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Helicobacter pylori(
H. pylori)診断法は迅速ウレアーゼ法,鏡検法,培養法,尿素呼気試験,抗
H. pylori抗体測定法,便中
H. pylori抗原測定法である.
H. pyloriの診断は感染診断と除菌判定に分けられる.感染診断は
H. pyloriの存在診断であり感度が重要であるが,それぞれの検査法の診断精度には大きな差はない.これに対して,除菌治療後の除菌判定は,特異度が重視され,尿素呼気試験,単クローン抗体を用いた便中抗原法が推奨される.各々の検査法には利点,欠点があり,ひとつの方法で完全に診断可能な検査法は存在しない.その特徴を理解して検査法を選択することが肝要である.また,頻度は低いものの,除菌後の再陽性化についても留意しなければならない.
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