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多発性筋炎での検討
城下 裕, 吉田 行雄, 木村 健, 吉田 充男
1991 年 88 巻 3 号 p.
651-658
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
嚥下障害を伴う多発性筋炎8例で3点式カテーテルチップ型圧力トランスデューサーを用いて咽頭の嚥下内圧について検討した. 多発性筋炎では咽頭の嚥下内圧が極端に低く, 嚥下時に上部食道括約筋の弛緩不全を示すことがあり, 上部食道括約筋の安静時内圧が低い. このように嚥下内圧の測定により従来捉えることが困難であつた多発性筋炎患者の自覚症状の嚥下障害の程度を客観的に定量評価することが可能となつた.
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大原 正志, 結城 豊彦, 浜田 史朗, 浅木 茂, 豊田 隆謙
1991 年 88 巻 3 号 p.
659-663
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
モルモットストレス潰瘍モデルで, ヘパリンで extracellular superoxide dismutase (EC-SOD) を血中に誘導して, 細胞外におけるEC-SODの病態生理作用について検討した. モルモットを, 1) Control 群, 2) ヘパリンでEC-SODを誘導した群, 3) EC-SODを誘導後, DDCを投与してEC-SODの生物活性を失活させた群, 4) DDC単独投与群の4群に分けて水浸拘束, エタノール, 熱傷の各ストレスを負荷した. ヘパリンでEC-SODを誘導した群では, 胃粘膜障害の指標として測定した Ulcer Index, 胃粘膜脂質過酸化生成物の上昇を有意に抑制した. 他の3群では, このような抗潰瘍効果は認められなかつた. EC-SOD は, 内皮を含めた細胞外マトリックスにおいて, oxidant に対して防御系因子として働いている可能性が示唆された.
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有村 明彦
1991 年 88 巻 3 号 p.
664-671
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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胃潰瘍治癒過程における粘膜上皮の再生能について, 潰瘍辺縁と周辺粘膜生検材料を用い, BrdU-抗BrdUモノクローナル抗体法によりDNA合成期細胞を標識し, 免疫組織学的に検討した. 標識細胞数/胃粘膜上皮細胞数比から求めた標識率は, 辺縁粘膜では, A期からS
1期まで対照とした萎縮性胃炎より高値であり, 周辺粘膜では, A期からS
1期までは高値であるが, S
2期ではほぼ同値であつた. H
2受容体拮抗剤使用の有無では, 標識率に差はなかつた. 以上より潰瘍治癒では, 潰瘍辺縁だけでなく周辺粘膜の再生能も亢進し, 粘膜再生からみた潰瘍治癒は, S
2期が妥当と考えられた. またH
2受容体拮抗剤使用によつて粘膜上皮の再生能に差はないと考えられた.
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24時間胃内pHモニタリング試験
木平 健, 吉田 行雄, 笠野 哲夫, 谷口 友志, 佐藤 貴一, 木村 健, 広瀬 完夫, 小山 博誉
1991 年 88 巻 3 号 p.
672-680
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
消化性潰瘍治療薬としてのプロトンポンプ阻害剤の特徴は, H
2受容体拮抗剤同様その優れた酸分泌抑制にある. AG-1749 (lansoprazole) の酸分泌抑制効果をより客観的に評価する為, 胃内pH24時間連続測定を試みた. 対象症例8例をAG-1749 1日投与量として30mgと60mgの2群に分け, 各症例毎に, 連続投与前後でpH測定を行い, 両群における投与前後での Holding time を検討した. その結果, 各pHにおいて連続投与後の24時間の占める時間帯の割合はプラセボ投与時との比較で有意に増加しており, 持続性においてもH
2受容体拮抗剤を上回るものであつた. これより, AG-1749 30mg及び60mg連続投与は, 胃内pHの変化からみる限り, ともに優れた酸分泌抑制効果を持つと推察された.
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早川 康浩, 鵜浦 雅志, 稲垣 豊, 卜部 健, 金子 周一, 木谷 恒, 米島 学, 小林 健一, 服部 信, 福岡 賢一, 田中 延善 ...
1991 年 88 巻 3 号 p.
681-688
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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肝細胞癌切除例59例 (慢性肝炎 (CH) 合併11例, Child A肝硬変合併25例, Child B肝硬変合併23例) の生存率•再発率を含む術後経過, 特に術後1年以内の肝不全症状出現の有無とその要因について肝細胞機能の推移の点から術前の病態別に検討した. 術後生存率•再発率には各群間で有意差はなかつたが, 術前 Child B群が術後1年以内に肝不全症状を呈した頻度は91%と, Child A群28%, CH群9%に比して有意に高率であつた. またCH群および Child A群のヘパプラスチンテスト•血清アルブミン値には術直後の低下からの回復がみられたのに比して, Child B群では術前より低値であるのみならず術直後の低下からの回復も極めて不良で, これが術後頻回に肝不全状態に陥る要因と考えられた.
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海保 隆, 宮崎 勝, 宇田川 郁夫, 越川 尚男, 飯沼 克博, 伊藤 博, 木村 文夫, 松本 潤, 磯野 敏夫, 鈴木 裕之, 小山 ...
1991 年 88 巻 3 号 p.
689-697
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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肝 cytosol において特異的に代謝される galactose を用いた Galactose 負荷テスト (以下 GaTT) により, 閉塞性黄疸肝の肝機能評価を行つた. 閉黄患者の GaTT による血中 galactose 濃度半減期 (以下GaTT-T/2) は, 減黄前及び減黄後といえども, 対照例より有意に遅延した. しかし, 個々の症例でみると正常に近い GaTT-T/2を示すものから, 著明に延長するものまであつた. PTBD前 GaTT-T/2の値により閉黄患者を2群に分けると, GaTT-T/2の良好なA群の減黄率b値は-0.149±0.079と不良のB群: -0.061±0.031に比し有意 (p<0.05) に良好であり, 減黄前の肝機能量により, PTBD後の減黄効果が左右されることが示唆された.
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國土 泰孝, 前場 隆志, 田中 聰
1991 年 88 巻 3 号 p.
698-705
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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31P-NMRを用いてラット肝の温阻血前後のエネルギー代謝の変化を, β-ATP/Pi を指標として経時的に観察した. ラットは無処置群と腸肝循環系のうつ血を防止する目的で脾皮下固着術を行つた群に分けた. 阻血時間は, 10分連続, 30分連続, および30分(10分3回の間歇的反復阻血)とした. β-ATP/Pi は, 無処置群の30分阻血では再潅流120分後に0.53と回復が遅延した. 脾皮下固着群においては, 30分阻血では120分後に0.81, 10分3回阻血では, 20分後に0.87に回復し, 間歇的反復阻血では早期の回復が有意に良好でありラット肝温阻血時エネルギー代謝障害は腸肝循環うつ血解除と間歇的反復阻血により軽減されることが
31P-NMRにより観察された.
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荘司 貞志, 倉田 道夫, 牧田 明, 細井 仁, 坂井 隆夫, 滝川 一, 三宅 和彦, 山中 正己, 加藤 厚郎
1991 年 88 巻 3 号 p.
706-713
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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C型慢性肝炎41例に対しインターフェロン (IFN) α2a, 6×10
6IU/日, 3週連日投与にひき続き3×10
6IU/日, 週3回の間歇投与を6カ月またはそれ以上試みその効果及び予後を検討した. 間歇投与6カ月終了後に29例 (70.7%) にトランスアミナーゼの正常化及びほぼ正常化が得られ組織学的にも炎症所見の改善がみられた. IFN投与によりHCV抗体陽性34例中7例(20.6%)でHCV抗体は陰性化し全例トランスアミナーゼが正常化及びほぼ正常化した. またIFN抗体はIFN投与前より陽性の1例を含め8例 (19.5%) に検出され殆どが中和抗体と考えられた. IFN投与終了者は22例 (53.7%) で全例トランスアミナーゼの正常及びほぼ正常が持続した(観察期間1~24カ月, 平均12カ月). IFNの短期連日投与にひき続く長期間歇投与はC型慢性肝炎に対し安全でかつ有効な投与法であることが示唆された.
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柴田 時宗, 早川 哲夫, 近藤 孝晴, 北川 元二, 酒井 雄三, 傍島 裕司, 石黒 洋, 中江 康之, 谷川 誠, 二村 雄次, 神谷 ...
1991 年 88 巻 3 号 p.
714-718
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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膵疾患とくに小膵癌発見を目的とし, 人間ドック受診者2576名において血清膵あるいは腫瘍マーカーである amylase, elastase-1およびSPan-1と超音波検査を組み合わせて, prospective に検討した. 血清マーカー異常例では amylase 高値例に唾液腺型高 amylase 血症が6例と macroamylase 血症が3例あつたほかは, 明らかな膵疾患は存在しなかつた. 一方, 超音波検査では59例, 2.3%に異常が指摘され, 精査の結果, 目標とした小膵癌1例をはじめとして膵嚢胞5例•腫瘤形成型慢性膵炎1例•膵脂肪置換症1例などが診断された. 人間ドック•地域検診など無症状の集団に膵疾患とくに膵癌のスクリーニングを行うとすれば, 他の腹部臓器の検査と同時に膵の検索も施行可能な超音波検査が, 現在のところ, 最も効率よい方法と考えられる.
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佐藤 徹, 河村 正敏, 加藤 博久, 津嶋 秀史, 館野 哲也, 内藤 誠二, 村上 雅彦, 新井 一成, 小池 正, 太田 秀一
1991 年 88 巻 3 号 p.
719-723
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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志喜屋 孝伸, 金城 渚, 赤嶺 勝成, 幸地 昭彦, 比嘉 昌文, 大城 淳一, 新垣 民樹, 佐久川 廣, 金城 福則, 斉藤 厚, 又 ...
1991 年 88 巻 3 号 p.
724-729
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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伊東 俊夫, 河南 智晴, 岸 清彦, 北嶋 直人, 木下 芳一, 武中 睦美, 児玉 一司, 岸原 道三, 稲留 哲也, 猪尾 力, 橘秀 ...
1991 年 88 巻 3 号 p.
730-734
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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川崎 英二, 古河 隆二, 田口 久雄, 前田 潤平, 楠本 征夫, 長瀧 重信, 小路 敏彦
1991 年 88 巻 3 号 p.
735-739
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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石井 伸明, 伊藤 秀幸, 久保 信之, 正宗 研
1991 年 88 巻 3 号 p.
740-744
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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三品 佳也, 大塚 光二郎, 蜂谷 仁, 三岡 博, 川合 正行, 天野 謙, 小山 芳雄
1991 年 88 巻 3 号 p.
745-748
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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隈井 知之, 鈴木 敏行, 小林 英治, 森田 敬一, 吉岡 宣夫, 小川 裕, 石黒 洋, 稲垣 孝憲, 鈴木 貞輔, 竹内 寧, 宇佐見 ...
1991 年 88 巻 3 号 p.
749-753
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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湊 宏, 中沼 安二, 木谷 恒
1991 年 88 巻 3 号 p.
754-757
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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和田 博夫, 井藤 英喜, 深見 公一, 紀 健二, 都留 正展, 深沢 俊男, 嶋田 裕之
1991 年 88 巻 3 号 p.
758-762
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
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長廻 紘, 里中 和廣, 平山 大介, 藤盛 孝博, 前田 盛
1991 年 88 巻 3 号 p.
763
発行日: 1991年
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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