日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
118 巻 , 4 号
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今月のテーマ(総論):総胆管結石診療up to date
  • 安田 一朗
    2021 年 118 巻 4 号 p. 283-289
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2021/04/12
    ジャーナル 認証あり

    総胆管結石は無症状であっても治療対象であり,存在が疑われた場合にはUS,CT,MRI(MRCP),EUSなどの画像検査を施設や症例の状況に応じて選択し,診断を進める.治療は現在,ESTを主とした内視鏡治療が多くの施設において第一選択とされており,胆囊結石合併例に対しては内視鏡的総胆管結石除去術ののち腹腔鏡下胆囊摘出術を行う方針が主流であるが,外科的一期的手術(胆囊摘出+総胆管結石除去)を行っている施設もある.また,術後再建腸管例や大結石,合流部胆石など従来内視鏡治療が困難とされてきた症例に対しても,近年,バルーン内視鏡,経口胆道鏡,EUSなどを用いた手技の開発によって治療が可能となり,内視鏡治療の適応範囲が広がっている.

今月のテーマ(総説):総胆管結石診療up to date
  • 伊佐山 浩通, 石井 重登, 藤澤 聡郎
    2021 年 118 巻 4 号 p. 290-295
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2021/04/12
    ジャーナル 認証あり

    総胆管結石の診療においては,結石の存在診断と病態診断を行う必要がある.存在診断では,各modalityの利点,欠点,侵襲度を考慮して診断につなげていく.以前よりもMRCPと,診断困難例における超音波内視鏡の重要性が増していることを銘記されたい.CTではX線透過結石は描出されないこと,MRCPでは4mm以下の小結石の診断能は70%前後にとどまること,などが注意すべき点である.ERCPは侵襲度も高いので治療手技として施行すべきであり,できるだけ他のmodalityで診断を確定させるように努力する.病態診断では,胆管炎,胆石膵炎,胆囊結石が併存すると治療戦略が変わるので,注意する.

  • 片寄 友, 山本 久仁治, 高見 一弘
    2021 年 118 巻 4 号 p. 296-302
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2021/04/12
    ジャーナル 認証あり

    総胆管結石症の治療は外科治療からはじまったが,現在は内視鏡による治療が主である.胆囊結石を合併する場合,本邦では主に内視鏡による総胆管結石除去後に外科的胆囊摘出術を行ういわゆる二期的治療が施行されている.しかし急性胆管炎や急性膵炎が合併していたり,胆囊結石の有無など,さまざまな因子が関与し治療方針の決定は非常に複雑で,治療方法は個々の施設の状況に依存することが多い.また最近EUS-guided biliary drainage(EUS-BD)などの技術が進歩し,これまで外科治療の適応であった大結石なども内視鏡による治療が可能なことがあり,内視鏡的治療の適応がさらに広まりつつある.ここでは,現在行われている治療方法のエビデンスを再評価し,標準的な治療方法を解説することとする.

  • 岩下 拓司, 上村 真也, 清水 雅仁
    2021 年 118 巻 4 号 p. 303-311
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2021/04/12
    ジャーナル 認証あり

    総胆管結石に対する内視鏡治療は低侵襲,確実で安全な治療法であり,多くの施設で第1選択の方法として行われている.内視鏡的乳頭切開術に続くバスケットやバルーンカテーテルを用いた結石除去が標準的な治療であるが,解剖,症例の状態,結石性状や位置により時に内視鏡治療に難渋する.治療困難総胆管結石に対しては,その治療困難な要因に対してさまざまな対処方法が報告されており,多くの総胆管結石に対して対応が可能となっている.本稿では,治療困難総胆管結石に対する内視鏡治療の現状について解説する.

  • 本間 祐樹, 松山 隆生, 遠藤 格
    2021 年 118 巻 4 号 p. 312-317
    発行日: 2021/04/10
    公開日: 2021/04/12
    ジャーナル 認証あり

    総胆管結石症に対する治療戦略には,1期的治療と2期的治療がある.1期的治療は胆囊摘出術と総胆管切開切石術を同時に施行することであり,近年は腹腔鏡手術で行うことが多い.2期的治療はERCPでESTを施行し,内視鏡的に胆管結石の切石を行った後に,待機的に胆囊摘出術を行う.1期的治療は経胆囊管法と胆管切開法があるが,経胆囊管法は腹腔鏡下胆囊摘出術と術後経過はほぼ同様であるため,患者への負担や医療コスト面からも有用である.またESTによる乳頭機能低下を予防できるため,胆汁の細菌感染がなく結石再発率も低率である.1期的治療である腹腔鏡下総胆管切開切石術は,胆管結石に対し有用な治療戦略である.

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