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塚田 英昭, 上田 俊二, 白波 瀬均, 松永 隆, 酒井 正彦, 三宅 健夫, 内野 治人
1982 年 79 巻 7 号 p.
1391-1399
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
内視鏡的直視下生検材料を用い,ヒト胃粘膜hexosaminidase活性測定およびisozyme分離を行い,さらに酵素染色による組織学的検討を行つた.酵素活性は正常胃粘膜では幽門部に高く,胃体部に低かった.また正常胃粘膜に比べ,胃癌群では高値を示し,胃潰瘍および胃炎群では低値を示した.これらは各部位の組織構築上の違いや胃粘液代謝と密接に相関しており,粘液産生の盛んな部位に酵素活性も強かった.isozyme A, Bについては正常胃粘膜では,幽門部,胃体部ともB/A<20%であり部位による違いはないが,癌および潰瘍病変ではB/A比の上昇を認めた.
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旦 明良
1982 年 79 巻 7 号 p.
1400-1404
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
消化性潰瘍患者の胃前庭部粘膜内ガストリンおよびソマトスタチン量を同一生検材料でRadioimmunoassay法により測定した.胃前庭部粘膜内ガストリン量は十二指腸潰瘍では胃潰瘍に比し有意の高値を示し,対照に比し高値を示す傾向が認められた.胃前庭部粘膜内ソマトスタチン量は十二指腸潰瘍では対照および胃潰瘍に比し有意の高値を示した.十二指腸潰瘍において,胃前庭部粘膜内ガストリン量とソマトスタチン量は有意の正の相関関係を示したが,対照および胃潰瘍では有意の相関は認められなかった.以上の結果から十二指腸潰瘍のG細胞機能充進状態に対応して,ソマトスタチン産生が増加している可能性が示唆された.
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迫 研一
1982 年 79 巻 7 号 p.
1405-1411
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
正常人8例を対象として,内視鏡を応用し脂肪吸収時の小腸上皮細胞におけるカイロミクロン合成の過程について,電顕像の解析を試みた.その結果,トリオレン投与後,カイロミクロンの合成系である小胞体の開大と,カイロミクロンの分泌系であるGolgi装置の開大とが,並行しておきることが認められ,これが,ヒトにおける正常な脂肪吸収の機構であると考えられた.また,同時に測定した血清カイロミクロン-トリグリセライドは,経時的に4時間まで上昇しており,投与したトリオレインが吸収されていることを確認した.
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杉川 昭, 福島 恒男, 竹村 浩, 土屋 周二
1982 年 79 巻 7 号 p.
1412-1417
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
潰瘍性大腸炎に伴なう高amylase血症について,臨床病態との相関,および原因を追求した.95例中17例(17.9%)に膵炎症状を伴わない高amylase血症を認め,うち7例は持続的高値であつた.全大腸炎型に多く合併したが,病変の拡がりと血清amylase値とは相関せず,全例,軽症に属していた.血清amylaseisozyme,膵型に対する唾液腺型amylaseの比は正常で,膵型,唾液腺型amylaseが共に上昇し,またamylase creatinine clearance ratioは正常であつた.高amylase血症の原因は不明であるが,治療薬剤による影響の可能性は少なく,amylase産生能を持つ腸内細菌や,intestinal amylaseの関与の可能性について検索する必要があると考えられた.
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渡辺 守, 相磯 貞和, 日比 紀文, 吉田 武史, 小林 研介, 朝倉 均, 鶴 純明, 上屋 雅春
1982 年 79 巻 7 号 p.
1418-1423
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
潰瘍性大腸炎患者につき,Anti-Leu-2a(antisuppressor/cytotoxic T cells),Anti-Leu-3a(anti helper/inducer T cells)を用い,FACSにて患者末梢血リンパ球subsetおよび患者血清中のlymphocytophilic antibodyとT細胞subseとの関連性を検討した.患者末梢血リンパ球subsetについてはLeu-2a陽性細胞すなわちsuppressor T細胞が活動期患者で数が著減し,細胞膜面の性状が変化していた.Leu-3a陽性細胞は有意の変動がなかつた.患者血清中のlymphocytophilic antibodyとT細胞subsetとの関連性はlymphocytophilic antibodyはsuppressor T細胞のみならず,helper T細胞,nonsuppressor, non-helper T細胞とも反応しsuppressor T細胞に対する単一な抗体でなく,本症患者のsuppressor T細胞の変動はlymphocytophilic antibodyのみに基づくものではないことが示唆された.
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胆汁酸のEndotoxinに及ぼす作用についての臨床的検討
岩崎 正高
1982 年 79 巻 7 号 p.
1424-1434
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
各種肝疾患での血中胆汁酸濃度の上昇が血中Endotoxin出現に及ぼす影響を検討するため,血中のEndotoxinと胆汁酸濃度を同時に測定した.急性肝炎,慢性肝炎,劇症肝炎,肝硬変症では,LimulusTest(-)例と(±)(+)(++)例の間には胆汁酸濃度の平均値に差はみられなかつたが,胆汁酸濃度が80~119.9μmol/lの区間では他の濃度区間に較べLimulus Test(±)(+)(++)例が著しく少なかつた.Deoxycholic Acid及びGlycodeoxycholic Acidを血漿中に混和し,Endotoxin溶液を加えて希釈しLimulus Testを行つた実験では,Deoxycholic Acid 200μmol/lと高濃度ではLimulus Test (-)で,150~50μmol/lではLimulus Test (±)となり,invivoの場合の胆汁酸濃度高値時にLimulus Testが陰性化するのと同様の現象が観察され,血中胆汁酸濃度の上昇は血中Endotoxinの活性を低下させることが推測された.
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木村 道雄, 大藤 正雄, 土屋 幸浩, 税所 宏光, 木村 邦夫, 守田 政彦, 品川 孝, 仲野 敏彦, 常富 重幸, 奥田 邦雄
1982 年 79 巻 7 号 p.
1435-1442
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
フリー
限局性肝疾患の診断にリニア電子スキャンの穿刺用探触子を用いた超音波映像下穿刺を行つた.肝癌の吸引細胞診による悪性細胞の陽性率は,肝細胞癌83.5%(57/68例)転移性肝癌93.8%(30/32例)であり,血管腫,血腫などの良性疾患ではfalse positiveは見られなかつた.3cm以下の小肝細胞癌(以下超音波又はComputed Tomography上腫瘍径3cm以下の肝細胞癌を小肝細胞癌とした)では陽性率は90.0%(9/10例)であつた.止血操作を加えた組織生検を吸引細胞診で診断が明らかでなかつた肝細胞癌など8例に行い,全例に確定診断が得られた.肝膿瘍23例の穿刺吸引では全例で膿汁が確認され,内容物の吸引又はドレナージにより治癒した.穿刺手技による合併症は見られなかつた.
以上のごとく,超音波映像下穿刺は限局性肝疾患の診断に有用であつた.
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柴田 久雄, 岡村 博文, 國分 茂博, 外山 久太郎, 幾世 橋篤, 岡部 治弥
1982 年 79 巻 7 号 p.
1443-1451
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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UDCAのコレステロール胆石に対する効果は確立されているが消失の経過や再発に関する研究は少ない.消失経過を調べるため胆道造影上の胆石の最大経aこれと直前に変わる経bとするa×b×a+b/2を体積指数とし片対数グラフ上にプツトし半減期を算出した.備石では速かに指紬線的に消失するが1cm以上の直径をもつ結石は二つの指数曲線として消失に向う,消失後の再発は21例中妊娠分娩を経過した1例のみに見られた.以上の結果より1)投与6ヵ月で消失が僅かでも治療はつづけるべきであり2)現時点で消失後の予防的投与は必要がない.
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衣笠 勝彦, 森永 理, 堀居 雄二, 稲田 安昭, 片岡 慶正, 加嶋 敬, 瀧野 辰郎
1982 年 79 巻 7 号 p.
1452-1459
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
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PS試験を施行した114例において,十二指腸液中の胆汁酸,コレステロールおよび燐脂質を測定した.胆汁酸総排出量,最高胆汁酸濃度およびP
1分画のglycine抱合型胆汁酸/taurine抱合型胆汁酸(G/T比)はPS試験の3因子と明らかな相関関係を示さず,膵外分泌機能と胆汁酸の動態の間には有意の相関を認めなかつた.一方,1ithogenic indexは加齢とともに増大し,50歳台でピークを示し,さらに,肥満者において著明ではないが有意に高くなることが明らかになつた.胆汁脂質の変化を疾患別に検討すると,胆汁酸排出量が胆石症,胆のう症で有意に低下し,G/T比が胆石症で有意に上昇したが,その他の疾患ではこれらは変化しなかつた.lithogenic indexはすべての疾患で健常者と有意の差を示さなかつた.
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浜田 慶城, 鈴木 紘一, 北洞 哲治, 横田 曄, 篠原 央, 呂 俊彦, 宇都宮 利善, 向井 美和子, 吉岡 政洋, 土屋 雅春
1982 年 79 巻 7 号 p.
1460-1463
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
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田中 昌宏, 長沢 貞夫, 酒井 秀朗, 上野 規男, 川本 智章, 熊谷 眞知夫, 堀口 正彦, 吉田 行雄, 木村 健, 川田 克也, ...
1982 年 79 巻 7 号 p.
1464-1468
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
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吉田 均, 加藤 義昭, 長谷川 義夫, 大舘 俊二, 林 伸行, 林 靖, 森瀬 公友, 恒川 次郎, 西川 久和, 加藤 肇, 服部 龍 ...
1982 年 79 巻 7 号 p.
1469-1473
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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林 繁和, 佐竹 立成
1982 年 79 巻 7 号 p.
1474-1477
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
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山崎 晃, 森岡 明, 竹平 安則, 玉腰 勝敏, 中島 猛行, 賀古 真, 金井 弘一, 吉見 輝也
1982 年 79 巻 7 号 p.
1478-1482
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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奥村 英正, 荒牧 琢己, 関山 達也, 勝田 悌実, 里村 克章, 寺田 秀人, 赤池 正博, 細井 盛一, 橋爪 洋平
1982 年 79 巻 7 号 p.
1483-1487
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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松崎 靖司, 井廻 道夫, 三田村 圭二, 大菅 俊明, 崎田 隆夫
1982 年 79 巻 7 号 p.
1488
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
ジャーナル
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ラット急性相α2マクログロブリンの産生調節
平田 泰彦, 石橋 大海, 長野 政則, 林田 一洋, 樋口 宣明, 大久保 英雄
1982 年 79 巻 7 号 p.
1489
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
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足立 信幸, 宇土 一道, 高桑 薫, 清水 勝, 大山 正己, 小島 峯雄, 内藤 成子, 津田 文男, 中村 徹雄
1982 年 79 巻 7 号 p.
1490
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
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恩地 森一, 山下 善正, 近藤 一, 太田 康幸
1982 年 79 巻 7 号 p.
1491
発行日: 1982/07/05
公開日: 2007/12/26
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