的にはWHOや世界癌研究基金(WCRF)と米国癌研究協会(AICR)による評価報告書,また,国際癌研究機関(IARC)による喫煙の評価が有用である.日本人におけるエビデンスを求める場合は,日本人を対象とした研究を総括・評価することを目的とした研究班による要因の評価の一覧がこれに相当する.消化管癌について食事要因のみではなく,喫煙や感染がリスク要因として関わっている一方,予防要因として確実なのは食事要因ではなく,運動(結腸癌)のみである.癌予防に寄与する要因について,生活習慣改善を促すための知識の普及と,未解明の要因の探求が今後必要である.
今月のテーマ:消化管癌の予防
  • 武藤 学
    2012 年 109 巻 7 号 p. 1139-1147
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/07/05
    ジャーナル フリー
    食道癌は,危険因子が明らかにされ高危険群を容易に抽出することができる.早期発見のための診断技術も内視鏡を中心に革新的に進歩し,転移率の低い段階で診断できることが可能になった.また,近年,内視鏡切除技術も大きく進歩し,病変を一括切除できる内視鏡的粘膜下層剥離術が主流になっている.内視鏡的切除の適応とならない場合でも,表在癌の場合であれば,化学放射線療法,外科手術にて根治が期待できる.本項では,食道癌の二次予防として,早期発見のための流れと早期発見された場合の治療法について解説する.
  • 井上 和彦
    2012 年 109 巻 7 号 p. 1148-1155
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/07/05
    ジャーナル フリー
    科学的検証で有効性(死亡率減少効果)を評価された胃がん検診法は胃X線検査のみであり,今後も実施するように勧められている.一方,内視鏡は一般診療においては胃X線検査より身近な検査法となっており,胃がん発見率も高く,死亡率減少効果を示さなければならない課題はあるが,胃がん検診における普及が期待される.また,Helicobacter pylori(Hp)感染,および,それにともなう胃粘膜萎縮や胃粘膜炎症が胃がん発生に強く関連していることが明らかにされている.Hp検査とペプシノゲン法併用によるABC分類は,適切に画像検査を組み合わせることにより,胃がん検診に貢献できる可能性が高い.
  • 松田 尚久, 関口 正宇, 坂本 琢, 中島 健, 斎藤 豊, 佐野 寧, 藤井 隆広
    2012 年 109 巻 7 号 p. 1156-1165
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/07/05
    ジャーナル フリー
    大腸癌における予防医学としては,現時点では早期発見・早期治療といった二次予防が極めて重要である.その中で,診断・治療の面で内視鏡の果たすべき役割は大きい.マス・スクリーニングを考えた場合には,検査医の不足・検査処理能力の限界・安全性・医療費の増大などの観点から大腸内視鏡検査が便潜血検査に取って代わる状況にはないが,今後,より効果的な「便潜血検査と大腸内視鏡検査の組み合わせによるスクリーニング法の構築」が必要と考えられる.また,急増する大腸癌の二次予防の課題として,より広い視野から大腸癌を捉える必要性と,日本独自の大腸癌スクリーニング・サーベイランスプログラムを策定していくことが重要である.
座談会
原著
症例報告
feedback
Top