日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
76 巻 , 7 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 勝又 伴栄, 岡部 治弥, 三井 久三, 渥美 純夫, 高橋 俊毅, 榊原 譲, 根本 〓, 比企 能樹, 西山 保一, 楢本 純一, 新関 ...
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1407-1416
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    腫瘍性々格を有する胃Reactive lymphoid hyperplasia(以後胃R.L.H.)の2症例を中心に臨床的,病理組織学的検討を行つた.1例は広範なR.L.H.病巣の中に限局した細網肉腫の合併を認めた.2例目は肉眼的には十分悪性像を呈しながら,組織学的には悪性とする決め手に欠けた胃R.L.H.で,いわゆる良,悪性境界領域病変である.今回の検討から,従来の胃R.L.H.は病理組織学的に2型に分けるのが妥当と思われる.即ち,A)潰瘍性病変に対するリンパ組織の反応性増生.B)隆起性変化(増殖傾向)など腫瘍性々格が強く,リンパ組織の一次性病変とみなされるもの.B)型のあるものは悪性化する可能性があり,A)に比べ速やかな手術適応と,厳重な予後追跡の必要がある.
  • 山崎 武, 川西 克幸, 高見 元敵
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1417-1426
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    X線微細撮影によつて病理組織レベルでの診断が可能か否かを調べるため,臨床表面描写の限界像として,胃切除標本72例のX線実体像(x3~x20)について胃小窩パタンを検討し,病理組織所見と対比した.IIc面の胃小窩パタンは略6型に分類できたが,癌の組織型,浸潤様式,間質量,浸潤範囲,深達度などとの間に良い対応を見出せなかつた.拡大倍率を上げる程表面情報は増えるが,逆に深部からの情報は減る.従つて微細表面描写は腺窩上皮,島,びらん,潰瘍など表面に近いmの部分の判断には有力であるが,深達度やSkirrhusの診断などsm以下の深い病巣に対してはそれが表面構造に変化を及ぼさない限り確実な推測は難しいと思われた.
  • 加藤 抱一
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1427-1439
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    74例の門脈圧亢進症例において胃酸分泌の測定を行つた.門脈圧亢進症では胃酸分泌が正常人に比べて有意に低下していた.肝硬変症と肝線維症の間で胃酸分泌に有意の差がなかつた.胃酸分泌と肝機能の間に有意の相関はなかつた.胃酸分泌と門脈圧の間にも有意の相関はなかつたが,門脈圧の高い症例に低酸症例が多かつた.消化性潰瘍の合併は5.4%であり,胃酸分泌は正常範囲内であつた.空腹時血清ガストリン値は正常値の上限であり,胃酸分泌との間に相関は見られなかつた.混合静脈血中アンモニア値とMAOは負の相関を示した.以上から低酸の原因として門脈圧の亢進による循環障害及びアンモニア等の有毒物質の関与が推測された.
  • 近藤 哲夫, 山田 哲
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1440-1448
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    器官培養法を用いてラットの胃体部および前庭部別に粘膜組織の培養を試み,少なくとも6時間までは組織学的にも機能的にもviabilityの保たれることを認めた.その条件下に14C-leucineの蛋白質へのとり込みをみると,いずれの組織にもその合成と分泌が認められた.
    この蛋白質はSephadex G-100によるゲル濾過法で2つの分画に分けられるが,その中の1つはペプシン活性を有しペプシノーゲンと考えられた.またラット胃組織のペプシノーゲン合成•分泌は前庭部粘膜でも営まれていることを認めた.
  • 伊藤 漸, 相沢 勇, 高橋 逸夫, 中村 卓次
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1449-1461
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    葛根は古来漢方において葛根湯の方剤として広く用いられて来た.その主作用は末梢血管拡張,消化液分泌亢進の他鎮痛,消炎作用を持つといわれる.近年三浦らはこの葛根の化学的薬理学的分析をすすめkasse-in Rという成分を分離した.その結果に基き化学合成されたcholine ester誘導体(TM 723)につき意識下イヌの消化管運動に対する作用を検討したところ,TM 723は食後期にのみ作用して特に胃前庭部の収縮運動を用量反応性に亢進せしめた.空腹期収縮に対しては抑制作用が認められた.副作用はなかつた.以上の事実ば薬剤投与の時期の重要性を物語ると共にcholinergic drugとしては副作用のない点とそれが和漢薬から出発している点で興味深い.
  • 北川 晋, 場田 浩二, 鈴木 敵, 戸部 隆吉
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1462-1472
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    犬に大腸全摘術および大腸全昿置術を施行し,術前後の膵外分泌機能(全麻下直接挿管採取法による膵液3因子測定),胆汁分泌機能(胆汁量測定),胃膵内分泌機能(L-arginine負荷によるgastrin, insulin, g1uc-agon血中反応および糖負荷試験),の推移を追跡した.大腸全摘lおよび3ヵ月後には膵液量,膵液重炭酸濃度の有意の減少と膵液amylase分泌量の減少傾向を認めた.また大腸全摘1ヵ月後血中gastrin値が充進したがラ氏島機能に変化はなかつた.一方,大腸全置後は大腸全摘と同様の一過性の下痢を呈しながらも膵外分泌,胃膵内分泌機能に変化を認めなかつた.腸管大量切除後には胃液分泌亢進,膵液分泌障害機転の共存をも加味して対処することが必要である.
  • 加納 正, 内野 治人, 野村 繁雄
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1473-1482
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    1966年,Hermansetal.は小腸の結節性リンパ過形成(NLH)を伴う原発性a-or dysgammaglobulinemiaを一つの独立症候群(Hermans症候群)として注目した.1971年,原発性免疫不全症に関するWHO分類が提案されて以来,本症候群はcommon variable immunodeficiency (CVID)に含められて一括されてきた.今回,われわれは自験2症例と自験例を含めた62例の報告例の検討を通じて,NLHを伴う原発性免疫不全症が一つの独立症候群であるか否かについて考察した.われわれは,これらの症例が臨床的にも免疫学的にも互に共通した像を示すことを見出した.従つて,本症候群を他のCVIDと区別し分離することは合理的である.NLHは免疫グロブリン分泌形質細胞に分化できないB細胞の無効増殖縁に他ならないように思われる.なお,このNLHの発生には次の2つの機序が関連しているとみられる.即ち(1)抗体によるB細胞増殖のfeed backによる抑制の欠如,(2)分泌型IgAが欠損しているために過剰に吸収された抗原による腸管リンパ組織の持続刺激である.最後に腸管粘膜自体の発生異常が本症候群においてみられることを指摘した.
  • 片岡 茂樹
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1483-1489
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    10名の十二指腸潰瘍患者を対象として,十二指腸粘膜内CCK-like bioactivity(以下CCK-LAと略す)が,十二指腸潰瘍の治癒経過とともにどのような変化を示すかを,Ljungberg1)のbioassay法によつて検討した.十二指腸潰瘍の病相分類は日本内視鏡学会消化性潰瘍治療研究会十二指腸潰瘍小委員会の分類2)に従つた.正常対照群には主として腹部の愁訴を有して来院したが,なんらの器質的異常を認めない外来受診者13名をあてた.
    十二指腸潰瘍発生後間もないと考えられるactive stage-1では,十二指腸粘膜内CCK-LAは正常対照群との間に有意の差を認めなかつたが,active stage-2よりCCK-LAは上昇し(P<0.025),healing stage-1•2では統計学的に明らかな有意差をもつて上昇を認めた(P<0.005).しかし十二指腸潰瘍の瘢痕化:に伴いCCK-LAは正常値に復した.以上の事実から十二指腸潰瘍の発生および治癒に関するCCK-LAの意義について考察を加えた.
  • 高井 輝雄
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1490-1498
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    劇症肝炎などの肝性脳症発現時に血中トシル脂環性アミンが著増することを観察した.血液を除蛋白し,ρ-toluene sulfonylchlorideにてトシル化される物質をGLC分析した.
    Tosyl cyclohexylamineに対して相対保持時間(RRT)が0.47を示す画分は昏睡度に平行して上昇し,予後の判定にぎわめて有用であつた.また劇症肝炎において交換輸血施行後,このRRT 0.47画分が著減した1例では覚醒し,また意識障害があつても低値を示した2例は救命された.即ち,交換輸血の治療効果は血中RRT 0.47画分の増減と密接な関係をもつと考えられた.本トシル化物はヒト肝癌の壊死部および実験的肝壊死部において高濃度に検出されたことより,主として肝壊死部より血中へ放出されるものと推定された.さらに,交換輸血時のプール血漿lιから単離精製したRRT 0.47画分(15mg)の質量分析により,その主成分はtosyl piperideineと同定された.
  • 和田 祥之
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1499-1512
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    剖検症例4,312例における黄疸の頻度,程度およびその原因を調べ,それらの内容を詳細に記述した.
    黄疸は25%の1,077例にみられ,頻度では多い順に悪性腫瘍による肝外閉塞28%,肝悪性腫瘍23%,広義の肝炎14%,肝硬変12%,肝うつ血9%などがみられた.黄疸の主因が決定できなかつた症例が18%あり,重症感染,薬剤,肝内腫瘍細胞浸潤,輸血,溶血,肝うつ血等が問題となつたが,その他上部消化管の強度通過障害も黄疸の因となり得る可能性が示唆された.
    肝外閉塞性黄疸例の中には,適切な診断と治療がなされていれば治癒が期待できていた症例が13%あり,それは胆石症16例と胆道,膵の早期の癌15例であつた.
    その他黄疸の種類,程度,持続と肝組織像との関係を詳細に示した.
  • 早川 哲夫, 近藤 孝晴, 山崎 嘉弘, 伊藤 和人, 飯沼 幸雄, 奥村 信義, 榊原 哲, 成瀬 達, 戸田 安士, 青木 勲
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1513-1521
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    膵疾患における血清trypsinの診断意義を検討するため,pancreozymin-secretin試験(PST)時の血清trypsin(IRT)の変動をradioimmunoassayにて測定した.対象はPSTおよび尿アミラーゼを施行(尿ア)した38例を5群に分け,そのIRTと血清amylase(血ア)を比較した.IRT測定法はヒトtrypsinに特異的で,最小感度20ng/ml,測定内および間変動は10%以下であつた.PS刺激前に対する刺激後のIRT増加率は膵頭領域癌(4例)>尿ア上昇,PST正常(8例)>軽症膵炎(10例)>正常(PST,尿ア正常,11例)>高度膵炎(5例)の順であり,正常でも52%の有意な増加を示した.膵疾患27例におけるIRT,血アの異常率は刺激前26%,15%,刺激後48,19%であつた.PS刺激後のIRTの異常が最も大であり,刺激前のIRTの約2倍, 血清amylaseの約3倍の異常率を示した.
  • 野々村 昭孝, 太田 五六, 船木 宏美, 松原 藤継, 篠崎 公秀, 西野 知一, 広野 禎介, 高柳 尹立
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1522-1531
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    We reported relatively rare cases of carcinoid tumor of gastro-intestinal tract. Case 1 is a 51 year-old male with dysphagia and epigastric pain. X-ray examination of the stomach revealed cardiac tumor of Borrmann II type on the lesser curvature and biopsy specimen from gastric endoscopy was diagnosed as undifferentiated carcinoma. He was operated on. Histologically, the lesion was gastric carcinoid tumor with many argyrophil positive granules in their cytoplasm by Grimelius stain. After operation, he had left hemiplegia and episodes of asthma but urinary excretion of 5-HIAA was within normal limits. Death occurred 44 days after operation. Autopsy showed metastatic carcinoid tumor in the liver, right cerebral hemisphere, pancreas and thyroid gland.
    Case 2 is a 74 year-old male with abdominal fullness. On examination, emaciation of moderate degree was present. Abdomen was protruded and large volume of ascites was demonstrated. A semifixed fist-sized mass was palpable in the upper abdomen. Roentgenograms and endoscopy of the stomach were performed but clear evidence of gastric malignancy was not obtained. His chief clinical trouble was intractable ascites which did not respond to various drug treatments. Ascites was transudate in nature and Papanicolaou's cytology was always class 1. Death occuurred 25 days after hospitalization. Autopsy disclosed two large tumors in the stomach; one, measuring 6.0×6.5cm, was Borrmann II type tumor localized on the pyloric antrum and the other one, measuring 6.0×4.7×4.0cm, was localized in the submucosa of the fundic segment. Histologically two lesions were fundamentally of the same nature, showing many argyrophil granules in their tumor cells and diagnosed as carcinoid tumor of the stomach. Metastasis was demonstrated in the liver and regional lymph nodes. Moreover, direct invasion of the tumor into the portal vein associated with many tumor thrombi in portal tributaries in the liver was a conspicuous finding of this case.
    Case 3 was a 81 year-old male with melena. X-ray and endoscopic examination revealed a rectal tumor of Borrmann II type. A diagnosis of adenocarcinoma was confirmed from the biopsy specimen. The resected specimen showed a tumor of Borrmann II type, measuring 2.0×2.5cm and a small polypoid tumor covered with normal mucosa near the large Borrmann II type tumor. Histologically, the large tumor was adenocarcinoma of Dukes A and small one was carcinoid tumor with many argyrophil granules in their cytoplasm. Metastasis of both tumors was not demonstrated. The patient made an uneventful convalescence and was alive ten months after operation.
    According to statistics based on "Annual of the Pathological Autopsy Cases in Japan", cases of carcinoid in 3 years (1974-1976) amounted to 75(0.11% of the whole autopsy cases). Of these carcinoid cases, associated other malignancy was demonstrated in 22 cases (29%). There appears to be an increased incidence of other malignant neoplasms associated with carcinoid tumors in comparison with the incidence of double malignant tumors excluded carcinoid tumor.
  • 大久保 英雄, 木須 達郎, 宮永 修, 林 純, 長野 政則
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1532-1538
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 佐野 敏男, 日隈 菊比児, 宇都宮 教行, 岡部 芳勝, 遠山 慎一, 井上 幸愛, 大見 良裕, 金子 等, 久保 章, 土屋 周二, ...
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1539-1544
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 松下 重人, 沢武 紀雄, 米田 正夫, 牧野 博, 余 川茂, 中源 雅俊, 高橋 洋一, 服部 信
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1545-1549
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 溝口 靖紘, 志 波孝, 東森 俊博, 大西 文明, 門奈 丈之, 山本 祐夫, 森沢 成司
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1550
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 片岡 茂樹, 建部 高明
    1979 年 76 巻 7 号 p. 1551
    発行日: 1979/07/05
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
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