日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
70 巻 , 10 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 黒田 博之
    1973 年 70 巻 10 号 p. 1017-1024
    発行日: 1973年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    インドシイニングリーン (ICG) の肝細胞内移送を明らかにするため, ラッテ肝組織内のICGを塩化第2鉄により沈澱させ, 硫化アンモンにて硫化し, 電子顕微鏡的に観察し得る方法を確立した.
    この方法により観察した結果, 経静脈的に注入されたICGは, 類洞より Disse 腔を経て, 肝細胞内に入り,滑面小胞体, 粗面小胞体, 分泌小胞およびライソゾームを経て毛細胆管内に分泌されることがみとめられた.
    経静脈的に投与されたICGは注入後60秒ですでに毛細胆管内に認められ, ICGの肝細胞内通過はかなり速いものと考えられた.
  • 本村 八恵子
    1973 年 70 巻 10 号 p. 1025-1038
    発行日: 1973年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    肝疾患111例を含む168症例の抗胃壁細胞抗体, 抗尿細管上皮細胞質抗体, 抗平滑筋抗体, 抗核抗体を蛍光抗体間接法により検出, その抗体価を測定し, 肝疾患に如何なる免疫異常が存するかを検討した. その結果, 亜急性肝炎, 原発性胆汁性肝硬変症, 肝細胞癌の3疾患に特異的に免疫異常を認めた. 特に各抗体の検索は, 原発生胆汗汁性肝硬変症と肝外閉塞性黄疸, 肝内胆汁うつ滞症との鑑別診断的に高い意義をもつ. これら各抗体の病因的意義が不明な今日, 以上の成績から, 直ちに肝疾患と自己免疫現象を結びつけることは出来ないが, 免疫的機序が肝障害の成り立ちに重要な意義をもつている可能性を示唆すると考える.
  • 高崎 健, 神津 忠彦, 宮内 倉之助, 矢崎 浩, 草野 佐, 御子柴 幸男, 浜野 恭一, 羽生 富士夫, 竹内 正, 竹本 忠良
    1973 年 70 巻 10 号 p. 1039-1045
    発行日: 1973年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    パンクレオザイミン-セクレチンテストは膵外分泌機能検査として広く行なわれてきている. この検査法は, コレチストキニンーパンクレオザイミン (CCK-PZ) の胆嚢収縮作用により, 同時に胆道系の検査法としても意義があるといわれて来た. そこで今回我々はP-S テストの胆道機能検査としての意義について検討した.
    対象は我々の経験した1,200症例のうち, 最近の300例をとりあげた. このうち16例の正常例について, 各分画毎の黄疸指数について, 中央値 (M) 及び標準偏差 (SD) を求め, M±2SDを正常域として胆道機能判定表を作製した. この判定による誤診率は false-positive 及び false-negative ともに6%前後であり, 正常, 異常の弁別は良好であつた.
  • 山崎 匡
    1973 年 70 巻 10 号 p. 1046-1053
    発行日: 1973年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    幽門保存胃切除術において幽門輪より約1.5cmの巾で残存した幽門洞粘膜の胃相における胃液分泌への影響を実験的に検討した. すなわち, イヌに Heidenhain 胃嚢を作成し幽門洞粘膜を食餌にて刺激した場合と幽門洞粘膜を薬物にて潅流刺激した場合について, 慢性および急性実験を行なつた. 幽門保存胃切除術においては胃相による胃液分泌は著明に減少し減酸効果の上では満足すべきものであつた. しかし, 胃内容の停滞をきたした場合には残存した幽門洞粘膜は胃相による胃液分泌刺激源としてなお十分に作用することが示唆された.
  • 香月 武人
    1973 年 70 巻 10 号 p. 1054-1061
    発行日: 1973年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
  • 岩村 健一郎, 杉本 栄一, 平山 義夫
    1973 年 70 巻 10 号 p. 1062-1068
    発行日: 1973年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    Twenty two years old woman was admitted to the Tokyo Medical College Hospital, complaining of sense of fullness in the left hypochondrium. Physical examination revealed a first-sized tumor without tenderness below the left costal margin. By laparoscopical examination, a part of the cystic tumor between the left lobe of the liver and the enlarged spleen was seen. Based upon the findings of selective angiography of the splanchinic artery and scintigram of the liver and spleen, the tumor seemed to be cyst of the spleen. Splenectomy including cyst was performed and cyst with a single cavity arising from the splenic portal was recognized, in which about 1000ml fluid with dark brown hue was contained. Tumor was size of 23×17×13cm and weighed 1380gr. Histologically, epidermoid cyst was confirmed. This patient had no early history of any disease or any trauma in the abdominal organs. Therefore, it might be impossible to clarify the cause of cystic change.
    In the light of up to now reported cases of splenic cyst, this case stands No. 17 in cases of epidermoid cyst of the spleen in Japan.
    This patient is now in good health.
  • 藤堂 彰男, 三宅 健夫, 洲崎 剛, 山本 泰猛, 有吉 浄治, 羽白 清, 大石 雅巳
    1973 年 70 巻 10 号 p. 1069-1089
    発行日: 1973年
    公開日: 2007/12/26
    ジャーナル フリー
    胃の異型上皮 (ATP) と他の隆起性病変の立体構造比較の為, 走査電顕的観察を行なつた. 正常胃底腺領域の表面は, 周堤を有する円形, 幽門腺領域は, 細隙状の腺口を呈し, 規則正しく配列する. 癌細胞露出の隆起性早期胃癌では, 大型の大小不規則な形状の裂隙状, 脳回転状腺口や,腺口不明の細胞大小不同のもの等を認める. いわゆる腺腫性ポリープでは巨大な周堤を有する円, 乃至楕円形腺口や, 腸詰状突出膨隆を認める. ATP腺口は, 大小の円形, 楕円型, 裂隙状を呈し, 正常に比し, 不規則,且, 症例間の相違を認める. 個々のATP細胞は, 表面からみて, 正常胃固有細胞に比し, 小粒で, 密に配列し, microvilli がより密生する. ATP断面で細胞の丈, 高く, 広く開口した腺口が, そのまま腺腔に続き,複雑な側枝を出し, ATP細胞嚢胞が狭い頚部にて放射型異型腺管の一部と連絡し, 粘膜上皮に開口する細首の壷の如き構造を立体的に確認した.
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