日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
108 巻 , 4 号
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総説
  • 瓜田 純久, 竹本 育聖, 中嶋 均, 島田 長人, 杉本 元信
    2011 年 108 巻 4 号 p. 553-563
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/04/05
    ジャーナル フリー
    消化管は栄養を取り込むと同時に,異物を排除する機能を併せもっている.肥満やインスリン抵抗性がその基盤であるメタボリック症候群においては,消化吸収機能は病態に関与するだけではなく,食事療法,さらに薬物療法にまで深く関わっている.近年,消化管上皮細胞に発現するトランスポーターも明らかとなり,これらは糖質,脂質,蛋白質,さらにペプチド,脂肪酸などの輸送を制御している.本稿では,メタボリック症候群における消化吸収の変化について概説する.
今月のテーマ:小腸の消化吸収機構とその異常
  • 佐藤 伸悟, 三浦 総一郎
    2011 年 108 巻 4 号 p. 564-574
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/04/05
    ジャーナル フリー
    Glucagon-like peptide-2(GLP-2)は33のアミノ酸で構成されるプログルカゴン由来ペプチドのひとつで,腸管内分泌細胞(L細胞)で生成される.G蛋白共役受容体に結合し,そのシグナル伝達は受容体発現細胞内のみならず,インスリン様成長因子(insulin-like growth factor;IGF-1)や迷走神経線維を介し全身に広く及ぶと想定される.小腸粘膜増殖・消化吸収の促進・粘膜バリアの維持など多彩な作用で腸管機能の恒常性に寄与し,現在,短腸症候群を中心にアナログ製剤の実用化が期待されている.本稿ではGLP-2の生理作用や臨床応用の現況,今後の課題について概説する.
  • 藤谷 幹浩, 伊藤 貴博, 高後 裕
    2011 年 108 巻 4 号 p. 575-584
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/04/05
    ジャーナル フリー
    消化吸収障害の診断におけるカプセル内視鏡の有用性について,疾患ごとの特徴的所見を中心に解説した.消化吸収障害の主な要因は,腸管上皮の障害,小腸絨毛構造の異常,血流・リンパ流の異常であり,それぞれ,びらん・潰瘍,絨毛萎縮・腫大,血液やリンパ液のうっ滞による浮腫や色調変化,などの所見を呈する.これらの所見に注目することで原因疾患の鑑別が可能となる.さらに病巣の部位や範囲の診断も可能であり,原因疾患の検索のみならず重症度や治療効果の評価にも有用である.色調の定量解析や分子イメージングを応用したカプセル内視鏡技術が開発されつつあり,今後,より客観的で再現性に優れたカプセル内視鏡診断が確立されるものと期待される.
  • 山本 寛, 谷 徹
    2011 年 108 巻 4 号 p. 585-591
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/04/05
    ジャーナル フリー
    肥満外科手術は,病的肥満に合併する糖尿病を含むメタボリック症候群の劇的な改善効果を発揮することから,メタボリックサージェリーという概念が提唱されている.肥満外科手術による糖尿病の改善効果は長期成績も報告され,糖尿病にもremissionという定義を与えることになった.しかしながら,糖尿病改善のメカニズムは,いまだ十分には解明されていない.基礎的・臨床的検討から,手術により過剰分泌するインクレチンが糖尿病改善効果の一役を担っていることがわかってきた.メタボリックサージェリーは,消化管手術により本来小腸が持っている機能を増強させる新しいタイプの手術であるといえる.
座談会:小腸の消化吸収機構とその異常
症例報告
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