日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
116 巻 , 2 号
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今月のテーマ(総論):食道癌集学的治療の最前線
  • 眞栁 修平, 川久保 博文, 北川 雄光
    2019 年 116 巻 2 号 p. 109-114
    発行日: 2019/02/10
    公開日: 2019/02/10
    ジャーナル 認証あり

    本邦では根治切除可能な食道癌に対する標準治療は,FP療法による術前補助化学療法と,それに引き続く食道切除である.一方,国外では術前後に化学療法を行う周術期化学療法(MAGIC,FLOT)や,術前補助化学放射線療法(CROSS)によって治療成績が向上している.国内外において補助療法を比較する第III相試験(JCOG1109,ESOPEC,Neo-AEGIS)が進行中である.また,根治切除不能な局所進行癌に対しても,根治的化学放射線療法と導入DCF療法後のconversion surgeryを比較する第III相試験(JCOG1510)で集学的治療の有用性が検証されている.

今月のテーマ(総説):食道癌集学的治療の最前線
  • 石川 将史, 加藤 健
    2019 年 116 巻 2 号 p. 115-122
    発行日: 2019/02/10
    公開日: 2019/02/10
    ジャーナル 認証あり

    本邦における切除可能な食道癌(UICC-TNM分類第7版におけるII/III期(T4除く))は,手術単独療法から現在の標準治療である「5-Fluorouracil(5-FU)およびCisplatin(CDDP)を用いた術前化学療法(CF療法)後の手術」の確立により,有意に全生存期間の延長および5年生存割合の改善を認めてきた.しかし,依然食道癌は予後不良な癌腫であり,さらなる治療の開発が望まれている.そのような中,本邦にて胃癌や頭頸部癌に使用されてきたDocetaxel(DTX)を上乗せした術前DCF療法や,欧米での標準治療である術前化学放射線療法の有効性がわが国の食道癌に対して検証されている.本稿では切除可能な食道癌に対する周術期治療として,本邦および欧米での治療についてのエビデンスを紹介し,さらに現在行われている臨床試験の最前線を含めて概説する.

  • 山﨑 誠
    2019 年 116 巻 2 号 p. 123-128
    発行日: 2019/02/10
    公開日: 2019/02/10
    ジャーナル 認証あり

    本邦では食道癌患者の半数以上が外科手術を受けており,食道癌治療の中心的な役割を果たしている.しかし,食道癌の手術は他の消化器癌手術に比べ侵襲が大きく,術後合併症の発症頻度が高いため,手術成績の施設間格差が大きいと報告されている.最近ではリンパ節郭清範囲やアプローチ法(内視鏡手術),切除後の再建方法など,治療成績および安全性の向上に向けての試みがなされてきているが,定型化するに足りるエビデンスが少ないのが現状である.今後,治療成績の向上および均てん化に向けてエビデンスを発信していくことが重要である.

  • 伊藤 芳紀
    2019 年 116 巻 2 号 p. 129-137
    発行日: 2019/02/10
    公開日: 2019/02/10
    ジャーナル 認証あり

    食道癌に対する根治的化学放射線療法は,切除不能例に対しては標準治療として,切除可能例に対しては食道温存を図ることができる治療選択肢として行われている.根治的化学放射線療法の治療成績は,遺残・再発に対する救済治療も含めた集学的治療によるもので,治療成績向上のために,救済治療の安全な導入を含めた治療開発が行われている.また,T4などの局所進行例では導入化学療法によるconversion surgeryを含めた治療開発も行われている.根治的化学放射線療法の現状について臨床試験の治療成績をまとめ,新規抗癌剤,新規放射線治療技術や放射線治療機器も含めた,成績向上を目指した治療開発の状況について解説した.

  • 白川 靖博, 田辺 俊介, 藤原 俊義
    2019 年 116 巻 2 号 p. 138-144
    発行日: 2019/02/10
    公開日: 2019/02/10
    ジャーナル 認証あり

    Enhanced recovery after surgery(ERAS)プロトコールの本質は,エビデンスの検証が行われかつ推奨されている「周術期に特化して作成されたクリニカルパスのアウトライン」である.ERASプロトコールを実践するためには,チーム医療を行うことが必要不可欠である.当院では,ERASプロトコールの多くを取り入れた周術期管理センター(Perioperative management center;PERiO)が周術期チーム医療を行っている.多職種のスタッフが組織横断的に情報を共有しながら業務を行うことにより,より一層安全・安心な周術期管理の環境を提供することを実現している.

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