Anson改変法で, 正常男女各20名, 計40名の胃液pepsin活性を測定し, histalog法とtetragastrin法による成績を比較するとともに, 刺激前後の主細胞を電顕で観察した.
pepsin濃度は, 両法とも刺激後10~20分でピークに達し, 以後漸減し, 120分で基礎値に復する.pepsin分泌量も, 刺激後10~20分でピークに達する. pepsin分泌効果は, histalog法がtetragastrin法よりも強いが, 最高pepsin分泌を得る時間はtetragastrin法がやや早い. しかし, 両法に有意差はない.
刺激20分後の主細胞では, 細胞質内の分泌顆粒は互いに融合し, 電子密度の低下が認められた. 腺腔面では, 細胞膜は不規則となり, 分泌顆粒の開口分泌像が著明に観察された.
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